知人の訃報 | sachiko okazawa 転勤族人生で私だけの好きと綺麗を探求中

sachiko okazawa 転勤族人生で私だけの好きと綺麗を探求中

子育ても卒業、転勤で二年間過ごした東京から愛媛県松山市に再び戻ってきました。20年近く、ハーブとアロマを楽しみ、ビーズアクセサリーの色々な技法を習得し講師を務める。現在は主宰教室はお休み。松山で何を始めようかなぁ、、、

ブログにお越しいただきありがとうございます。





10年くらい前に、正円寺の近くのうちカフェミケさんの雑貨のコーナーに作品を置かせていただいていました。


ある日、とても薄くて綺麗な貝殻にスワロフスキークリスタルをあしらった、人魚のアクセサリーを置かれた方がいらっしゃいました。

(正確に覚えてなくて。人魚の雫?人魚の涙?そんな感じだったような)


私は基本、人の作品は買いたいと思わないのですが、欲しいな、と純粋に思いました。

(結局、タイミングが合わなくて買えないままでした)


シンプルだけれど天然素材をうまく加工してロマンティックな作品に、どんな人が作っているんだろうか?と思ったら、

ある日、ちょうど作家さん本人が納品に見えて、

カフェのオーナーさんに引き合わせて紹介していただきました。


なんと、男性!が製作してました。



私はてっきり、若い綺麗な二十代後半から三十代前半のお姉さんが作ってるんだろうと思い込んでいて、

同年代(40歳そこそこ)のおじさま「八木商店」さんが作られていることに驚きを隠せませんでした。


とてもユニークな経歴と、破天荒、ヤンチャな少年のような生き方をされる方で、面白いことを色々と展開していこうとされてました。


地元の有名人が南海放送で持っているローカルのラジオ番組にも、何度かゲストとして出演されてましたっけ。


本業は八百屋さん。


でも、ここ数年は本格的に作家になりたい、と

お店の屋号をペンネームにも使われていました。

(若い頃にゴーストライターをしていたことがあるとご本人から聞いたことがあります。)


文章を書くワークショップ「思考のエステ」というのもされていました。

(誘っていただきましたが、夜間ということと、まだ子どもが学生だったので時間が合わずに行けませんでした)


サンキャッチャー作家さんとアクセサリーで、愛媛県立美術館のスペースで二人作品展をされてたことも確かありました。

(拝見しに行ったのは覚えてる)


そのサンキャッチャー作家さんと、私の作るアクセサリーを、ブランド化してみないかという話も一瞬立ち上がったけれど、うやむやに消えました・笑


私は大きな卸のルートが無くて、作るのに必要な同じ材料を常に仕入れられないから、という理由で。


手元にある中で工夫して今も昔も使っています。

だから、一期一会的な材料で、「前回好評だった○○を、今度も複数欲しい」と言われても作りようが無くて。


そんなわけで、お知り合いになった後、ほんの短い期間、関わらせていただいた方ですが、


2021年、ご自身がFacebookに、階段の朗読をされているYouTuberの「136」さんに、自分の作品『男神』を送らせて貰って、良かったら朗読して、と渡したところ、

大ヒット。

現在(2024.1.16)43万4680回の再生になっていました。


その後にも、他の小作品も朗読で、ヒットしています。


昨年の11月に入院して少し長期になりそうだ、とFacebookに投稿されていました。


せっかく出来た時間に、自分がこれまで書き溜めて来た作品を整理して、まとめてみる、と。


YouTube朗読劇として大人気の作品以外にも、数作をまとめて一冊の本にしたい、と書き込まれてましたし、


愛媛県で実際に起こった怖い話や不思議な話など、まとめた作品集を出版社から依頼されて書いているので、体験談も募集中!と書き込まれてました。


退院されて落ち着かれた頃にご連絡して、

不思議体験をした友人と繋いで差し上げたら

なんて呑気に構えてたら、、、

親友さんが、Facebookにてご逝去の報告を、、、。


ご家族の皆様には謹んでお悔やみ申し上げます。

心よりご冥福をお祈り致します。



私とあまり違わない年齢の方の、急逝に、

呆然としてしまいます。


少し前までお元気そうだったのに。


それでも、作家として本を出したい、というTwitterやFacebookの書き込みはぱっと見、短文でしたが、

そこから私には鬼気迫るもの、時間があまり無い、と焦っておられるのか?と感じ取れたのも、

気のせいでは無かったんですね、、、。



人間は、命は有限。

生まれた瞬間から致死率100%。


とはいえ、何故か自分は永遠に生きるかの如く、

普通に生活を送れていると死を意識することはありません。


身近な親族の死や、ペットの死、

身近ではないけれど、有名人の死、

戦争や災害に巻き込まれたせいでの死、

そういうものを見聞きして、

自分に近い距離としての死を意識したり、

遠い距離としての死を私たちは意識しています。


この世に生きた証を残して死にたい、と思うならば

たった今からでも出来ることを始めなきゃ間に合わないよ?

と、八木さんにそう囁かれたような気がしました。


YouTubeの作品は多くの皆様に、怪談だけど不思議な世界に迷い込んだような作品としていつまでも楽しんでいただける作品だと思います。

良かったら

八木商店 男神、で検索して聞いてみてください。

怖いお話ですが、霊が出てきたり、恨めしい、という心霊系の怖い感じではなく、

人間って怖い、後で辻褄が合った時にゾッとする、

そんな感じのお話です。

方言で語られる場面も多いのですが、八木さんらしい言い回しだなあと感じる表現が聞いていていくつもありました。