こんばんは、最近本屋に行くたびにスメル男子に
遭遇し、だんだん親近感を覚えてきたヘチマです。
「よ~っす!おつかれ~」と声をかけたくなってきた今日このごろ。
しかしあの匂いはなんとかならんのか…。

ところで、11月に入ってから、ひとり小説週間に入っておりまして、
前々から読みたかったBL小説をがっつり読んでおります。
中でも「ぎゃ~~!」ってくらい面白かった小説がこちら。

『DEADLOCK』英田サキ 徳間書店キャラ文庫 2006年




これ、舞台は刑務所です!!
それだけでだいぶときめきます。
だって、刑務所ものっつーたら今まではずれなしですよ。
栗本薫の「終わりのないラブソング」シリーズもすごかったし、
木原音瀬の「箱の中」「檻の外」もすんばらしかったし。
ちょっと違うけど、ジョジョのストーンオーシャンとか、
映画の「ショーシャンクの空に」も好きやった。
なんにせよ、実態がよくわからない刑務所という閉ざされた
独特の空間がドラマティックに感じるし、泣ける話が多いんですよね。
この作品もよかった。壮絶にドラマティックなストーリー展開です。
こういうの大好き!


アメリカのDEA(司法省麻薬取締局)で捜査官として働いていた
ユウト・レニックスは、相棒のポールを殺した罪で、悪名高い
重警備のシェルガ―刑務所に投獄される。
しかしユウトはポールを殺してなどいなかった…。
冤罪を主張しても、誰も聞き入れてくれなかったユウトに対し、
FBIがひとつの取引を持ちかけてきた。

それは、シェルガ―刑務所に囚人として潜伏している
アメリカ全土でテロを起こしているカルト集団のトップ、
コルブスを見つけろというものだった。
顔もわからないコルブスの特徴は、
30歳前後の白人で、殺人罪で服役していること、
軍隊経験があり、背中に火傷の跡がある人間。

コルブスを見つけたら自分を釈放してくれるという
約束にすべてを掛け、ユウトはコルブスを探し始める。
そんなユウトにもムショ内で数人の仲間ができた。
陽気なミッキー、法律に詳しく優しいネイサン、
同期で入所した若者マシュー、そして周囲から一目置かれる
存在の金髪ブルーアイズのディックだ。
同室でもあるディックは初めはユウトに対して
冷たい態度を取っていたが、徐々に緩和していく。

ある日マシューがベルナルという囚人にレイプされてしまう。
マシューを弟分としてかわいがっていたミッキーは、
ベルナルに報復する計画を立て、ユウトも手助けすることに。
報復はできたが、ユウトが看守に捕まり、独房に入れられてしまう。
気が狂いそうな独房で、ユウトの心のよりどころとなったのが
ディックからの「お前の帰りを待ってる」という手紙だった。

やっとディックと同じ房に戻れたユウトは、
ディックに自分は冤罪であり、親友のポールを殺してなどいない
と苦しい胸のうちを告白する。

「俺は彼の葬儀にも出られなかった。お別れも言えなかったんだ…」


泣…。ポールが殺されたと聞いたと同時に
逮捕され、裁判で有罪になり、刑務所に送られたユウト。
ポールの死を受け入れられない上にポールを殺したと責められ
2重の苦しみを味わってきたユウトに、滂沱の涙です。
そんなユウトを優しくあやすディック。
ユウトはディックへの思いを深めていく。

ととのった顔立ちのユウトは、刑務所の中を仕切っている
囚人ギャング・BBに入所した時から目をつけられ、うまくかわしてきたが、
なななんと、ここにきて、ユウトはBBの策略にはまり、浴場でレイプされるのです!
(↑きついけど、ムショものではこれは必須ですな。)

肉体的にも精神的にも大きなショックを受けたユウトの
そばにいてくれたのがディックだった。
所内の病室に入院していたユウトは、からだの傷が癒え、
シャワーの許可が下りる。ディックも介護入浴として無理やり一緒に入る。
しかしレイプされた記憶が蘇り、パニックになるユウト。
ユウトをなだめ、からだを洗ってあげると言いながら、ユウトにふれるディック。
2人は熱い感情に促されるままに、Bまでしてしまう。
その時に、初めて気づく。
ディックの背中に大きな火傷の跡があることを…。

まさか、まさか、ディックが!?

