「ベンチャービジネスは、
赤字を恐れる人には到底できません。
赤字になろうがなるまいが、
ひたすら前のめり突っ走り、
家屋敷をはじめ全財産を担保に入れる
くらいの危なっかしい人でないと、
事業は立ち上がらないのです」
堀場製作所の堀場雅夫氏はいう。
「実際、
そこそこ成功した創業経営者で
初めから財務意識が高かった人は
まずいない。
財務を神経質に考えているようでは、
事業拡大のエネルギーが
そがれてしまう。
ただし、ずっとそのままでは駄目。
会社が発展する途中で、
問題意識を財務に変えることが
大切です。
好きとか嫌いとかの問題でなく、
会社を経営していれば、
どこかの段階で必ずその重要性に
気づく。
最初から財務管理に長けた人は
起業家には向かないが、
ある時期からは
財務を意識しないと
会社を発展させられない。
その時、
財務意識の高い本物の経営者に
変身していくのです」
（日経トップリーダー 2015.1、知的楽観経営論、堀場雅夫 堀場製作所）