ドン・ウィンズロウ著「仏陀の鏡への道」読了 | 貧乏暇なし独身女の読書日記ときどき手芸etc.

貧乏暇なし独身女の読書日記ときどき手芸etc.

貧乏暇なし生活の合間に読書するのが生きがいです。面白くない本は最後まで読まないので、面白かった本の書評だけをブログにあげています。だから更新頻度は低いですが、ブログに挙げた本は、お薦めできるものばかりなので、読書好きの方は参考にしていただけると幸いです。

 

 ドン・ウィンズロウ著のおなじみニール・ケアリーシリーズの第2弾です。

 

 今作では、ヨークシャーで隠匿生活を送っていたニールが、失踪した科学者ペンドルトン連れ戻すという任務を命じられ、当初は簡単に達成できると思われていた任務でしたが、予想に反して苦戦し、サンフランシスコから、香港、中華人民共和国まで追跡することになり、その各地で様々なトラブルに巻き込まれる・・・といったストーリーです。

 

 今回は、ペンドルトンと行動を共にする謎の中国人女性の李藍の活躍、中国人通訳者の紹伍とニールとの友情が魅力的に描かれていて、メインのストーリーに彩りを添えていました。

 

 後半部分に描かれる李藍の人生が泣けました。

 

 

 前作の「ストリート・キッズ」が衝撃的な面白さだったので、第2弾の本作もかなり期待が高かったんですが、期待を裏切らない内容でした。

 

 ネットを検索してみると、前作ほどには評価が高くないように思われますが、本作には前作にはない重厚さが加わり、前作とは違った良さがあると思います。

 

 ウィンズロウ氏の作品は、世界情勢や社会情勢が絡んでいるものが多いので、エンターテイメントとして楽しめるだけでなく、社会科の勉強にもなります。