ロバート・A・ハインライン No.1◇宇宙船ガリレオ号◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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自分たちで作った宇宙船でいざ、月へ!

 
 
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◇宇宙船ガリレオ号◇ -Rocket Ship Galileo-
ロバート・A・ハインライン 山田順子 訳 
 
 
日々、自家製のロケット実験に明け暮れる高校生、ロス、アート、モーリー。いっこうに芳しい成果が得られない三人だが、世界的な原子物理学者カーグレーブス博士との出会いで、彼らの夢は具体性を帯びはじめた。ロケットで月をめざすのだ! かくして人類初、はるか38万キロの彼方へ向けて、彼らの旅が始まるが!? "ミスターSF"ハインラインの歴史的名作、待望の完訳版登場!
 
 
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高校生のロス、アート、モーリーはロケット製作と実験に明け暮れているロケットマニア。今日も空き地で自作のロケットを打ち上げるが、またも失敗。しかもその破片が人の頭にぶつかった!?
 
 
その人の怪我は大したことなく、ホッとする3人。怪我人はなんとアートの叔父さんガーグレーブス博士だった。彼は高名な原子物理学者で、ロケットで月に行くという野望を抱いていた。3人はすぐさまそれに乗り、ニューメキシコの砂漠でロケットを作り始める。……不可解な邪魔もありながら。
 
 
ついにロケットこと"ガリレオ号"は完成し、いざ月へ! 念願の月面着陸を果たすが、一番乗りをひたのはガリレオ号ではなかった!
 
 
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先日ついにクラークを読破しまして、新しい作家と対面しました。その名もロバート・A・ハインライン。最後のビッグ3です。いやー、まさかSF作家3人目を迎えるとは4年前だったら考えられませんでした!
 
 
ハインラインはSF界の長老と呼ばれ、SF小説の大衆化が進んだのは彼のおかげだと言われています。物議を醸した作品もあり、右翼左翼両方の面が見られるそうです。あと元アメリカ海軍士官でした。
 
 
ハインラインのデビュー作は1939年の「生命線」ですが、こちらは短編。長編のデビューは1947年の本書です。
 
 
読んでいて「なんかジュヴナイルっぽいなー」と思っていましたが、これ、最初はジュヴナイルでした。ジュヴナイルは「児童文学」という意味ですが、SF小説だと「少年少女を主人公にした小説」という意味であり、そもそもSFは基本的にはジュヴナイルである」と本書の解説で書いてあります。ほんとかよ!? 「地球幼年期の終わり」も!?
 
 
 
本書は目指せ、月! の少年たちの波瀾万丈な冒険です。
ロス、アート、モーリーの3人がそれぞれ得意分野を活かしてロケットを打ち上げたり、操縦したりするところは読んでいてワクワクします。総司令官でアドバイザーのガーグレーブス博士の化学講義が学校の授業みたい← 
 
 
 
ガリレオ号の妨害者がまさかのナチスだったのがびっくりだったんですが、考えてみれば1947年って終戦から2年後しか経っていないし、ナチスないし第三帝国に対する嫌悪や憎悪ってまだ残っていたんだろうなと思いました。
クラークも月SFを書いているのに全然違うなーと思いました。クラークの方が純粋に月旅行にワクワクできたというか。ハインラインverは後半ナチスのせいで月世界から脱出なるか!? になっちゃったし。
 
 
初っ端からアシモフとクラークとは違う色の作品でした。こんな感じでこれからハインラインとお付き合いしていこうとおもいます。よろしくお願いします!
 
 
「宇宙船ガリレオ号」でした(・∀・)/
次はメグレシリーズの初期の名作です(*^o^*)/~