ジョルジュ・シムノン No.17◇猶太人ジリウク◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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こうして被疑者はお縄についた! 予審判事フロジエの鋭い観察眼!

 
 
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◇猶太人ジリウク◇ -Le 13 Coupables-
ジョルジュ・シムノン 山野晃夫 訳
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
1.ジリウク
  (Ziliouk)
 
 
2.ロドリーグ氏
  (Monsieur Rodrigues)
 
 
3.マダム・スミット
  (Madame Smitt)
 
 
4.フランドル人
  (Le Flamands)
 
 
5.ヌウチ
  (Nouchi)
 
 
6.アーノルド・シュトリンガー
  (Arnold Shuttringer)
 
 
7.ワルデマル・スツルヴェスキー
  (Waldemar Strvzeski)
 
 
8.フィリップ
  (Phillippe)
 
 
9.チンメルマン夫婦
  (Les Timmermans)
 
 
10.トルコ貴族
  (Le Pacha)
 
 
11.オットー・ミュラー
  (Otto Muller)
 
 
12.バス
  (Bus)
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
 
 
「猶太人ジリウク」です(・∀・)
シムノン祭り第3弾です。一応今回は3冊で終了です。シムノン作品はなかなか手に入らない上に図書館でも借りられないものが多いため、今後もきっと国会図書館の力を借りることが多くなると思います。続けざまに更新されたら「また国会図書館か」と笑ってやってください←
 
 
今回もノン・メグレもの。ですが、フロジエという予審判事が登場します。章の名前が取り調べている被疑者の名前で、彼らの供述から「証拠」いわば「へま」を探り当てます。フレンチ警部と同じです。完全に倒叙とは言いませんが、フロジエは「こいつはクロだ!」という目で取調べしているので半分倒叙もの……かもしれません。というかシムノンも書いていたのか……
ちなみに原題は「13人の被疑者」になっていますが、翻訳されているのは12作です。「1作どーした」って感じですが、しょうがない!←
 
 
予審判事フロジエはフレンチ警部と違って被疑者と話すことで真実を掴みます。人間心理と描写に力を入れるシムノンならではの探偵像ですね! 何気ない一言からへまを見つける瞬間にゾクゾクします。
 
 
予審判事フロジエものは短篇として評価が高くクイーンの定員のNo.85に選ばれています。どの作品が選ばれたかは分かりませんが、5だと思われます。意外な真相だったから。
 
 
「猶太人ジリウク」でした(・∀・)/
次は約1ヶ月ぶりのフィルポッツです(*^o^*)/~