コーロ・カステロのコンサートに賛助出演されている「合唱団 城の音」は、小澤征爾さんが成城学園中学校に在学中、讃美歌を歌うグループとして仲間と共に結成された合唱団とのこと。こちらも60余年の歴史があり、今も創立当時のメンバーが大半残っておられるとか。どうも、合唱と健康には何かしら関係がありそうだ(^O^)/


さて、その合唱団城の音が舞台に並ばれた際、どう見ても小澤征爾さんらしき方が参加されているではないか。昨年は客席から声援を送っておられたが、今年は皆さんと一緒に歌われるようだ。その様子を見て、「世界のオザワ」と歌えるとはどんな気分だろう、と想像していたら、最後の曲目では小澤さんが前に出て来られた。ええっ!?小澤さんが指揮をされるぞっ!((((((ノ゚⊿゚)ノ


ボルネオ7番のブログ-城の音
(合唱団 城の音の指揮をされる小澤征爾さん)


私にとっては驚きの光景だが、皆さんにとっては60年前から続いている当たり前の光景で、ひょっとすると、

「小澤くん、ちょっとテンポが遅すぎない?」

「ごめん、ごめん」

みたいな会話があったのかなと勝手に想像し、ほのぼのしてしまった('-^*)/


その後の小澤さんのお話で、当時中学生だった小澤さんがラグビーをされていたことも分かった。しかし、ラグビーで手を負傷され、それが理由でピアニストになる夢を断念され、指揮者への道を目指されたのだとか。「世界のオザワ」にラグビーが関わっていたとは・・・急に小澤さんを身近に感じてしまった。

「コーロ・カステロ」のコンサートを聴いたのは今回が3回目だが、毎回、新しい曲を披露されるところが凄いと思う。しかも、1番は必ずその歌が生まれた国の原語で歌われる。歌に心があるなら、さぞかし大喜びしていることだろう。


一昨年は、"Tramp, Tramp, Tramp" という曲を披露された。Tramp というのは行進する兵士の足音のことで、元々はアメリカの南北戦争中に北軍を鼓舞するために作られた歌だ。その歌が、北軍に多かったアイルランド兵士によってアイルランドに伝えられ、「神よ、アイルランドを守り給え」という反英抗争を鼓舞する歌となる。


面白いことに、この歌は北軍に従軍したクラーク博士により日本にも伝えられる。クラーク博士と交流のあった新島 襄先生によって同志社に伝わったこの歌は「若草萌えて」という体育会運動部の応援歌となり、一方、有島武郎から北大に伝わったこの歌は北大の校歌となる。そういう数奇な運命を背負った歌であることをコーロ・カステロから教えてもらった。


ボルネオ7番のブログ-同志社応援旗
(こちらは同志社応援団の応援旗)


昨年は、「ハワイの結婚の歌」を披露された。ウクレレとエレキギターが登場、そこにバリトンの男性とテノールの女装した男性が腕を組んで現れ、新郎新婦になりきって歌い始められた。思わぬ展開に会場がドッと沸いたが、聴く内に南国ののどかなメロディーと美しいハーモニーに魅了され、いつの間にか皆さん、静かに聴き惚れていたように思う。実に後味の良いサプライズだったのだ。


さて、今年は何が飛び出すのだろうと思っていたら、何と、モンゴルの歌を披露された。「愛する我が故郷」という歌で、モンゴル人が愛唱する愛国歌とのことだが、コーロ・カステロの練習を見学にきたモンゴル人の留学生から直接教わり、何と、モンゴル語で1番を歌っておられる。素晴らしい!


しかし、もっと大きなサプライズが準備されていた。

「世界のオザワ」・・・小澤征爾さんの登場だヽ(゚◇゚ )ノ

「コーロ・カステロ」のコンサートは今年も素晴らしかった。


ボルネオ7番のブログ-コーロ・カステロ



コーロ・カステロは成城学園混声合唱団の男声部をルーツとする男声合唱団で、今年結成67周年を迎えられた。驚くべきは、悠に90歳を超えておられる、結成当初からのメンバーが今も何名か居られるとのことで、70代などまだまだ青二才という空気があることだろう。素晴らしい話ではないか。


ただ、今年は演奏前のご挨拶で、永年に亘り指揮をしてこられた「アキさん」が先月亡くなられたというご報告があった。結成当時からのメンバーで94歳とのこと、昨年も座ってではあるが、見事な指揮を取っておられた。舞台を見ていると、今にもアキさんが出てこられそうな気がして、やはり存在感のある方だったのだと思った。


もうお一人、「カズローさん」という、毎回ユーモア溢れるご挨拶をされる長身の紳士の姿が見えないことも気になった。多分結成当初からのメンバーで、悠に90歳を超えておられるだろう。しかし、カズローさんはこの日ご都合が悪くて不参加だっただけのようで、その後、録音テープによるご挨拶が場内に流れた。皆さん静かに聞いていたのだが、ご挨拶の最後に、「皆さん、シーンとしていないで、大きな拍手をお願いします」という声が流れ、場内大爆笑となった。


「アキさん」や「カズローさん」を見ていると、人生には終わりがあるが、それを全く感じさせないことがお洒落なんだ、と教えられている気がする。


(続く)