東日本大震災で被災した「宮古市田老野球場」の復旧工事が完了し、完成セレモニーが行われました。
田老野球場は5年前に改修工事が行われ、完成した日が東日本大震災のあった3月11日でした。
コンクリートのベンチだけを残し全て壊れてしまった球場が5年の時を経て、ついに完成しました。
4月22日(金)、田老野球場での【落成式】(宮古市主催)には、この日を待ち望んでいた地元の小中学生も参列しました。
この球場は、シアトルマリナーズの岩隈久志選手がゼネラルマネージャー、山本正德宮古市長が監督を務める地域密着型の草野球チーム『三陸鉄道キットDreams』の活動拠点にもなります。
三陸鉄道社員と沿線在住の草野球好きが集まった野球団です。夢は大きく「草野球日本一!」
2012年春よりチョコレートブランド「キットカット」を通して、東日本大震災の苦難から立ち上がろうとする三陸鉄道を世界のみんなと一緒に応援するために始動した“キット、ずっとプロジェクト”を推進しているネスレ日本。地元に根付いた野球チームを通じて、新たな復興支援や地域貢献を目指す取り組みを行っています。
落成式の後は、【桜植樹祭】(ネスレ日本、宮古市主催)が行われ、球場外周に桜を植樹しました。
「きっと夢が叶う、きっと願いが叶う」という意味を込めて愛称『キット、サクラサク野球場』と命名されました。これから桜の成長と共にたくさんの夢が育ち、未来へつながっていくことでしょう。
ベンチには子どもたちがそれぞれの想いを込めて、メッセージや名前を書き込んでいました。
とっても良い記念になりますね♪
片岡さんと天龍さんのサインもありますよ!是非、野球場に足を運んで探して欲しいです(笑)
23日(土)にはこけら落としイベントとして、草野球チーム東北一を決める東北カップ決勝、たけし軍団との記念試合等が行われ、約3,300名が球場に詰めかけました。
東北カップは大迫マリナーズと対戦し、4-3の接戦の末、三陸鉄道キットDreamsが見事優勝!
来場者には応援グッズと共にキットカットが配られました。
その横には、熊本地震に対する募金箱とくまモンのメッセージボードが設置され、今も不安な毎日を過ごしている熊本の皆様への応援メッセージを書きこみ、ボードに貼っていました。
5年前に被災した三陸鉄道にも、震災の数日後に「きっと復旧できますよ」と書かれたキットカットが一般の方から送られたのだそうです。
球場復旧を祝うため、チームの応援ソングを歌うアーティストMONKEY MAJIKの4人、チームのマスコットキャラクター『バッファローマン』の生みの親「ゆでたまご嶋田隆司」さん、バッファローマン、キン肉マン、応援団長で元プロレスラーの天龍源一郎さん、茨城ゴールデンゴールズ選手兼監督の片岡安祐美さん、読売巨人軍OBの篠塚和典さん、吉村禎章さん、平岡政樹さん、たけし軍団の皆さんと、こんなにたくさんの方が駆けつけてくださいました!
始球式を務めるのはキン肉マン!と見せかけて・・・
震災当時、田老一中の野球部だった加倉さん(18歳)が指名されるというサプライズがありました。
加倉さんは震災後に球場の復旧を強く訴え、再建するきっかけを作った方だそうです。
突然の指名にとても驚きながらも、嬉しそうな加倉さんの笑顔がとっても印象的でした。
熊本出身の片岡安祐美さんは、家族が車中泊をしていた事や、熊本の人たちがいつ日常が戻ってくるのか不安と恐怖を抱えている事を心配しながらも、このタイミングで宮古でのこのようなイベントに携わることが出来たのが何かの縁と思い、「5年かかったけど、ちゃんとみんなが集まって笑顔になれる球場が出来たんだよ!」と伝えていく事が使命なのだと話していました。
三陸鉄道キットDreams とたけし軍団の試合は、野球選手のモノマネや珍プレーに球場全体が笑いにつつまれました。
両翼92メートル、中堅120メートルで、グラウンド面積は2割ほど広くなり、とても立派な球場になりました。この球場の後ろに見えているのが防潮堤です。防潮堤の上からも野球が観戦できるので、春には野球と桜と海が同時に見られる球場となりそうです。
キット、この球場で数々のドラマが生まれていくのでしょうね!