ドラテクマニア 田中ミノルの 公式ブログ -59ページ目

ブレーキの踏み方 ③

今回もブレーキの初期踏力のお話を少し。



そもそも、なぜ、ブレーキの初期は強い踏力が


必要なのでしょうか?




その理由は、ロータの回転スピードに秘密があります。




ブレーキは、回転するロータに摩材を こすり付けて、


その摩擦で制動力を生み出しますが、


ロータの回転が速い(スピードが高い)状態と、


ある程度、減速が進み、ロータの回転が、


遅くなってきた状態とでは、発生するμ(ミュー)が違うからです。



この場合、ロータの回転スピードが速いと、μは低くなり、


回転スピードが遅いと、μは高くなります。



だから、同じ減速でも、ストレートエンドの


スピードが高い状態からのブレーキでは、


踏力をガツンかけても大丈夫。



いや、ガツンと踏まないとシッカリ減速ができないのです。



反対に、テクニカルセクションのブレーキでは、


ロータの回転スピードが低いので、ガツンとかける必要はないのです。



もちろん、このロータの回転スピードによる、ブレーキの効き方は、


パッド摩材により違ってきます。



と、言うことで、ZONE の WEB サイトでは、


各摩材の特徴説明で、スピード域により、どのようにμが変化するか、


グラフで表記 しているのです。


(最下段 左側)




ZONE って、やっぱ、マニアって言うか、


サーキットで使うドライバーのこと、シッカリ考えてるでしょ?



ブレーキの踏み方 ②

先日、初期のブレーキの踏み方について書きましたが、


今回は、その続きです。



サーキットでブレーキの上手な人は、


絶対と言っていいほど、初期の踏力が強いです。



要するに、ガツンと強く踏んでも、


クルマをコントロールができる自信があるから、


強く踏めるのですが、


みんな、はじめから強く踏めたわけではないのです。



当然、はじめは強く踏めず、トライ&エラーを繰り返し、


強く踏めるようになったと思います。




その時、ドラテクの成長を大きく妨げるものがあります。




それは、ブレーキパッドの摩材チョイスです。


詳しくは、こちらをどーぞ。




サーキットでラップタイムを出すためには、


初期の強いブレーキ踏力が必要不可欠です。




ブレーキが強く踏めない → 効きの強いパッドにする               


              は、NG。




ブレーキが強く踏めない → 強く踏めるように練習する


            が、◎ なのです。   






ここで、初期を強く踏んでも、安定して効いてくれるパッドを


チョイスできていれば、あとは、ブレーキパッドが、


どれぐらい強く踏むか教えてくれます。




ブレーキ摩材も、奥が深いでしょ?


ぜひ、ぜひ、ZONEで、ブレーキングのスキルアップに


挑戦してみてください!!




ブレーキパッド「ZONE」公式ブログ



ブレーキの踏み方 ①

一昨日は、「杜の都 仙台」で


代理店さんへの商品説明会を行いました。



こちらの代理店さんは、


社員全員がバリバリのサーキットマニアで、


開発段階から、かなりお世話になっています 。



そういえば、今から1年ぐらい前に、


ZONE の試作品を確認してもらうと、


「使えない!」 とかなり手厳しいコメント。



そして、制動力違いの試作品も


NGを出されてしまいました・・・・・。



でも、そんなハズはないと思い


一路、走行会が行われている、仙台ハイランドへ。



こちらの代理店の方々は、


もう10年以上サーキットを走っているエキスパート。



手強いのは覚悟の上で、


田中のドライブでパッドを試させていただきました。





で、走り始めると・・・・・、


「効きとリリースコントロール性能が完璧なバランス!」



もう、こうなれば、同乗走行しかないと思い


オーナーを助手席に乗せピットアウト。



そして、走行終了後にブレーキの踏み方がわかった!」とオーナー。


なんと、その後の走行で、


自己ベストを2秒も短縮したのです!!!



そうです、ZONEは、一気に踏力を立ち上げても、


ピーキーな制動特性にならないように作りましたので、


思い切ったブレーキングが可能となるのです。



マガジンの山田編集長の言葉を借りると


ZONEをはじめてを試したときのフィーリングは、


「あっ、ホント効かない!」 だったようです。



ブレーキパッド「ZONE」公式ブログ


でも、その分ガツンと踏んでも安定して効いてくれ、


そして、奥でのロックコントロールも簡単にできる。



要するに、もし、いままで使用していたパッドが、


少しでも効きが強いタイプなら、


ブレーキ踏力の立ち上がり部分を少し変える必要があるようです。


そうです、ラップタイムが出る、正しいブレーキに!




この初期のブレーキングができれば、



十分な制動力を発揮し、


そして、ブレーキの後半、タイムアップに必要不可欠な、


リリースコントロール性能も同時に手に入るのです。



反対に、初期踏力をガツンとかけられないパッドでは、


タイムアップに直結するリリースコントロール性能は、


手に入りません。




でも、ブレーキの踏み方ひとつで、2秒はスゴイ!