大塚家具の売上が不振で、身売り先を探しているというようなニュースが出ていた。3年前、創業者の父親と実の娘が経営権を巡って争い、娘が勝利を収めて経営に当たったが、その後、予定していたようには上手く売上が伸びなかったようだ。

こういう経営方針や経営権を巡る争いは実はあちらこちらであり、たまたまそれが親子の間で起こったから世間の注目を浴びたのだと思うが、年齢が30も違えば見る世界が異なるのは当然だし、競合するライバルも違って来るだろうから、衝突は避けられなかったように思う。

こういう報道に接すると、父が話してくれたことを思い出す。父は創業者であった祖父から会社を引き継いだ。祖父が病に倒れ、父が急遽呼び戻されたらしいのだが、その時、祖父はこう言ったらしい。

「会社のことはええ。お母ちゃん(祖母、父からすると母)を頼む。」

父は祖父との約束を守り、祖母の生活をちゃんと守ったし、会社の方もしっかり守り、次の社長に引き継いだ。その父の話を思い出すと、せっかく親子で生まれて来たのだから、最後まで素敵な親子でいようよ、と言いたくなる。会社は株主のものでもあり、社員のものでもある。でも、親はあなただけの親だし、子もあなただけの子なのだから。


お気に入りの Jack Spade ショルダーバッグ。厚手の帆布を使い、頑丈に作ってあるから、丈夫で長持ち、バッグにも体育会系と文科系があるなら間違いなく「体育会系」だ(笑)


昨日、そのバッグを肩に掛け、ダークスーツを買うべくスーツセレクトに行ったのだが、対応してくれた店員さんがバッグを見て、「あの、これは同志社のバッジですか?」と訊ねてきた。たまたま、体育会系のバッグだから、同志社スポーツユニオンのバッジを付けていたのだ(笑)


そこで、「うん、僕、卒業生なんです」と答えると、「私もそうなんです」と言うではないか。それからは、「学部はどこ?」「家はどちら?」「今いくつ?」「高校はどこ?」と自己紹介が始まり、まるで旧友に再会したかのような騒ぎになった。京都ではなく、東京で同志社の卒業生に会うと何故か興奮する。やはり、東京ではマイノリティの心境なんだろう。

ラグビー部のOB会もスポーツユニオンも校友会も、京都より東京の方が熱い。だとすれば、ものは考えようで、熱く生きたいなら、マイノリティでいろということか。
なぜ頭をガツンとやられるほどの衝撃があったかと言うと、私の回りで「景気が悪い、モノが売れない」という声が出る度に、私は「音を立てて人口が減っているんですから・・」と人口減による需要縮小を理由にしてきたのだが、そうではなく、消費者の考え方、生き方が変わったのだと気付かされたからだ。人口は減っても消費そのものは大きく減っていない。消費者は買うものと買う場所や方法を変えたのだ。

内野さんがおっしゃる通り、ボランティア活動に参加する人が増えたり、寄付や省エネで弱者や環境に対する責任を果たそうとする意識が芽生え、一般化してきている。みんな自分の生活に本当に必要なものは何かを考え、自分の消費生活全体を深く見直し、どう生きたいと思っているのかを各々が自分に問い掛けたのだろう。

私の勤務先で好調なブランドの一つは、正に「こういう生き方をしています」というデザイナーの生きざまや思想を色濃く反映したもので根強いファン層を持っている。恐らく、そういう生き方を志す人にとってはアパレルブランドというよりライフスタイルのお手本なのだろう。消費者は正直だから、逆にその支持を失ったと思ったら、一旦「お客様、閉店です」と言える勇気を持とう・・それが内野さんの助言なのかも知れない。

本の最後に内野さんと3名の企業経営者との対談が出てくるが、その中の一人、良品計画の金井会長は戦後間もない新潟で撮られた家族写真を見て、子供たちの表情に謙虚さ、素直さ、我慢強さを感じ、目には希望を見たとおっしゃる。そして、当時のGDPが8兆3800億円だとすると今はその59倍の490兆円もあるのに、子供たちは傲慢で忍耐力がないし、それは大人にも言える、と嘆いておられる。その通りだ。私の表情には謙虚さがあり、目には希望があるかどうか、怖いけど毎朝確かめるようにしよう。