先日、行ってきた地元の海岸。
流石にもう泳げなかったけど、波打ち際を散歩しているだけで癒された。
波の音を聞いていると、気分が落ち着いて思考が冴えわたり、それなりに波乱万丈だったこれまでのことについて考え込んでしまいました。
このとき、ふと思い出したのが、アガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」。
随分前に読んだ作品なので、詳しくは説明できませんが、この本のストーリーは、ざっくり言うと、ある中年女性がふとしたきっかけで、自身の人生や家族について疑問を抱き、過去の様々な場面を回想していく過程で、これまで見過ごしてきた様々な真実に気づかされ、今後の生き方を見直していく・・・という感じです。
この作品の凄いところは、物語の大半部分が「考え事」で構成されている点です。
誰でも、ふとしたときに、「あのときってそういうことだったんだ~」って、随分後になって、見逃していた事実に気づくことってありますよね。
これを物語にしてしまうアガサ・クリスティーの着眼点に脱帽です。
流石、長年読み続けられている作家ですね。