高木彬光著「白昼の死角」読了 | 非正規独身女の読書日記ときどき手芸etc.

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貧乏暇なし生活の合間に読書するのが生きがいです。面白くない本は最後まで読まないので、面白かった本の書評だけをブログにあげています。だから更新頻度は低いですが、ブログに挙げた本は、お薦めできるものばかりなので、読書好きの方は参考にしていただけると幸いです。

Amazonで評価が高かったので読んでみました。

 

終戦後の動乱期に生きた天才詐欺師の話です。

 

詐欺の手口は、ほとんどが約束手形を使ったものですが、よくもこんなに、約束手形を使っていろんな詐欺の手法を思いつくものだと感心しました。

 

ただ、現在は監視カメラがあちこちに設置されているので、現在では不可能な手法も多いように思いました。

 

ストーリー展開が早くて、テンポよく物語が進むので、読み始めてから止まりませんでした。

評判どおり、かなり面白かったです。

 

あえて難点をあげるとすれば、登場人物のキャラクターがいまいち描き込まれていないのが残念でした。せめて、詐欺師グループの主要なメンバーだけでも、性格や境遇、詐欺という犯罪に加担してしまった背景などが詳しく描かれていれば、物語に深みが加わったのに・・・と思いました。

 

それでも、ストーリーはかなり面白かったし、傑作といっても過言ではないと思います。