活断層が無くても地震は起こる。 これから注目されると思う前弧スリバー。 | 夢老い人の呟き

夢老い人の呟き

願い望むは願望  夢は寝てみるもの 儚く叶わぬもの
  人に夢と書き儚  夢に人と書き夢人 
    夢と人の中に老いが入り夢老い人  儚く老いる独り言

拙ブログ過去の「地震の実績」も「活断層が無い」も、「地震安全地帯」を意味しないで活断層が無くとも地震が起きるという事を書きましたが、今回の地震に対し政府調査委は「石狩低地」ではない断層=胆振東部地震の震源-政府調査委」に、 「石狩低地東縁断層帯」ではない断層が震源になったとの見解をまとめました。

その中で平田直委員長(東京大教授)は記者会見で、「内陸の地震は、過去に大きな地震が繰り返し起きた活断層ではない所でも起きる」と指摘 しました。

出典:「石狩低地」ではない断層=胆振東部地震の震源-政府調査委

 

 

北海道胆振東部地震はスリバー衝突エリアで起きた

 

 

NHK NEWS WEB 北海道地震 「スリバー」衝突エリアで地震発生

以下引用

今月6日の北海道の地震について、地殻変動の専門家が分析したところ、地震は、陸側のプレートの内部にある「スリバー」と呼ばれる地下の岩盤が衝突し、ひずみがたまり続けているエリアで起きていたことがわかりました。専門家は、西日本などにも同じような地下の岩盤があり、地震に備える必要があると指摘しています。

以下省略

 

千島前弧スリバー
 

今回の地震を引き起こしたとされるのは千島前弧スリバーです。

スリバーはプレートの中で分れている岩盤(地質構造ブロック)で、いうなればマイクロプレートというようなものです。

このスリバーが北東方向に押されており、これが西側の胆振地方の岩盤と衝突しストレスが溜まり、今回の地震を引き起こしたようです。

 

千島前弧スリバーの存在が言われたのはそんなに最近ではなく、次の動画がアップロードされたのは2013年ですが、これまでスリバーは地震の原因としてあまりいわれてきませんでした。

 

 

前弧スリバーとは

 

前弧スリバーは陸側プレートに対して海洋プレートが斜め方向に沈み込むため、陸側プレートのForearc(前弧)が陸側プレートとずれたものです。

 

 「スリバー」は北海道だけでなく西日本を中心に複数存在し、九州の熊本県や大分県、それに福岡県などには、北海道の胆振地方のように、西向きに動いてきた岩盤と衝突し、ひずみがたまりやすくなっているエリアがあるということです。

 

 

 

 

中央構造線と南海トラフの間も前弧スリバー

 

またフィリピン海プレートは下図のように、南海トラフに斜め西方向に沈み込んでいます。

中央構造線は最近の200万年間で形成された、新しい断層帯になり、「新中央構造線」とも呼ばれます。
新中央構造線の形成は、フィリピン海プレート斜め沈み込みによって、島弧の前縁部の地殻が引きずられて動いたために出来た断層帯と考えられ、これも前弧スリバーといえます。

四国の伊方原発は中央構造線のすぐ横ですが、地震に対して安全というのはとんでもない間違いだと思います。

日本には原発を建設しても絶対に安全といえる場所など無く、また石橋教授が 「変動帯の日本列島で高レベル放射性廃棄物地層処分の適地を選定できるか? 」 に書いているように、使用済み核燃料の最終処分に適した場所もありません。