この時代を象徴したのが「価格破壊」。
これをトレードマークにしたのが「ディスカウントショップ」、
特に酒の量販店は業績を伸ばし、既存の小売酒屋さんは悲鳴を上げました。
更には、量販店同士が競合するようになり~
老舗の造酒屋を畳んでまで「ディスカウントショップ」を開業したのはいいが、淘汰の波をまともに食らい身代が傾いてしまった、
というような悲しい話もありました。
(無闇に夢を追ってしまったのが事の始まり…)
先輩のAさんの商売は小売酒屋さんでした。
先代の商売を無難に継いで、当時で5年になっていましたが、自動車いじりの夢が捨てきれず、隣の倉庫を改築し、外車専門の中古車販売・修理用ガレージを建ててしまったのです。
若い頃の夢が実現できた当事は、同好の仲間がたむろし、本業はそっちのけで夢中になっておりました。
しかし、時代が悪かったのでしょう。
中古車市場はまずまずでも、外車販売は極端に落ち込んでいた時期です。
商売はそう上手くはいきませんでした。
そのうちガレージには人気が少なくなり、開店休業状態も珍しくなくなってしまうのです。
(以下、次号に続く…)