ロバート・A・ハインライン No.34◇愛に時間を①◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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4000年を生きたラザルスは過去を振り返りつつ、未来に新しい冒険を求めることができるのか!?

 
 

 
◇愛に時間を①◇ -Time Enough for Love)
ロバート・A・ハインライン 矢野徹 訳
 
 
4000年以上の時を生き、死のほかはすべて体験してしまった男、ラザルス・ロング。彼はいま、惑星セカンダスの安宿でひっそりと死を迎えようとしていた。だが、銀河に散らばる人類の多くはラザルス・ロングの子孫なのだ。惑星セカンダスの権力を握る者たちもまた例外ではない。発見された彼はすぐさま病院に収容され、軟禁同様の生活を送る破目に。そこで彼は一計を案じ子孫たちにひとつの要求をつきつけた、ラザルス・ロングの波乱に満ちた人生でも、まだ体験していないことを捜せと……。
 
 
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はるか未来。人類は銀河系の彼方まで征服した。その人類はハワード・ファミリーをはじめとする長命人種とその他多数の短命人種の2種類に分かれていた。
 
 
そのハワード・ファミリーでも4000年という群を抜く年数を生きた最長老ラザルス・ロングは惑星セカンダスでとうとう死を迎えられるかと思いきや、ラザルスの子孫でセカンダスの権力者でもあるアイラによって発見され、軟禁生活を送る羽目に。
 
 
アイラはハワード・ファミリーと惑星セカンダスの現状に限界を感じ、ラザルスに意見と助けを求めてきたのだ。散々口論した末にラザルスは軟禁生活に同意するが、1つ条件を突きつけた。4000年を生き、どんな経験も職業もやったラザルスでも体験したこともないことを見つけろと……
 
 
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「愛に時間を①」です(・∀・)
別名ラザルス最長老、未だ嘗てない冒険を求む話です。
ここでも最長年だったラザルスは今や若返り手術で4000年の時を生き、広大な銀河に自分の子孫をばら撒き←、あらゆる身分、あらゆる経験、あらゆる体験、あらゆる感情を体験し、さぁ、後やっていないのひ死ぬことのみ! な状態です。ここまで生きてしまうとやっていないことの方が少ないわけで……あらゆる人生を生きたラザルスは生きた辞書よろしく丁重に扱われ、ハワード・ファミリーらによって助けを求められ、ついでに軟禁されます←
 
 
そこでラザルスが条件を突きつけるわけですが……暇と時間を持て余した老人が無理難題を押し付けています。現在のファミリーの権力者アイラだってラザルスに比べれば若造で皆、若造なのに……つくづく気の毒です← しかしラザルスが体験したことがないのって……そーだ、タイムトラベルとかどーよ← 時間を進んでばっかりで戻ったことないでしょ!?
 
 
本書でも魅力的な個性を持ったコンピューターが登場します。アイラのコンピューター「ミネルヴァ」とラザルスのコンピューター「ドーラ」。ミネルヴァは大人の女性の人格、ドーラは少し子供っぽい女性の人格の持ち主です。ラザルスは時間を見つけては今までの人生を語り、ついでに性愛(エロス)と聖愛(アガペー)について語ります。まだ1巻なので何とも言えませんが、このテーマは晩年のハインラインの大事なテーマのようですので読み逃すことなく、大事に読もうと思います。
 
 
そんなわけでいざ2巻!(*^o^*)/~