正当性バイアスと多数派同調バイアス | 「沖縄病」の楽しみ方…?

「沖縄病」の楽しみ方…?

空港に降り立った途端に味わうまったりとした空気感が好き…
「また来たよ…」とついニヤリとしてしまう…
先日戻ったばかりなのにもう次の訪沖のことを考えている…
そんなあなたの症状を改善? 助長? いたしましょうかね~

なんて、
かく云う私にも…
自分の本質を胡麻化して正当化している節もあり~

7月の西日本豪雨災害発生直前の大雨洪水警報発令中の或る日のこと…
ラーメン屋で昼食中…
店内にいたお客達のケータイに一斉に轟く「気象特別警報」のエリアメールの着信音…
ラーメンを啜っている最中にビックリしましたが、
周囲を見回せば、
皆さんそれを無視するかの様な平穏な光景が…
勿論、
誰一人大雨の店外へ飛び出す者はおらず…

これが、
人が緊急時にも関わらず直ちに避難行動に移れない心理
「多数派同調バイアス」なんですと…
自分の他に多数の人がいると、取り敢えず周囲の雰囲気に合わせようとする心理状態のこと…

では、
自分一人だけだったらちゃんと即応するのかと言えば、
これも出来ない…
と云うのが「正当性バイアス」と称う…
異常事態に遭遇した時に、
「こんな筈はない」「これは正常なんだ」と、
動揺する自己を抑制しようとする心理状態によるもの…

東日本大震災で後に「釜石の奇跡」と称われた、
そこの学校区での退避行動が…
群馬大学片田教授が進めていた防災教育での
「津波避難の3原則」のこと…
 ①想定にとらわれるな(マニュアルを信じない)
 ②最善を尽くせ(その時、その場所で出来る最善の行動をとる)
 ③率先避難者たれ(正当性バイアスを打破する)
釜石東中学のケースでは、
中学生が率先避難者として避難を開始したことで、
周囲の住民達もやっと避難を始めたそうです。
率先避難者となった子供達が、
回りの大人達を救った訳です。

西日本豪雨災害が発生した後も、
砂防学会会長の広島大学大学院海堀教授が提唱しておられます。
 ・「自分は大丈夫」との思い込みはなくそう
 ・隣近所の絆と互いの声掛け
 ・安全な避難路を事前に確認しておき、近くに一時的退避場所を設置
 ・避難情報への機敏な反応

正に腑に落ちる提言であり、異論はないです。
でも、
いざその現場に遭遇した時、
どれだけの人が的確な行動をとれるのでしょうか…
「自分は大丈夫なんじゃないかな…?」
なんて楽観的な自分が矢張りいます…よね?