「20㎞漕ぐなら、昼食は艇に乗ったままで、おにぎりでも?」(仲村兄弟(弟))
「いや~ 折角ですから、島に上陸してゆっくりしたいですぅ」(私)
「じゃあ、ビーチコーミングしながらのんびりと?」(同弟)
「いや~ ビーチコーミングなんて観光客バージョンは必要ないですぅ」(私)
(自分は初心者じゃないことをアピールしている割には、中途半端でしっかり観光客気分の範疇です。)

結局5㎞の行程でもう、
「上陸してゆっくり」するしかないヘロヘロ状態になっていて…
案の定、半袖のラッシュガードでは、
日焼けによる疲労もたっぷり…
とにかく日陰で足を投げ出したくて、
アダンの群生の中へ突進するのですが、
アダンの群生は密生していて人の進入は受け付けてくれません。
僅かな日陰に太陽の動きに合わせて身体をずらせながら膝を抱えて蹲ります。
仲村兄弟は、
「昼食の食材を探してきましょうね~」
と再び強い日差しの中へシュノーケリング道具を抱えて消えていきました。
それを追い駆ける体力も気力も喪失している私は目で見送るのみ…
そんな私がせめて出来ることは…
薪集めと、腰掛用の太めの流木集め…
そして後はひたすら彼等の帰りを待つのみ…
待つのみ…
スヤスヤスヤ…
あぁ 暑い! 日陰が…
スヤスヤスヤ…

と15分ばかりして戻ってきた仲村兄弟(弟)から手渡されたのは…
モズクです。
浜比嘉島周辺はモズクの産地で、
この浮原島近辺も地元漁協の漁業権の及ぶところなんでしょうから…
これはきっと「不法採集」になるんでしょうね。
(不法進入に不法採集のダブル不法行為ですか…)
しかし、このミネラル分たっぷりの海水味のモズクは、
弾力と粘り気があってシコシコ…
美味しくて感激~
と云うようなものじゃなかったですけど、
胃が内側からスベスベになるような…
五臓六腑が洗われるような不思議な感覚になりました。
実際、
このモズクを受け取った右の掌は暫くスベスベツルツル状態でしたもの。
そうして仲村兄弟は再び海岸へと姿を消したのでした…
この続きは次回の記事にて…