アルテリーベ終演 | 松田祐輔の徒然なる音楽だけ日記

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歌の力が群を抜いて素晴らしい大隅智佳子さんに相応しい、ジョルダーノ作曲のマダム・サンジェーヌ、アンドレア・シェニエの公演が無事に終了しました。


大隅さんを見守る内山さんの背中が素敵です


バリトンの井上さんのソロ、アンサンブルも素敵で、内山さんが担当する雪崩のように押し寄せるアリアも持ち前の精神力で最後まで歌いきっておりました👏👏


終演してホッとひと安心



ささやかながら、アルテリーベ12周年の記念式典も行われ、良い雰囲気の中で終演することができました。


こうした音楽家たちが長い間歌える場を守りたいという方々によって、12年という月日が流れたのだと思います。

その気持ちはとても尊いもので、誰にも批判できるものではありません。

しかし、守りたいという気持ちは、大事なものを残すという志と共に、時代に取り残されて、飲み込まれてしまうという危機もあります。

アルテリーベも、そんな流れの真っ只中にあり、一人のビジネスパーソンとして冷静に見たときに、経営が大変厳しいものがあると感じています。


何かを守る為にはまずは自身に十分な余力がないといけない。

もしくは、確固たる発展していくヴィジョンがないといけない。


そして、大隅さんにとっては一番守りたいのはオペラの公演実行であり、僕にとってはピアノの上達です。

そこに1円でも多くの資財を投じなければいけない。

さらに、僕も大隅さんも共通して、仕事以上に家族の安寧が一番の大切なことです。

(仕事と家族がバーター関係になってしまうことは避けなければいけない)


アルテリーベのスタッフさんたちもとても献身的で素晴らしい空間を提供してくださっています。

今一度、この志によって辛うじて支えられいるという部分を見直し、明確にして、本来の誰もが豊かに働ける場として最盛期以上の場として発展してほしいと願ってやみません。


芸術の世界は、(飲食業界もそうかもしれませんが)志によって志が挫けてしまうケースが結構あるんです。


ちょっと警鐘っぽくなってしまいましたが、これは自分自身の演奏活動への警鐘でもありますので、皆様とも共有しておければと思い記しました。


芸術に、家族に乾杯!