ロンドンを11月5日に出発した我々は、翌日、無事に成田空港へ到着。
その足でGui Tavares氏
のレコード会社を訪ねる。時差ぼけ過ぎて、眠いのか眠くないのかもわからない状態。
渋谷のスクランブル交差点の大型テレビジョンを見上げる私たち。私も日本人なはずなのに、こういうのが珍しく感じてしまいました。
11月7日。
翌朝(?)起きてみたら、なんと午後1時!!!大慌てで身支度と食事をとる。
関係各所と電話で連絡をしたり、メールの処理をして外出。
Guiがかねてから購入希望していたループステーションとMP3レコーダー・エディロール(ともにローランド)の実物を見に、彼を連れて秋葉原へ。価格はロンドンのほぼ半額。しかも免税で購入が出来る。とりあえず使い方と価格だけ調べて、初台へ。
初めてのバンド・リハーサルを4時間。日本のリハーサルスタジオのクオリティの高さにびっくりする。
11月8日。
Guiのブラジル時代の同窓生であるマルコ・ボスコ氏
のスタジオを訪ねる。25年ぶりの再会なんだとかで、話が盛り上がりました。ボスコ氏に私たちのデモを聞かせる。彼は私の歌を聴いて「すごくいい発音じゃない」とほめてくれた。Guiは「みんなユキコの歌の発音がきれいとか言うし、僕もそう思うけど、ポルトガル語は何故か上手に話せない(笑)いつも不思議に思うんだけどねえ」と言った・・・も、も、申し訳ありません。
スタジオが東京タワー付近だったので、とりあえず時間つぶしに東京タワーに上ってみる。
何を思って東京の風景を眺めたんだろうか。でも彼の感想は「リオとサンパウロが一緒になったようなところ」だと言った。
その後、ラジオの収録へ。
時差ぼけがきつくて、めちゃめちゃ眠い。それでも通訳がんばりました・・・・。
11月9日。
午前、都内のキンコーズにてたくさんの仕事をこなす。
午後は再びGuiを引き連れて秋葉原へ。彼はとりあえずループステーションを免税でお買い上げ。とっても嬉しそう。男はなぜ機材を買うとすぐに使いたくなるものなのか。万国共通。
夜、ジョアン爺のライブへ。最終公演だったのですが、席は結構空いていたと思う。ジョアン爺のコンサートと言えば静寂が売り物。なので、このやたら声の大きい某ブラジル人をどうやって静かにさせようかと思っていたが、意外とおとなしく聞いてくれていたのでほっとした。しかし何度となく続くアンコールの途中で「マエストロ、そろそろやめようよ、ここはリオデジャネイロの夏よりも暑いよ」とブツブツ言う。空調を切った国際フォーラムはまさに「ファンの我慢大会」のような感じになっていた。具合の悪くなった人、外の空気を吸いに行く人、もじもじする人などで私の座席の周囲はGuiよりもうるさかった。
しかし、私もこんなコンサートは初めての経験。
11月10日。
朝からライブのセットリストを整えつつ、リハーサル。最終調整に入る。
午後、気分転換に浅草寺でライブ成功祈願をする。
11月11日。
渋谷でクラブ系イベント「Samba Nova」
に顔を出す。
私はロンドンでいつもブラジル人に囲まれて暮らしているため、きちんとではないけど一応サンバは踊れます。(最初に私にステップを教えてくれたのは、ブラジルのバンド・Manimal
のメンバーたちでした。)Guiはジャーナリストたちと話をしているので、私は一人でサンバを踊っていたら
「あのー、さっきから見てて上手だなって思ってたんです!サンバ、教えてください」
と、とっても可愛らしい物品販売中の女の子に言われる。この私がサンバのステップを教えられる日が来るとは思っていませんでした。Guiは6年もブラジルでダンスを習っていたことがある。めちゃめちゃ上手いですが、カイピリーニャで酔っ払った私をグルグル回すのだけは勘弁してほしい。ヨロヨロして踊っている途中で靴が脱げたではないか・・・。
11月12日。
東京初演。
神楽坂にある赤城神社の中にできたAkagi Cafe
というスペース。
サンバの踊りすぎで、お尻が痛い私。でもライブは絶好調。
公演終了後、Akagi Cafeを後にし、Bem Brazilというイベントに顔を出す。昨日、Samba Novaで会った人々とまたここで会う。ブラジル音楽関係者はつながっていますね。
初めてアパレシーダのWillieさん
と、Yamandu Costaにお会いしました。
11月13日。
プラッサ・オンゼ
で公演。
セットリスト等はMaxiさんのブログ
を参照してください。(写真を拝借中)
私はまったくといってよいほど美白に気を使わないので、隣にいる某ブラジル人並みに日焼けしていることに、この写真で気がつきました。
11月14日。
日暮里のBar Portoでライブ。
