統計データを見る時には数字の意味を考える必要があります。
例えば「日本の世帯の所得はどれくらいだろうか?」という時、多くの人は平均所得を見ると思います。
しかし平均値は統計のひとつの読み方であり、その他にも違った捉え方があります。
代表的な例としては中央値や最頻値がありますが、それぞれどういったものか?
平均値は誰でも分かると思いますが、単純に算術平均、 観測値の総和を観測値の個数で割ったものです。
そして中央値はデータを大きい順(または小さい順)に並べた時、真ん中の値です。
また、最頻値はデータの中で最も頻度が高い値です。
例えば2012年の世帯所得を見ると、平均値は537.2万円ですが中央値は432万円、最頻値は200万円台で13.3%.となり、平均所得金額以下は60.8%です。
なぜ平均以下が60.8%もあるかというと、高額所得者が平均値を押し上げているわけですが、それでは普通の日本の世帯所得はいくらかというと・・・・・平均所得なのか中央値なのか最頻値なのか迷ってしまいます。
出典:https://matome.naver.jp/odai/2141878950784645801/2141880396506085603
何をもって日本の世帯の所得とするかは難しい問題ですが、個々の値の推移を見ると、何らかの傾向が見えて来ると思います。
例えば次のグラフは2015年度ですが、2012年度と比較すると平均所得は537.2万円から545.8万円に増えていますが、中央値は432万円から428万円に減っています。
そして最頻値は200万円台は変わりませんが、13.3%から13.7%に増え、平均値以下も60.8%から61.4%に増えています。
さらに2000万円以上を見ると、1.0%から1.3%に増えています。
これから平均値以下が増え中央値は下がったが、2000万円以上が増えて平均値は上がったという事が分かります。
エンゲル係数が上昇したのは生活水準が下がったからなのか、それとも食生活がグルメ化したからなのか?
こういうところにも注目して考えると面白いと思います。
出典:http://www.garbagenews.net/archives/1954675.html