東京バーバーズショウのコンサートに出掛けた。いつも感心するのは、全て「暗譜」、しかも「英語」、 更にはリズムに合わせて踊ったりもされる。だから、練習の成果を発表したいというよりは、あくまでもお客様に楽しんで頂きたいという精神がステージから伝わってくるコンサートだ。



今回のコンサートはゲストも素晴らしかった。2003年に大学のメンバーで結成された Vocal Spectrum という4人組のグループで、2004年にはバーバーショップ国際大会のカレッジの部で優勝、2006年には一般の部で優勝という輝かしい実績を有し、2023年にはバーバーショップ・ハーモニー・ソサイエティの殿堂入りを果たしておられる。

パンフレットのそういう紹介から期待に胸を膨らませて演奏を待ったが、最初の曲「Go the Distance 」(ディズニーアニメ「ヘラクレス」の主題歌)を歌い始められた途端、会場がシンと静まり返り、その後、ため息が回りから聞こえて来た。私は思わず隣にいた三女と顔を見合わせたが、歌声が心に染み込んで来るような、美しく透明感のあるコーラスだった。

以後、客席に笑いが起こる演奏もあれば、しみじみと聴き入ってしまう演奏もあり、私にとっては期待を大きく上回るステージだった。又、ベースの声がいつも美しく安定していて、合唱の練習で「ベースが下支えしなくてはいけません」と注意される理由が分かったように思う。

片岡鶴太郎さんの「老いては『好き』にしたがえ!」を読んだ。鶴太郎さんはNHKの朝ドラに何度か出演されているが、「この時代、この場所にはこういう人がいただろうな」と思わせる人物を自然に演じておられ、毎回、感心する。又、鶴太郎さんが描かれた魚の絵を拝見したことがあるが、どこか温かみを感じさせる独特の味がある。鶴太郎さんとは一体どんな人なんだろうと興味が湧いた。



鶴太郎さんは私より一つ年上の午年(1954年)生まれ。お笑い芸人として人気を博しておられたのに役者への転身を決意され、心も身体もリセットが必要とボクシングのプロライセンスを取るほどまで猛練習を開始される。一方では、椿の花を見た時の感動から絵を描き始め、個展を開けるほどまで画家としても成功される。

その他、ヨガマスターとして活躍されたり、三線(沖縄)や落語にチャレンジされたり、とにかく中途半端では終わらない芸達者な方だが、ご本人によれば、心の中にたくさんのシード(種)があり、ふとした瞬間に「発芽したい」というサインを送って来るらしい。そのサインを受けて立ち、凄いのは弛まぬ努力で発芽させ、それらを開花させて来られたことだろう。

私もいろんなことに興味を持ち、チャレンジをしてきたが、継続できたのは合唱とバイオリンだけだし、どちらも「ど素人」レベルだ。鶴太郎さんは何かチャレンジする対象が決まると、その体型同様に不必要と思える時間や用事を全て削ぎ落とされる。私には到底そこまで出来ないが、大変参考になり、又、勇気付けられる内容だった。

ブログに書いたつもりだったが、読み直そうと思ったらどこにもない。いよいよ認知症が始まったか?



70歳を迎えるに当たり、「あかさたな」から始まる次の動詞を大事にしなさいと教えて頂いた。意識して実践してみようと思う。

あ・・歩く。
か・・噛む。
さ・・サボる。
た・・食べる。
な・・和む。
は・・話す。
ま・・学ぶ。
や・・役に立つ。
ら・・楽観する。
わ・・笑う。

和田秀樹先生、お見事!