札幌帰省記⑥ ~最終章  | ブーティの裏

ブーティの裏

フォトグラファーをする傍ら、Funnyな神さまの導きにより2014年から「狛江で1番入りづらいバー、ゴータバー」という飲食店を経営させて頂いております。2023年法人化し㈱ゴータバー設立。学歴が小学生程度しか無いため誤字脱字多めのニンゲンのエッセイ。


@恵庭市穂栄地区




ほんとうに僕は こんなに寒い所にすんでいたんだな。
夕方15時を過ぎると とたんに気温がグングン下がり始める
ここ北海道の独特な気温変化。

あたり一面は ホワイトのシーツを敷いたかのように
綺麗に盛り上がったり そこらへんの木陰が
一気に芸術的なラインを描いた。




@国道274号線



完全に日がそれほど高くない山の影になり 空に着色を施す頃
僕は、夕張方向より地元の穂別に向かっていた。

なによりこの陰の風景が北国の人間である僕は好きだ。
関東に来ると いまの季節、天気がいい昼間はホカポカ陽気だ。

しかし この淋しげで切ない色の中を車で走る事によって
自分の心にしっかりと油をさすことになる。



↓同時刻の羽田空港







今回の旅で、しばらく会っていない人に会った。




金髪のT君だ。


あれは7年くらい前だろうか?
T君は、朝起きると心臓が止まっていた。
心肺停止時間が1時間30分。
ドクターヘリによる救出で蘇生した。

しかし、多くの時間血液や酸素が体に行き渡らなかった為
脳の半分のが機能停止してしまった。
意識も2週間ほど戻らなく

それから奇跡的に目をさましたT君は
リハビリテーションに励むこととなる。

色々あったが、奇跡的に回復し今回遭った。



T君に色々な昔の写真を見せた。

T君は、まじまじと写真を見つめ

これは誰だっけ?

とか、見た事あるとか、言い出した。


そう、記憶が消えているのだった。

彼いわく、都合の悪い記憶は全て消えているらしい。ww



しかし、写真を見せてこれが誰でとか説明すると
思い出したように喜び、さらに脳の中の小さな記憶が蘇り、
それに付随する記憶も蘇るらしい。

しかし、一番びっくりしたのは仲が良かった女の子を
思い出せなかったことだろう。


お邪魔した友人宅の自慢の薪ストーブ





Tくんさぁ、心肺停止中に、三途の川とか見た?

と、僕は興味津々に尋ねてみた。

すると、彼はこう答えた。


三途の川じゃないけど…と、話し始めた。



家族で飛行機に乗って沖縄に到着したんですって。
で、T君が飛行機と建物を結ぶ「搭乗通路」の行こうと
すると、嫁さんが子供を抱いたまま止めるんだって。
嫁さんは、言ったそうな。
子供小さいのになんで行くの?待って!!
と、言っていたそうな。

で、飛行機からは結局下りなかったんだそうな。



それをT君はググってみたら、最近は三途の川を船で渡るのではなく
飛行機のパターンが多いそうな。

三途の川の船はあれでしょ?六文銭で渡れるらしいんだけれども
最近は飛行機だから、僕が死んだら「JALカード」を入れてもらおうと
考えた。 たのむぞ!一応ANAとスカイマークも頼む!

あ、でもあの世の空港にたどり着いて、入天国審査官がトラヴィダ語しか
話せなかったらどうしよう・・・。



そんなことはイイんだけれども




T君がね、昔遊んでいたT君の写真を見せると
大喜びしてね。
もっともっと見たいっってね。
貴重な写真だってね。

記憶がないから、写真を頼りに頭の中の地図を
作り上げていくのだ。


そして僕の写真をすごく気に入ってくれた。




すごく嬉しい気持ちになって


北海道を後にした。


家に到着し、年賀状を確認していると


芸人さんの ネゴシックスさんから
年賀状が届いていてびっくりした。











人生は本当に何がおこるかわからない。
目の前のドアを勇気をもって開ければ
僕たちが想像する100倍くらいびっくり
することが起きるから面白い。




ありがとう札幌!





GOTA