沖縄の「おびんずる様」~再び小禄地区散策 | 「沖縄病」の楽しみ方…?

「沖縄病」の楽しみ方…?

空港に降り立った途端に味わうまったりとした空気感が好き…
「また来たよ…」とついニヤリとしてしまう…
先日戻ったばかりなのにもう次の訪沖のことを考えている…
そんなあなたの症状を改善? 助長? いたしましょうかね~

沖縄の何処を歩いていても目に飛び込んで来るのが、
「石敢當」や「シーサー」やら、「拝所」とかですが…
これらに共通しているのは、「アニミズム」思想です(「万物に霊魂は宿る」と云うものですね)。
 
外空間に対して、正体(中身)を晒すことを「不吉」と捉え~
そこへ障害物を設けたり(例えば、石敢當、ヒンプンなど)、
その障害物そのものを崇め奉るのです(例えば、御嶽、拝所など)。
 
更に沖縄では、その地の象徴的な物体や地形を崇め、「神域」として俗世界と区別する風習が本土以上に色濃く浸透しています。
その一つに「ビジュル信仰」と云うものがあります。
 
「ビジュル」とは、本土で言う「おびんずる様」のことですね。
語源は「寶頭盧」(びんずる)~
十六羅漢の筆頭になるお釈迦様の弟子のことです。
これが、霊石信仰と重なって、「撫で拝むと子宝に恵まれる」などとご利益に授かられると云うものなんですが、
本土では、「明日香の亀石」が有名です。
 
で、沖縄では「ビジュル」とも「ビンジュル」とも「ビンジュルグヮー」とも言われていて~
本島の所々に、ただの石の塊とも、
何か微かに模様が描かれているような苔生したのとか、
石祠に安置され縄飾りやらに包まれて様子がさっぱり判らないものとか、態様は様々です。
安富祖のビジュル、謝名城のビンジュル、壺屋のビンジュルグヮー、泡瀬ビジュル…
などですが、この石をノロ巫女が抱いて、豊作や豊漁を占ったり、
泡瀬ビジュルなどのように子宝を授かるようご利益を祈願するものもあるそうです。イメージ 1
 
 
ところで、画像の石は、確か森口公園下の住宅街だったと記憶しているのですが、
住宅のフェンスに押し出されるようにして鎮座していて~
一見何の変哲もない庭石のようですが、
よーく見ると、亀の顔のような模様が施されているのが判ります。
「これって、あのビジュル石のことか!?」
思わず手を合わせてしまいましたが…
沖縄では、結構あちこちに見られるものなんですかねぇ?
それとも、現代の石工さんが遊びで造ったレプリカ?