ジョルジュ・シムノン No.16◇運河の秘密・北海の惨劇◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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船の上で起こった失踪、殺人、盗難の裏に潜む人間たちの秘密……

 
 
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◇運河の秘密・北海の惨劇◇ -Le Charretier de la Providence,Le Passager du 'Polarys'-
ジョルジュ・シムノン 伊東鍈太郎 訳
 
 
秋の泉のよつに新鮮な息吹!
フランス文学の陶酔境・シムノンの探偵小説
メーグレ探偵と非情な社会との一騎打が醸す・新しい探偵小説の夢想がここに出現した!
 
 
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1.運河の秘密
  (Le Charretier de la Providence)
 
 
2.北海の惨劇
  (Le Passager du 'Polarys')
  ……北海を航海する貨物兼客船「ポラルステルン」で18号客室の男が失踪した。手分けして探してもどこにもおらず……その直後に警視フォン・ステルンベルヒを極秘で乗せたが、その男はやがて他殺体で見つかる……彼は何やらパリで起こった殺人事件を調査していたようだが?
 
 
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「運河の秘密・北海の惨劇」です(・∀・)
シムノン祭り第2弾。目が痒いです←
ものすごく古い本なので平仮名は旧仮名だし、漢字も画数が多いものばかりです。2作入っていてお得ですが、前者の方は既に読んでいますので(リンクから飛んでみて下さい)、お目当ては後者です。
 
 
船の中で失踪、殺人、盗難事件と相次いで事件が起こるところはシムノンでは珍しいパターンです。乗客も何かを隠している船員、意味深なことを言う船員に謎めいた女云々……と乗員も見るからに秘密を持っているのがシムノン18番の人間心理と相まって重厚なミステリーを醸し出しています。
人間の書き方もさることながらも、陸の上の事件も関わって来たり本格謎解きで読み応え満点です。
 
 
探偵の方も警視フォン・ステルンベルヒが登場したと思ったら殺されて別の警察官エニングスが登場したりなどやはり珍しい。ってフィルポッツかい← その上別の警察官が登場するとは書きましたが、探偵として頑張るのは船長のベーテルゼンです。まさかの素人探偵。というか船長として指揮をとる、という義務が彼を事件調査に乗り出させています。
 
 
これはかなり面白かったです。……これでもっと読みやすければなぁ← あと目が痒い←しつこい
 
 
「運河の秘密・北海の惨劇」でした(・∀・)/
第3弾もノン・メグレです(*^o^*)/~