常に監督(総指揮官)から信頼され、与えられた仕事に対し結果を出し続けた優秀な敏腕コーチが、はたして監督という立場になって同じように結果を出せるでしょうか?
■意識改革求める尾花監督「自己犠牲できないと使わん」
野球は小学2年生から中学3年生までやっていましたが(高校はサッカー部です)、今はあんまり興味がなく、プロ野球の試合はここ10年近くまともに観てません。そんな僕ですが、今年のプロ野球セリーグの横浜ベイスターズには注目しています。
注目のポイントは、
名コーチが名監督になれるか?
ってところです。僕には昔から1つの仮説があって、
よく出来たナンバー2は、立場がナンバー2だからいい仕事をする。
同じようにナンバー1の仕事が出来るとは限らない。
全体の仕事を指揮するより、専門的に補佐的な仕事を集中してやると上手く成果を上げるのが、いざ全体を指揮するとなぜだかうまくいかなくなる・・・そんなケースを実際によく目にしてきました。(経験談です)
優秀な補佐官って、頭はすごく優秀なんだけど、それが関係するのか人の心を動かすことが苦手と言うか、カリスマのある総大将と違って理屈を並べ過ぎて、それがたまに組織にとってのマイナス面に働くこともあったりします。
そこで今回、野球には興味は無いけど、横浜ベイスターズに大注目なわけなんです。
+++横浜ベイスターズ監督+++
尾花高夫(おばな・たかお)52歳⇒Wiki
出身地:和歌山県伊都郡九度山町
<選手歴>
PL学園高等学校
新日本製鐵堺
ヤクルトスワローズ (1978 - 1991)
<コーチ(投手コーチ)歴>
千葉ロッテマリーンズ (1995 - 1996)
ヤクルトスワローズ (1997 - 1998)
福岡ダイエーホークス
福岡ソフトバンクホークス (1999 - 2005)
読売ジャイアンツ (2006 - 2009)
<監督歴>
横浜ベイスターズ (2010 - )
+++
出身地は僕が生まれた伊都郡かつらぎ町のスグ隣町です。そういや子供の頃に親父から「ヤクルトの尾花は九度山出身やで~」ってそれ何自慢~?って話をよく聞かされてました。選手時代もヤクルトのエースとしてしっかりと結果を出しているんですが、実はこの人は選手時代よりもコーチになってからの方が実績がスゴイんですよ。
1997年、ヤクルトの投手コーチの時に、あの野村監督の下で「野村再生工場の現場監督」と言われ、リーグ優勝・日本一になっています。その実績を王監督に高く評価されホークスへ。
ホークスにいた7年間で、5度のシーズン1位、3度のリーグ優勝、2度の日本一に導いた。
2006年にジャアンツに入ると、前年リーグ最下位だった防御率(4.80)を1年目で3.65に改善すると、2009年には球団として19年ぶりとなるチーム防御率2点台(2.94)とし、2007年~2009年のリーグ3連覇に大きく貢献した。
つまり、投手コーチとしてヤクルト、ダイエー、巨人でリーグ優勝7回、日本一に4回導いたんですよ!!!しかも目に見える改善結果(チーム防御率)をしっかりと出しているんです。スゴイよこの人。
そして今、「アナライジングベースボール(分析野球)」を掲げ、初の監督業に挑戦しているんです。「技術を2割上げ、ミスを2割減らす。チーム力は4割上がる」とかさっそく理詰めで方針を明確化していく模様ですね。おそらく言う通りにすれば、すぐに最下位は脱出するでしょう。そこそこ戦えるチームになると思います。
・・・でもね、理屈だけではうまくいかない場合もあるんです。そのへんが上手くコントロール出来るかどうか、そこが見物です。理屈だけに頼りすぎて突っ走っちゃうと、現サッカー日本代表監督のような感じに明後日の方向になっちゃう可能性もあります・・・。
理屈は大事。でも人を動かすのは理屈だけじゃない。ナンバー2(コーチ)とナンバー1(監督)では求められる能力が大前提に違うような気がします。
うーーーん。
尾花マジックは成功するか?
今年はサッカー以外にプロ野球も要チェックですね。