献食菜集 -161ページ目

人工飼料

皆が同じ方向 を向いている
牛舎 豚舎 鶏舎
与えられる 同じえさ


目のまえに テレビ ラジオがあって
同じ情報 消費欲を刺激する ヒト舎


電気信号は 脳を刺激して
あれが欲しい これが欲しい
あれが悪い これが正しくない


右往左往 右往左往
適当にマスコミに かきまわされて
あたふた ヒト舎


ヒトは お客
ヒトは 資源
ヒトは エネルギー


食べられる ヒト
増やされる ヒト
吸い尽される ヒト


マスコミ掃除機
巨大な吸い込み口





















怪人みずもれ

どこからか 水がもれる


にじみ出し 足をぬらす


なおした と思い でかけたが
帰宅して 
なお ひどく


こちらも ゆううつな
気分が にじみだす


パイプレンチ で 二股を
ぎしぎし ゆるめる


2度も 3度も


もう たいがい


にしてもらいたい

 


水のことなので

まったくいたしかたない


これか
ひび のはいった パーツを
みつけ 
新品と交換


目のまえが パっと あかるくなり
シールテープ をクルクル


パイプレンチで またもや
ぎしぎし と 二股をもどす


はっはっは  どうだ まいったか


怪人みずもれ め


もう二度と出て来れまい


我が家 の
お手洗い に

ふたたび
平和が 戻ったので あった








































 





コロコロコロ

いつの間にか 
ザワザワと 空気のつぶが
衝突しあうような  朝が 
来なくなっている


猛暑の連続に 疲れ
迎えた 休日


静かに 鳴り始める 音楽は
静かに 首を振る 扇風機の
送る風に かき回されて
6畳の タタミの上に 振り撒かれる


目は 文の列を10行も 読まないうちに
夢の中を 見ている


空気の動きが
太陽の光線が
ひとつ シフトダウン すると
走り終わった後のような 安堵感が
やってくる


鮮魚売り場 では さんま の受難が 始まり
コロコロこおろぎの 声は 夕の庭に増し
遠くから 花火の低い音が 聞こえて 


夏は終わり 
秋が始まる


おさきにどうぞ
おさきにどうぞ
























旧暦 七夕 8月19日

京都 滋賀 新潟 長野
遅れた お盆の あいさつ


猛暑 退院 地震 久闊 
固まっていたものが 融ける


良い格好を したいから
ほんの少しを 恥じる 


ほんの少しでも 喜ぶヒトは 多くて
沢山もらえないと 不満なヒト は
実は 自分で あった


京都 滋賀 新潟 長野
旧暦の七夕 に
夏の大四角形


天の川 を わたる

















 


温い柱


空気は 太く
熱風が 体をなでていく


40度にも 届こうか という
猛暑は 家の中まで
押し入り


40半ばに 届いた
わたしが 御相手をする


涼しい処をさがして
家中 うろうろ し


寝転がれば
廊下の 床板は
温く


もたれれば
柱さえも
温い


亜熱帯から
熱帯ニッポンへの
昇級 も 時間の問題 とか


エアコンとは 無縁の人生
も いよいよ 終局 か


川沿いの 市民プールでは
もっと 照らせと いわんばかりに
猛暑と 強い日差しに
人たちは 肌を さらけ出す


その積極的 お付き合い は
見事


猛暑の 交差点では


住宅案内の看板をかかげ
パイプいす に座る
女性


電柱の 先端で うなだれる
カラス


その積極的 受身 は
見事


私は 扇風機が 送り出す
熱風に
煽られながら の 読書


改行 を 誤り
さきに 進めず