りったん、またねずみランド行くの?ヘビーローテだね。
明日は東京出張なんで、早めに寝たいヘチマです。
でもBLはしっかり読みました。


『だからおまえは嫌われる』岩本薫 幻冬舎ルチル文庫 2008年
入間×奥村


岩本薫も好きな作家のひとり。働く男を描くのがうまい。
仕事内容が読み応えたっぷり。
そしてエッチの睦言に色気がある(ここ重要)。


ユニフォームメーカーの元社長付き、現専務付き美形秘書の奥村は
専務命令で50周年記念社史として写真集づくりに携わることに。
未経験の職務にとまどう奥村に、人気フォトグラファー入間亘の起用、
製作日数2か月という無理難題をふっかける専務。
しかも入間は俺様で暴君で…。初対面で
「秘書ってぇ字は、なんでか不思議と淫靡だよな」なんて。


酔っ払って、入間と寝てしまう奥村だが、反発しつつも、
入間の仕事へのまっすぐな姿勢に感化されていく。
でも、専務の策略で写真集に危機が―。
2人で危機を打開していく過程が、思いがけず面白い。
垣間見える奥村の歩んできたダークな過去がとっても気になる。


連作で3話入っててお得な感じ。
でも、いつもより何となくのりきれなかった気がするなあ。
挿絵は九號って人なんだけど、色気が足りないかんじ。
奥村がちょっと攻めっぽい顔してたのがなんとも…。
入間がトーン頭だから、奥村は白頭とかで

もうちょっと対比を出してもよかったのかも。
でも、扉絵の横顔やはだけたスーツ姿はよかった。

エッチ中のそむけた顔もよかった。


岩本薫作品で一押しなのは、やっぱ刑事×美人デザイナーの『Tough!』全7巻と
シチリアのマフィア兄弟×日本人の『ロッセリーニ家の息子』3部作と

デザイン事務所が舞台の『YUBISUセレブリティーズ』の

俺様の久家×年上美人の益永。
鳥子は『ロッセリーニ~』好きそう。りったんは『Tough!』かな。

『YUBISU~』は誰もが好きだと思う。
ぜひともお試しください。


こんばんは。りったんです。

今週の木曜からねずみの国とねずみの海に行ってきます!!楽しみだ!!



『キスブルー』 木下けい子著 大洋図書 2006年 2007年


全2巻の作品。

この話はいいですよ~。私のお気に入り作品。

木下けい子は、キャラクターの心情と切ない表情を描くのがとても上手いと思う。

繊細な絵と話がハマるから余計にいいんやろうね~。


友情と恋愛を切なく描いたお話。

友情と恋愛の狭間っていう、まさにBLというべき、よくあるテーマなんやけど、これはよくできていると思う。


主人公友坂は、いつのまにか親友野田のことを好きになっていた。昔からの親友で、同じ大学に通い、変わることのない友人関係が続いている。

野田は2股を平気でするような遊び人(中学時代に教育実習生との恋愛で傷ついた経験あり)。

友坂は優しいが、ハッキリしない行動をとることが多い。基本ネガティブ。自分になかなか正直になれない不器用なやつ。


友情関係を壊したくないと強く望む反面、どんどん強まっていく恋愛感情に苦しむ友坂がとにかく切ない。胸がぎゅってなるような表情をよくする。

1巻では、隠しきれなくなった恋愛感情が野田にばれてしまう。そのとき、同情で野田が友坂のことを抱くのだけども、これもまた切ない。キスのないセックスである。

次の日、「忘れてくれ、友達でいたいんだ」と言った友坂。逆にその発言に困惑する野田。野田は野田で、友坂の真意がちゃんとつかめずにいる。あんなことがあったのに、なんであんな風に普通に笑えるのか、という感じである。

その後必死に友達に戻ろうとする友坂だが、結局2人はギクシャクした状態になっていく。

決定的になったのが、友坂が野田に「もうやめるから」と言ってしまう。ハッキリしない友坂についに野田はきれてしまい、2人の友達関係も崩れてしまう。

そのワンシーンでの野田のぐっときたいいセリフ。

「気持ちなんてどうなるかわからないじゃん、最初は同情でも遊びでもきっかけなんて、後で好きになってくれるなら何でもいいじゃん」

この時点で、野田は友坂のことを好きになりつつある感じ。

しかし、これを機に2人は学校でもすれ違っても挨拶を交わすだけの関係になってしまう。


その後、友坂は自分の気持ちをしっかりと受け止め、野田にきちんと告白し、2人は気持ちが通じ合う。

2人が結ばれてホントによかったな~と思った。

ちなみに告白シーンはめちゃめちゃよかった。

表情、間の取り方、描き方がよかったな~。


ベストセリフはこれ!告白シーンでの野田のセリフ。


「俺は・・・お前のこと大事な友達と思ってるんだ、

・・・なんだけど、なんでかな俺・・・今

お前にすごくキスしたいんだけど」


頭は追い付いてないけど、気持ちは友坂に向いている、リアルなセリフがいい。


素敵な作品でした。

こんばんは、ヘチマです。

今回から著者名もタイトルに入れました。わかりやすいかなと。


『スローリズム』杉原理生 幻冬舎ルチル文庫 2008年
矢萩×水森


雑誌掲載時から単行本化をずっと待ってた作品。
今日ぶらりと立ち寄った本屋で見つけて、もう大興奮!
この作家は、ほんっとにおすすめなんです。
ヘチマが作家名買いするうちの一人。


サラリーマンの水森と矢萩は学生時代からの友人同士。
週2回必ず電話をしているが、2人の関係は友人という域を出ない。

でも、矢萩の言葉の中にひそかに感じられる水森への思い。
その気持ちに水森は気付きながらも、気付かないふりをしていた。
しかし友人の結婚話をきっかけに、その微妙な関係が動き出す…というお話。


物語は水森視点だけど、矢萩の言動に注目すべし。
水森のことが好きで好きで、大切で、だから決定的なことは何も言えない。
水森の気持ちを考えすぎて、何もできない。
そんなへたれぎみな矢萩がいとしい。


告白も水森から。
「いいよ。おまえが口説かないなら、俺がおまえを口説くよ。
 ―おまえが好きだ」(水森)
よく言った、水森!やっぱ男は言う時は言わなきゃ!


じりじりと進まないまどろっこしい恋愛だけど、
最後は静かに心を満たしてくれます。


杉原理生はもう筆を折ろうとしていたらしいけど、
ほんとに続けてくれてよかった。
そしてこの秀作を世に出してくれたルチルに感謝。
『いとしさを追いかける』も待望の文庫化だったけど、
まだまだ他にもいっぱいありますぜ。
次は「夏服」を文庫化希望!