2023(令和5)年もなかなか本を読めない年となった。
1月に入院手術ということとなり、1月2月あたりは落ち着かなくて、本を読む気にあんまりなれなかった。
入院中に本を読める人ってすごいのかもと思った。
しかし、その後は、わりに面白い本に恵まれ、冊数は去年と同様、本が23冊と少なかったのであるけれど、5冊を選ぶのが難しかった。
そんな中で選んだ5冊を読んだ順に紹介。
★ らんたん 柚木麻子 3月
恵泉女学園を創立した河井道の一生を描いた作品。ノンフィクションに近く、明治大正昭和の激動の時代を生き抜き、女性の権利を確立していく姿を描いている。
★ 掬えば手には 瀬尾まいこ 3月
普通が嫌な大学生が、自分には心を読める力があると思い込み、色々な人の心を動かしていく物語。
★ ラブカは静かに弓を持つ 安壇美緒 4月
著作権の裁判のため、音楽教室に生徒として潜入することになった橘。次第にチェロの先生と生徒たちと仲良くなってしまい、仕事との板挟みに苦しむことになるのだが…。
★ 腹を空かせた勇者ども 金原ひとみ 11月
コロナ禍の時代をデジタルツールとともに逞しく生きる女子中学生のお話。今どきの中高生の生活がリアルに迫ってくる。
★ オール・ノット 柚木麻子 11月
実家に恵まれず一人で苦学生として大学生活を送る真央は、バイト先でかつて裕福な家で暮らしていた四葉と会う。二人はその後すれ違ってしまうのだが、四葉のその後が気になった真央は四葉の関係者と連絡を取って行き…。
柚木麻子さんの本が2冊入ったけれど、毛色が違う2冊。こちらはフィクションで、好き嫌いは分かれるところかもしれない。
そして、この5冊には入らなかったけれど、よかった2冊。
★ 四日間家族 川瀬七緒 6月
死のうと思って集団自殺を考えていた4人が、置き去りにされた赤ちゃんを見つけ、その赤ちゃんを助けることにして…。
★ 老害の人 内館牧子 9月
引退したはずの父が、会社に戻り、面倒だなと思っていたら、老人が元気になるための仕事を始めると言い出して…。
2024年もあんまり本は読めないかもしれないけれど、面白い本と出会えるといいな…。