目黒一中の吹奏楽部が卒業演奏会として始めたコンサートが、近隣の小学校や高校、私たちのような地域の住民にまで開放され、「ふれあいコンサート」として続いている。今年23回目を迎え、私たち「うたおうかい」も10回目の参加となった。


今年は「瑠璃色の地球」、「待ちぼうけ」、「この道」、「365日の紙飛行機」の4曲を歌わせてもらったが、「365日の紙飛行機」はNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌で毎朝聞いていたことから、だいたいメロディは覚えていた。ところが、人気アイドルグループAKB48の歌だから、歌詞はどうせ若者向けのメッセージだろうと関心を持たず、ちゃんと聞いていなかった。だから、今日のための練習で歌い込むほどに、実は素敵な歌詞なんだと分かってきた。

「時には雨も降って 涙も溢れるけど 思い通りにならない日は 明日頑張ろう」

その通りだ。思い通りにならないとき、明日頑張れば良いと思い、その日を終えたことが何度もある。

「元気が出ない そんなときは誰かと話そう すぐそばの優しさに気付かずにいるだけ」

これもそうだった。家族や友人、時には上司も話を聞いてくれた。面白いことに、話をすると大した問題ではないと思えることも多かった。

そして、

「人生は紙飛行機 願いのせて飛んでいくよ その距離を競うより どう飛んだか どこを飛んだのか それが一番大切なんだ」

親元を離れ、自分の意思で飛び始めて40年、どこを飛びましたか? どう飛びましたか? と聞かれると恥ずかしい気持ちにもなるが、まだまだ飛び続けるんだから、「さあ心のままに、ああ楽しくやろう」と思う。

うたおうかいM澤会長手作りの紙飛行機。歌い終わった後、これを観客席に向かって飛ばした。


チケットを頂いたので、メンネルコール広友会のコンサートを聴きに行った。

 

 

第1部の「現代米国合唱曲選」では英語とラテン語の宗教曲が披露されたが、最初に歌われた Sure On This Shining Night という曲がとても優しく美しい曲で、それをベテランの皆さんが静かに歌い始め、途中で少し盛り上げた後、最後は再び静かに歌い終えられたので、本当に心に染み入るような演奏になったように思う。又、2曲目の Ubi Caritas はアカペラで、途中で転調する難しい曲だったように思うが、これも最後まできれいなハーモニーで、特に最後の Amen が美しく響き、感動した。

 

第3部は男声合唱のためのヒットメドレー「YUME」と題され、昭和に愛された曲がメドレーで演奏された。私にとっては知っている曲ばかりだから、こんな歌い方があるのかというサプライズがあって楽しかった。最初に歌われた「故郷」は情景が目に浮かぶような演奏、最後の「見上げてごらん夜の星を」は独唱から始り、次第に寄り添うようにメンバーが集い始め、合唱はこうして始まったのかなと思わせる演奏で見事だった。

 

第4部 寺山修司の詩による6つのうた「思い出すために」は信長貴富さんの作曲で、元々は女声二部合唱で演奏されたとのこと。しかし、休憩時間に先に歌詞を読んだら、6曲目の「種子」など、「君は荒れ果てた土地にでも種子をまくことができるか?流れる水のなかにでも種子をまくことができるか?世界の終わりが明日だとしても種子をまくことができるか?」という男の純情を直撃するような歌詞だ。そう思いながら演奏を聞いたが、予想に反し、女声や混声でも聞いてみたくなるような美しい曲ばかりだったように思う。が、やはり、「種子」は男声が似合うと思いたい。頑固かな?(笑)

英語のジョークに、

A diplomat is a man who always remembers a woman's birthday but never remembers her age. 

というのがある。上手いこというなあと感心していたが、3年程前にある勉強会で元外交官という方と知り合った。ドミニカ共和国やウルグアイで大使を務められた角田さんという紳士で、お会いした記念にと、著書を私に下さった。


早速、読んでみて驚いたのは、2006年に書いておられた予測が5年、10年後、現実のものとなっていたり、問題提起されていたことが正に大きな問題に発展したりしていたことだ。それ以来、勉強会では角田さんのご意見を伺うのが楽しみになっていた。

その角田さんが先週亡くなられた。昨夜、お通夜に参列したが、勉強会では決して感情的にならず、言葉を選んで丁寧に話し、そして誰もが敬遠する議事録を毎回引き受けておられたことを思い出した。やはり、大使まで務められた方は覚悟が違ったのだろう。合掌。