サッカー日本代表U23、残念でしたね。。

不運なことも多く、グループリーグ形式とはいえ一発勝負の怖さを目の当たりにする大会でした。

結果的に突破できなかったことでいろんな批判や議論が起こります。

その対象の一つが「戦略」です。

*戦略と戦術は異なります。ざっくりですが戦略は計画、戦術は実行上の方策です。

 

 

 

今回のテーマはどちらにも絡むので、便宜上「戦略」に統一して表現します。

 

 

 

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スポーツでは戦略が重要である。

これはある程度以上高いレベルでスポーツをやってきた方であれば誰でも理解していることだと思います。

だから戦略の良し悪しはよく議論の対象になります。

 

 

 

しかし当然のことながら、戦略は実行できなければ成立しません。

(良い戦略は二重三重に策を張り巡らせるわけですが)

 

 

 

僕は様々なチームを指導する時にこの部分をまず重要視します。

 

 




 

そのチームがやろうとしている戦略を実行するために必要なことは何なのか。

選手層が必要であれば怪我人を減らさなければならないし、キープレイヤーがいるならそのプレイヤーのコンディションの優先順位を上げるアプローチ、スピードを上げる必要などすべきことは戦略次第で変わってきます。


チームをサポートする以上、最優先はチームの勝利。

だからチームに入る以上はチームの戦略実現がトップタスクです。

 

 

 

チームの勝利を目指す。

チームは勝利を実現するために最も可能性が高い作戦を戦略として採用する。


ということは、全てのスタッフの全ての行為が、長期的短期的にチームの戦略実現というベクトルに向いていなければならないということです。

 

 

 

そのベクトルの中で僕の立場から要求されるタスクとしては、戦略を実行できるためのパフォーマンスを作り上げること。

パフォーマンスを上げるための身体操作を作り上げること。

 

 

 

 

戦略と身体操作はそのようにつながります。

 

 

 

過去の僕の記事から引用>

戦略・戦術を実現するためには、そのためのスキルや認識が必要になります。

例えばサッカーだと、高速でパスを回していく戦術を実行するためにはトラップスキルが高いことが要求されます。

そしてそのトラップスキルを構成するのはもちろん身体操作です。

 

 

どんなに優秀な監督を連れてきてどんなに優れた戦略を立案できても、実行できなければ勝利にはつながりません。

文字にすると当たり前のことですが、ここの構図と解決策が分析できずに停滞しているチームは意外に多い。かもしれません。

 

 

 

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このプロセスをものすごく簡単にモデル化するとこんな感じです。

 

 

 

戦略の理解

戦略に必要な要素の分析(身体操作の抽出も含む)

戦略を実現させるためのトレーニングやコンディショニング

 

 

 

いろんなスタッフと協力し、戦略を実現させるためのパフォーマンスを作り上げるわけです。

何をすべきで何をしないべきかの選択、優先順位の選択もこれを基準に決定します。

トップダウンな思考とその実行プロセスです。

参照▶︎トレーナーがチームの戦略を理解すべき理由

 

 

 

とここまでは僕のブログを読んでくださっている方でしたらもはや当たり前かもしれません。

 

 

 

だから今日はもう少し踏み込んで。

 

 

 

「ボトムアップ」について。

身体操作のレベルが戦略に影響を与えるという側面です。

 

 

 

ものすごく簡単に書くと、「選手のレベルが上がると、戦略も変わる」ということです。

様々なチームで起こっている例でいうと、そのカテゴリーで超ハイレベルな選手が一人いることでチーム全体の戦略がその選手を活かそう、ということになるのはボトムアップの一例です。

*相手チームの戦略にまで影響を与えることも

 

 

 

 

今までこのスペースにこのタイミング(スピード)で入れる選手がいなかったけれど、入れるようになってきたからこの戦略が使えるようになった。

 

 

 

今までここでコンタクトで勝てなかったけれど勝てるようになってきたからこの戦略が使えるようになった。

 

 

 

怪我人が激減したからターンオーバーの戦略が有効に使えるようになった。選手のコンディションが上がったから試合後半の戦略が変わった。

 

 

 

みたいな構図です。

 

 

 

何が言いたいのかというと、トレーナーが与えられる影響の範囲は実はものすごく大きいということ。

戦略を理解し、それを実現できるための条件を整えられることはもはや最低ライン。

 

 

 

選手の身体操作やそれに伴うマインドの変化によってチームの戦略を成長させることができる、トレーナーはそんな仕事ができるポジションです。

参照▶︎メンタルトレーニングなフィジカルトレーニング

 

 

 

 

専門家だから、専門分野にしか注意を向けないというのは非常にもったいない。

選手の身体や動きに影響を与えられる以上、身体や動きに関わる分野には全て影響を与えられる、そういうスタンスがチームや選手に良い影響を与えられるトレーナーだと僕は思います。

 

 

 

もちろんそのためにはその因果関係まで論理的に理解し、実現するためのスキルを持ち合わせていないとただの”絵に描いた餅”状態です。

裏を返せば体系立てて勉強することで必ず習得できます。

https://jarta.jp/j-seminar/newcourse/

 

 

 

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3月に金沢でJARTAベーシックセミナーの講師をします。

3月29日(日)、金沢です。

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お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全てはパフォーマンスアップのために。

”専門分野”の拡大。

 

 

 

 

 

 

中野 崇

 

 

 

 

 

追伸

戦略がなぜ実行できなかったのか、の分析においても身体操作のファクターは重要です。

実行できなかった理由は理解や判断だけではないし、理解や判断は身体操作レベルとも関係が深い。

 

 

 

▶︎JARTAのトレーニング指導をご希望の方は下記から。

http://jarta.jp/dispatch/

 

 

▶︎中野崇のインスタはこちら。

https://www.instagram.com/tak.nakano/

 

 

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パフォーマンス向上はもちろん、テクニックの習得速度が上がります。

 

 

 

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