ロバート・A・ハインライン No.39◇落日の彼方に向けて・上◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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目が覚めたら知らない男の死体、昨夜の記憶は? そしてみんなは? 

 
 

 
◇落日の彼方に向けて・上◇ -To Sail Beyond the Sunset-
ロバート・A・ハインライン 矢野徹 訳
 
 
目覚めると、ベッドには見知らぬ男の死体が。そして自分のいるのがどこで、いつの時代なのかさっぱりわからない。いったい何が起こったのだろう…。わたしはモーリン・ジョンソン・ロング。長命族の指導者ラザルス・ロングの母であり、その共同妻。植民星テラス・ターシャスにやってきてからというもの、自分の子孫に囲まれて優雅な生活を送っていたのに、昨夜からの記憶がない。わたしは必死になって記憶を探るが…。
 
 
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目が覚めたら、全裸でベッドにいて、しかもその男は死体だった。どうしてこんな状況に? いやそもそもこの男は誰? 全く知らない誰かだ。それにみんなは何処?
 
 
しかもやってきた警察共はモーリンを狂ったとみなし、拘束されてしまう。唯一、一緒にいた次元を超えられる猫ピクセルだけが頼みの綱だ。ピクセルを使って外と連絡を取れないだろうか。モーリンは惑星テラス・ターシャスに至るまでの自分の半生を回想する……
 
 
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「落日の彼方に向けて・上」です(・∀・)
ついにハインライン最終巻。最初に読んだのが2017年の11月だったので約10ヶ月の付き合いでした。ぎょえー。
 
 
最終巻はこれまた宇宙一の好色魔またはある意味破綻者ラザルス・ロングに連なる〈未来史〉シリーズですがーーー主役は彼の母親にして共同妻のモーリンです。というか本書は現在の時間軸だとモーリンしか出てこないです。あとはみんな回想シーンだし。
 
 
父親から教わった性愛のための戒律と責任、長命人種ハワード財団のこと、かけがいのない良人ブライアンとの出会い、そして……セオドアことラザルス・ロングとの出会い。これは「愛に時間を」のモーリンverです。
 
 
上巻はモーリンの回想が大部分を占めていたので現在のモーリンが置かれている状況はてんで悪いままです。死んだ男は何者で、なぜ死んだか? 誰が殺したのか? モーリンがいる時間線は何番なのか? みんなは何処で? そしてーーー美的削除委員会とは一体なんだ? 
 
 
数多の謎を抱えて行くぜ、「落日の彼方に向けて」!(*^o^*)/~