アジャン・ブラム「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」
第44話 ゴミ箱になること
マインドフルな毎日へと導く108つの小話
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人の相談相手になることへのアジャン・チャーのアドバイスの話である。
---あらすじ---
僧侶である著者は、いろいろなことについてよく相談を受ける。
人間関係の悩み、金銭問題など気が滅入る話も沢山あるが、
相談が終わったあとでは気分は晴れ晴れとしている。
それは「僧侶はいつも空いたゴミ箱であるべき」という
アジャン・チャーの教えによるものだという。
著者は自分自身を、
「底に穴の開いたゴミ箱」のようだと表現している。
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これは、よく相談を受ける上司やカウンセラーの場合でも同じである。
こうした人は皆、相談以外の時間では、
その相手や内容に影響を受けすぎないようにする術を持っている。
この「ゴミ箱」という表現も的を得ていると思う。
実際に「自分は妻の愚痴のゴミ箱ではない」という言い方をする人がいる。
ゴミ箱であることを嫌う人は、溜めてしまう人なのだろう。
ゴミがある以上はゴミ箱が必要なのだから、
溜めないのがコツなのだ。
時には捨てられたゴミ袋の中身から、
その人の生活を見抜くゴミ探偵であっても良いかもしれない。
マインドフルな心のゴミ箱には底がない。