リストラってどうするのか? | ムズカシイことぬき!

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 ジャイアント・キリングを起こせ!大阪日本橋と東京秋葉原&渋谷ではたらく社長のブログ。

リストラ=解雇、って安直に思われてるから、この言葉が「=悪い言葉・意味」になってるけど、本来の意味は、

■リストラ(Restructuring/リストラクチュアリング)=組織の再構築

なんですよね。経営視点での「PL(損益計算書)」管理で、赤字を黒字化したり、利益をより適正に向上させる為にする業務。昨日の記事にも書いたように、

◆PL上の赤字店舗を黒字化する仕事

(1)粗利高の「利益の母数」を最大限に上げること
(2)(1)に対し、適正な経費にすべてを合わせること

単純に、この(1)(2)をやることになります。

ちなみに、世間的には「リストラ=人員整理、解雇、首切り、派遣切り」に思われているのは、(2)の経費の中の「人件費」が適正で無い場合に、適正化を図るために実施するので、そのイメージが強く残るんでしょう。

まあ、いくつものパターンや手法があるので、絶対の話ではないですが、リストラでコストダウンよりも重要な第一ステップは、(1)粗利高の「利益の母数」を最大限に上げること、ここなんです。ここが同じか、下がるかすれば、その下の経費はすべてもっと下げないとダメなんですよ。何よりも、まずここを上げないとダメ(最悪は下げない)なんですね。

で、このときに「その売上・粗利を直接生み出す為の労働生産性の確保」が重要になります。シンプルに、売上に直結する人がいなくなると、売上が下がるから、です。そこで、売上に直結するラインは絶対に残さないとダメなんです。そして不要なライン、つまり売上に直結しないラインはどこか、と見つけ出して行くんです。

経験上ですが、大概は、「間接部署」「中間管理職」になり、そこをダイエットしないといけないのと、前線の売上に直結するラインでも、

■アルバイトと同じ売上効果の社員 ←コスパが悪いので、アルバイトに交代

となるわけです。ここで、

■アルバイトの売上効果を100として、社員の売上効果は130 ←人件費も100:130比率で支給(理想の状態)

徹底的に費用対効果の適正も見ます。自分自身がリストラ業務を経験してきた中で、絶対的なのが、

■アルバイトのコストパフォーマンスに勝るパフォーマンスはほぼ無い!

ってことです。リストラの悪いイメージの中に「トカゲのしっぽ切り」のように、一番下っ端から切ると思われがちですが、実際は、

■コストパフォーマンスの悪い人員から優先して整理する

ってことになります。無意味な名前だけの役職者や、アルバイト同等のパフォーマンスの社員が対象になると思います。

もちろんですが、経費は人件費だけでは無いので、その他経費もすべて再チェックです。必要最低限だけにします。

無駄な経費でよくあるのが、

・赤字なのに会社経費で、新聞や雑誌、生け花などをとっている ←個人に変更
・赤字なのに会社経費で、毎月飲み会(接待交際費、福利厚生) ←個人に変更
赤字なのに会社経費で、清掃会社に日々の掃除を委託 ←掃除は毎日みんなでやろう

ようするに、あんたら赤字で何やってんの?(=そんなことやってるから赤字、とも言える)
これらは即正常化しないといけない。

でも、よくよく紐解くと、管理責任者の日ごろのPL管理の怠慢とも言える。日々や月次でのPL予算管理や政策棚卸し、微調整のリカバリを常にやっておけば、いきなり大きな大手術をしなくても良い。

あと、赤字だからと言って、

・やたらと照明器具(蛍光灯)を外し、事務所などを暗くする・・・(節電)
・やたらと節水節電のポスターを貼りまくったり、ネガティブパワーを全快にしてしまう・・・

など、従業員の気持ちまで一気にネガティブに変えてしてしまうやり方は、かえってマイナスな方向に行く。売上・利益を生み出す従業員のモチベーションを下げ過ぎると、(1)
粗利高の「利益の母数」を最大限に上げること、これが達成できないので、注意。

成城石井の大久保社長の言うとおり、

◆成功の3原則
 1、明るく挨拶
 2、クリーンネス
 3、品切れさせないこと

この原則はいかなる場合も絶対にキープしないといけない。

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うーーーん。


異変に早く気付けること、これが大事ですね。会社も人間の体のように、神経を張り巡らせて、痛い・寒い・暑い・変だ、がすぐにわかるようにしておかないと。また、定期健診も大事ですね。長年放置、そのまま放っておくとやっぱり大変なことになる可能性が高い。


ガンバろうっと。