セットリスト等は後ほどアップします。
実はこの日あたりからGuiの頭の中には新プロジェクトの構想が・・・
それはこの滞在日記の最後に書きます。
11月15日。
ミーティング前にJapanese Artを見たいと言うGuiのリクエストにより、上野の東京都美術館へ連れて行く。時間がないので大慌てで見たけれど、とっても感激した様子。
その後、渋谷でミーティング。
ミーティング後、アパレシーダの下見のため、Guiを連れて西荻窪へ行く。
アパレシーダでジョビンの貴重なDVDを見せていただく。私もブラジル音楽はジョビンから入ったので、とっても感激した。
11月16日。
渋谷のタワレコでYamandu Costaと再会。Beijinhoでご挨拶。
この日、様々な日本人男性にBeijoの挨拶をしたら「ありがとうございます!」と言われたり、ものすごい恥ずかしがられたり、怖がられた(Guiいわく)けど、やっぱりYamandu Costaはブラジル人。私の顔を見るなり、両頬にBeijo。
急遽インストアライブを行うことになったらしい。店内だと言うのに、Guiはデジカメで下のような写真を撮った。ご本人はサウンドチェック中でぴりぴりしているようだった。
サウンドチェックの数分間、Yamandu Costaを堪能してリハーサルのため、六本木へ。
物まねの大好きなGuiはこの日、ギターをYamndu Costa風に弾いて私を大爆笑させた。
終了後、パーカッションのSirley Rossi氏と一緒に六本木のブラジリアン・バーへ。
11月17日。
午前中、リハーサル。
再びGuiを秋葉原に連れて行き、念願のエディロールをお買い上げ。
その後、渋谷にあるBar Bossa
でえんたつさん
にお会いする。見た目は仙台の坂本龍一という印象を持ちました(笑)
エリゼッチの話をしたり、私にやってもうけてもらえないGuiのネタをえんたつさんに披露して、大爆笑。
店内のBGMからブラジル音楽の話が盛り上がるという、Bar Bossa
は最高!
11月18日。
軽くリハーサルをしてから、アパレシーダでインストアライブへ。
三月の水でおなじみの岩切さん
に初めてお会いする。思ったとおりの方でした。彼の著作本を持っているのですが、もってきてたらサインしてもらえたのに・・・。
パーカッションのSirleyは、この日なんとライブを3本掛け持ちだった・・・彼は「貧乏暇なしね!」と流ちょうな日本語で話す。
私は普段Guiとは英語で話しているので、Sirleyにも英語で話しかけていたが、本人の希望で日本語で話しかけている。彼の日本語力は、努力の賜物なのかも。
11月19日。
横浜の日本とブラジル100周年記念のイベント「Festa Alegria Brazil」
へ。
昨晩一緒にライブをしたSirleyと、Guiの同窓生マルコボスコ氏のバンドのライブを見に行った。
ブラジルと日本の関係って100年なんですね。MC Betoくん
に「Guiも日本語を話せると良いのにね」と言われる。えべるだーじ!
11月20日。
お昼の便でGuiはロンドンへ向かいました。
成田空港へ見送りに行ったが、あまりにもガラガラでびっくりしてしまった・・・あんなに静寂な成田空港は初めて。まるでジョアン爺のコンサートのようだった。
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新しいプロジェクトの構想も・・・と書きましたが、今回の滞在で私とGuiはBossa Novaがいかに自由で形にとらわれない音楽であるかと言うことを実際に見せるために、Bossa Novaだけをやってみようと考え付いた。Guiがギターを弾いて、私が歌う。アパレシーダ以外の東京公演でやったスタイルそのままで、ためしにレコーディングをしてみようということになった。
私がジョビンを歌うのはいつものことなので、それではまったく面白くない。
だから、オリジナルのBossa Novaを作る。もちろんGuiも曲を書くけど、それ以外にもGuiのお友達であるブラジル人ミュージシャンたちも日本人のシンガーに自分の作ったBossa Novaを歌わせたいと思う人は少なくない。なぜなら日本人にしかBossa Novaは聞かれていない。だから時には大物ミュージシャンが私のために曲を提供するということも可能性はあるのです。
こんな話は秘密にしておくべきかと思ったのですが、Guiは日本にいる間にいろんな人に話せといった。いろいろな人に話してみたら、それは面白そうだということになり、たくさんの協力者も現れた。
たぶん、普通のBossa Novaなのに、みんながびっくりするようなものになると思う。こうご期待。