岡田卓也 「ワニ男爵」 講談社 2017~ | 日々是本日

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 「ワニ男爵」は2017年~2018年にかけて講談社の漫画雑誌「週刊モーニング」に掲載されていた作品である。

 

 あまり週刊漫画雑誌を読まなくなってきた時期でもある。

 

 この作品はなかなか気に入っていたのだが、不定期連載だったので載っていると嬉しかったものだ。

 

 久しぶりに「週刊モーニング」のバックナンバーを読んでいたら、2018年5月で終わっていた。

 

 まぁ、終わってしまったのは仕方ないが埋もれてしまうのは惜しい作品なのので、ここで紹介しておきたい。

 

▼2017年出版の第1巻

 

 第1巻の表紙の左側のワニが主人公の「ワニ男爵」である。

 

 どんな漫画かというと、第1話「カキ小屋編」の扉ページの紹介文はこうなっている。

 

「肉食で獰猛なワニが、もし紳士だったら?」

「ワニ男爵がゆく、今流行りのグルメスポット探訪記!」

 

 基本的にはワニ男爵がお伴のウサギと食べ歩くグルメ漫画のようなのではあるが、取り上げられる料理はそんなに特別なものではなく、料理についてのウンチクが素晴らしいという訳でもないのである。

 

 しかしながら、この第1話はDモーニング新人増刊に掲載された作品で、反響が大きかったために第2話「高松うどん編」が「週刊モーニング」に掲載されることになる。

 

 第2話「高松うどん編」の扉ページの紹介文はこうである。

 

「Dモーニング夏の増刊号でアンケート1位!! 大勢の読者が押したグルメスポット探訪記。」

「こんな漫画見たことない!!」

 

 再読してみてよくわかった。

 

 このワニ男爵のワニであることによるワニとしての野性味と感動の中身が斬新なのである。

 

 さぁ、この見たことのない漫画を体験しよう!

 

 ワニ男爵-岡田卓也 - モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト モアイ

 ※第1話を掲載中(2020年1月25日現在)

 

 さて次に、第2巻、第3巻の表紙を見てみよう。

 

▼2017年出版の第2巻

 

▼2018年出版の第3巻

 

 ワニ男爵が生きているのは擬人化された動物たちの世界である。

 

 ワニ男爵は「男爵」という設定の通り普段は温厚だが、時に凶暴になる。

 

 この凶暴さはワニのそれとして表現されるし、お伴のウサギは臆病だ。

 

 この擬人化による人間の性格的特徴の強調と動物たちの生きる世界の設定とが実によく出来ていて、この世界観に引き込む力がある。

 このワニ男爵のいる世界の斬新さがまたこの作品の魅力なのだ。

 単行本は講談社の電子書籍サイト「講談社コミックプラス」で販売されており、各巻について1話ずつ試し読みできる。(2020年1月25日現在)

 さぁ、試し読みで「ワニ男爵のいる世界」を味わおう!

 

【第1巻 目次】
第1話 カキ小屋編 ※試し読み可
第2話 高松うどん編
第3話 ハロー、アルマジロ編
第4話 大阪タコヤキ編
第5話 ホテルビュッフェ編
第6話 フレンチトースト編
第7話 ビアガーデン編

【第2巻 目次】
第8話 ジャンキーチップス編 ※試し読み可
第9話 うな重編
第10話 カナッペ編
第11話 ピザ編
第12話 牛丼編
第13話 日帰り温泉編
第14話 アテターヌーンティー編
第15話 羽根つき餃子編
第16話 ソフィのホームパーティー編

【第3巻 目次】
第17話 魚介系ラーメン編 ※試し読み可
第18話 カレーライス編
第19話 クリスマス編
第20話 元旦山登り編
第21話 ワカサギ釣り編
第22話 バレンタイン編
第23話 秘密のワイン会編
第24話 つけ麺編
第25話 お花見編
第26話 沖縄旅行編〈前〉
最終話 沖縄旅行編〈後〉