蘇った高揚感 第74回安田記念 | 吉岡の戯言

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第74回安田記念は、香港馬ロマンチックウォリアーが優勝しましたが、これまで行われた上半期のG1の中で、最も素晴らしいレースだったと評価しています。勝ち馬の雄姿のみならず、武豊とモレイラ騎手のフェアな追い比べが、レースの価値を引き上げました。1週前のダービーでは、ゲート入り前に何の高揚感がなかったことがとても残念で、もう二度と私にはそうした感覚が戻ってこないと気が滅入りましたが、安田記念の時はまったく違いました。その要因は、久しぶりに強い外国馬が来日して本命を打ったことにあります。強いと分かっていても、国内のレースで外国馬に本命を打つことは、これもまた久々のことなので、それなりに自信はあっても、期待と不安が半々だったからです。ワクワク感とドキドキ感が入り混じった心境こそが、レース前の程よい緊張をもたらし、高揚感につながります。常に冷静沈着に観戦して、終わればすぐに冷徹に過ぎる分析をするのが私の役目ですが、ほんの少しだけ、競馬魂は残っていたようです。