沖縄のマルチメディアアイランド構想 | 「沖縄病」の楽しみ方…?

「沖縄病」の楽しみ方…?

空港に降り立った途端に味わうまったりとした空気感が好き…
「また来たよ…」とついニヤリとしてしまう…
先日戻ったばかりなのにもう次の訪沖のことを考えている…
そんなあなたの症状を改善? 助長? いたしましょうかね~

【…「シマおこし 「基地」に求めて40年 「ザル」と言わすな 未来(あす)の糧」から続く】
 
先ずは沖縄の事例からいきましょうか。
国の施策構想を上手く利用した沖縄のこの挑戦が、
「震災後」でもあり増々日本各地から期待されているのです。
 
平成10(1998)年に沖縄県に「情報通信産業振興地域」と称される「経済特区」制度が導入されました。
国税では投資税額控除、
地方税では固定資産税の減免措置、
などの優遇税制を設けて関連企業の誘致、集積、振興が図られました。
その結果、直後は23社だった県内の情報関連企業は、今では10倍近くにまで増え、
雇用者数も1.8万人以上にも及んでいます。
 
ところで、この構想は当初は、
沖縄の低賃金労働力を当て込んだ「コールセンター」レベルからのスタートだったのです。
それが現在では、
ソフトウェア開発だけでなく、コンテンツ制作企業なども進出するまでに成長しました。
以前から経産省や総務省などの中央官庁は、
首都災害に備えたバックアップ機能サーバーを沖縄県内に設置していたのですが、
震災後から、
関東などの企業から、自社サーバーを沖縄のデータセンターへ退避させる動きが急増したのです。
データ運用のため、支店を沖縄に設置する本格的なケースも出てきました。
 
沖縄の情報関連産業が高成長を続けられたのは、
低賃金労働力が多かったのが誘因ではありましたが、何よりも、
これまでの取組により若い人材が豊富にあったこと、
地震が極端に少なくて危機管理対策に最適な環境であったことなどが要因です。
沖縄県内の就業者数は約60.2万人とのことですが、
その3%がこの産業に従事している訳です。
因みに、基地従業員数は0.9万人とのことなので、その倍になりますね。
「沖縄は基地がないとやっていけない」…
本土ではそんなイメージが依然として残っていますが、
最早、基地がある恩恵は受けていない…
と言えますね。
沖縄はアジアに近い、と云う好条件もあり、
初めて人口減少に転じた少子高齢化著しい我が国にあって、唯一元気のある県です。
失業率が全国平均の約2倍、と云う現実が非現実的です。