Wi-Fiを使用している方なら、Wi-Fiの電波には周波数5GHzと2.4GHzの二種類があるのはご存じかと思います。
そして現在の日本の認識は次のようなものではないかと思います。
- 2.5GHzは電波が遠くまで届き、壁や床などの遮蔽物などにも強い。
- しかしWi-Fi以外にも電子レンジやテレビなどの家電製品やBluetoothなども2.4GHzを使用しており、電波が干渉しやすい。
- 5GHzは電波干渉を受けにくく、通信が安定しており、通信速度が速い。
- しかし障害物や遮蔽物に弱い。
しかし圧倒的に通信速度が異なるという認識はなく、「どちらが優れているかは一長一短で、使用環境による」というのが一般的な認識ではないかと思います。
私も移住する前はそう思っていました。
ところが電子機器の進歩は機械製品や一般の電気製品の進歩とは比べ物にならず、Wi-Fiデバイスも物凄い勢いで進歩しています。
その結果、発展性の無い2.4GHzと高速に適した5GHzの差はどんどん開き、たとえ障害物があってスピードダウンしても、5GHzの方が圧倒的に速いくらい差が拡がっています。
じつは私のデスクトップPCは使用できるのは2.4GHzのみです。
4年以上前、移住前に買ったPCですが、今朝Wi-Fiのスピードテストをした結果はご覧の通りです。
ダウンロード40.49Mbps、アップロード51.91Mbbps。
ところが同じ時間帯、同じ場所でiPhoneでテストした結果はご覧のとおり。
ダウンロードはなんと圧巻の627Mbpsです。
この差は何かといえばPCは2.4GHzに対し、iPhoneは5GHz帯を使用。
これは何とかならんかと四苦八苦しましたが、PCのネットワークのプロパティを見ると、私のPCのネットワークデバイスは2.4GHzのみ。
Link speedは144/144Mbpsですから、改善しようといくら頑張っても効果はたかが知れており、諦めました。
次に「2.4GHzは障害物に強い」という日本の常識ですが、これは10年くらい認識が遅れているのではないでしょうか?
試しに我が家でiPhoneで、部屋の外でコンクリートの壁越しに回線速度を測ってみると、これでも室内のPCの10倍の速度です。(反射して木製のドアを通過した電波も受信したのかも知れませんが)
いずれにしろ今や2.4GHzのメリットなどなく、ただ2.4GHzしか使えないデバイスもあるので無くすわけにはゆかないというのが、偽らざるところでしょう。
フィリピン住宅は床と柱は鉄筋コンクリート、壁はコンクリートブロックを中子にして鉄筋とコンクリートを詰め、表面にコンクリートを塗った構造ですので、日本の住宅よりもWi-Fi電波にとってはずっと条件が悪いと思います。
それでもこの結果ですから5GHzが障害物に弱く、2.4GHzが障害物に強いというのは、はるか昔の話で現状には全く即していないと思います。
私も日本の常識に染まっていましたので、最初は1階に設置したプロバイダーのルーターの電波をコンクリートの床越しに2階で受信できるか疑問でしたが、やってみたら全く杞憂でした。
しかし回線速度が低下するのは否めませんので、1階のルーターから2階のリピーター(中国製ルーター)にLANケーブルで繋ぐよう変更しましたが、その結果は素晴らしい回線速度となっています。
これに比べると日本はWi-Fi環境が悪く、実測で600Mbpsを超えている一般家庭は非常に少ないのではないでしょうか?(YoutubeのWI-Fiの説明動画でも600Mbpsを超えている動画は見た事が無い)
ところで私のPCは時代遅れのWi-Fi4ですが、今やWi-Fi5が当たり前。
こちらではLAZADAという通販サイトを見ると、最新のルーターはWi-Fi6に移行しており、Wi-Fi5は安価な低級機のみになってきていますし、ちょっと高級なルーターはWi-Fi6E規格となっています。
このくらい回線速が上がると、もはや地上波TVも衛星TVも不要で、いずれ無くなるのではなかろうか?
そうなったらNHKはどうするのだろう。
ネット配信してスマホを始めインターネット機器を持つものは全て受信料を払えというのだろうか?