献食菜集 -155ページ目

サッポロ

北斜面に 集まる屋根には 
まだ日曜の雪が残っているのに

また  ちらほら と雪が舞う


雪の 残った 林を見ると


笠谷 若林 ステンマルク 
サッポロ

 

ランドセル を放り投げ
竹を割って 乗るだけのスキー

雪国の 少年がうらやましかった


いつ消えるかも知れぬ 薄雪で
暗くなるまで 遊んだ 林


笠谷 若林 ステンマルク 
サッポロ 


確か NHKの夕方放送の
スイスが舞台の スキーのうまい少年の
ドラマ があったな


雪のつぎの 月曜日に
公園 や 道路わき に
黒い 雪だるま

小さな かまくら


36年前の 私も おなじ


笠谷 若林 ステンマルク 
サッポロ

 

笠谷 若林 ステンマルク 
サッポロ 



























簿田雪

大きな ガラス窓から みえる
ビルの屋上 には

うっすらと 雪がつもり


首都高 を走る 自動車の
テールライトが 赤く ひかり
排気ガスが 白く 広がる


早朝から ふりだした 雪は
どんどん 簿田雪に かわり


タイルや ガラスや 鉄板を
キンキン と 冷やしている


冷気が 伝わり はじめた
大きなガラス窓 からは 
人影は見えず


林立する コンクリートビル や
大きなガラス の ビル は


その中で はたらくひとびとの
気配を まったく みせないで
固まっている


そういう 自分も 
今いる ビルの 他の階の 
ひとびとの ことを 

何ひとつ 知らない


外から見れば ひとつのビルでも
内実は
各階 の独立した 世界の
集まり


床は てんじょう
てんじょうは 床


積層する ひとびと
積層する 簿田雪























































質問

他人は
何を考えているのか
わからないうえに


しばしば
言葉に かえて いうことが
難しいのか


質問が ばかげていたのか

黙ったまま 
なにも 答えを もらえぬ ことがある


つまらない とおもえば
そういえばいいし


どこがつまらないか いえば
いいと思うのだが


どうやら
わたしは 単純な 性格ゆえ
そのように  考えるらしい


他人の 頭の中 を
推し量るのは 無理ですから


せめて ひとこと いっていただければ
さいわい なんです が



















つるつる

何も 入って いない

つるつるで きめ  細やかな
熟練技 が作り出した この 器


目に映るのは
あちこち に ちりばめられた
きらきら の 情報


汗など 知らぬし
太陽など 知らぬまま
作られた つるつる


肉体労働する わたし には 
共鳴できぬ
不動の 鈍感


一度でも 上ってしまえば
二度と 降りること の出来ない
きらびやかな はしご


われわれ は同時間 を
あちこち で それぞれ
思い おもい で すごす


大きな池に 向かって 流れていく 川

あちこち に ころがる ごろた石


輝けるものを うちに ひめたまま
転がりつづける ごろた石


川の 奔流 にもまれて
硬い 外殻 が 割れるだろうか


素敵な よどみの あぶく
いったい どこから ふきだしているのか


初めて 観るものは 理解し難いが

其れを 観た者 は 心の 奥に


何かが コツン と
あたった ことを 感じるであろう



わたしは それ を 好む 































トイレそうじ

なぜ 2階 のマドから 
私に 照準 をあわせ
威嚇 するのか


長い間 会わなかったけれど
威嚇の 原因 になるような
ことを 
わたしは しただろうか


やがて

下に 降りて来た きみは
一緒に トイレ の掃除を したい
と 言い出し


一緒に 掃除して 
わたしも 楽しかった けれど


楽しそうにトイレ そうじを  する
様子 に すこし かなしく なりました


でも

また会えるといいですね