混乱し、絶望に陥るユウト…。


つづく。


















んなわけない!まだまだ続きますよ~。

ディックがコルブスなのか…とショックを受けるユウトだったが、
やはり信じられず、自分の目で耳で言葉で確かめることに決める。
そんなユウトの前にBBとその仲間が現れ、
ユウトはディックとともにBB達と争う。
その争いはいつしかBB達と敵対していた、
ユウトが独房で友人になったネトのグループとの抗争に発展。
ユウトはディックに医務室に逃げろと言われ、
野暮用があるというディックと別れて、ひとり医務室へ向かう。
その途中で図書室のネイサンもつれて逃げようと思い立ち、
ネイサンのもとへ。ネイサンとともに医務室へ向かう途中、
ディックに出くわす。
しかし、その手にはピストルが握られていた…。

銃口をユウトとネイサンに向けるディック。
愕然とするユウト…。

「ネイサンのそばから今すぐ離れろ」というディック。
その時、ユウトのほほに、ネイサンが隠し持っていたナイフが…。

そう、実はななななななんとネイサンこそコルブスだったのだ。

信じられない、信じたくないユウト。
刑務所の環境改善に努め、仮釈放審議委員会に出る囚人にアドバイスしてやったりと、優しく、誰からも尊敬されていたネイサンが、コルブスだったなんて!

「…さようなら、ユウト。君との友達ごっこもなかなか楽しかったよ」

その時抗争中のBBの仲間達が追いかけてきた。
ディックから奪ったピストルでそいつらを撃ち殺し、逃げるネイサン。
ユウトとディックも食料倉庫に逃げ、
そこでユウトはディックから詳しい話をきく。

実はディックは囚人とは仮の姿で、CIAの契約エージェントだというのだ。
昔所属していた組織の仲間と恋人をコルブスに殺された過去を持ち、
CIAと契約し、コルブスを合法的に殺すことだけを生きる糧として
きたという。1年かけてコルブスのそばに近づき、機会をうかがっていた。
そこに現れたのが、ユウトだった。ユウトに惹かれてしまったディック。

逃げたコルブスを追って、脱獄するというディックは、
一緒にいこうとユウトを誘うが、ユウトは合法的に出所したいという
強い思いがあり、その誘いを断る。

別れを前にした2人は、互いを思う熱い感情が抑えられない。
ディックに求められていることを感じたユウトは自分からキスをしかける。

「…ユウト。誘惑するな。俺はもう限界なんだ」

このセリフ、ぐわっしー!と胸をわしづかみにされましたよ!
かっこよすぎる~!!

コルブスを殺すことにすべてをかけたディックは、ユウトに何も言えない、
何の約束もできないから、あふれる欲情をぎりぎりのところで抑えていたのに、
「何もいらない、約束も求めない。今だけでいい」なんてユウトに言われたら、
もう抑え切れません!

ディック、やっちまいな!


「お前の肌は本当にきれいだな。触り心地もよくて、ベルベッドのようだ」

「夢みたいだ。お前が俺の上で腰を振ってるなんて」

「お前の中がよすぎて、これ以上、我慢できない…」


…激しくやっちまいました。

しかし、ここで別れる運命の2人。
ユウトが「本名を教えてくれ」と言っても、ディックは教えられない。
ここで、この場所で、別れる。それがコルブスを殺すことだけを考えて生きて
きたディックの切ない決断だった。

「俺はこの先、どうなるかわからない。お前にはどんなに小さな約束さえ、
してやれないんだ。俺のことは忘れろ」

なんて悲しすぎるよ!!ディック~!!

そして、思いのたけをぶつけるかのように激しい口づけを交わし、
別れる2人。

『いつかまた、会えるだろうか。俺たちは出会うことができるだろうか。』
そう聞きたい思いをこらえ、ユウトはディックに告げる。

「どんな時も、お前の心が安らかであることを祈っている。お前の幸せを…」


あああ~まじでいい話だ~~~~。
涙なしじゃ読めないっす。
こういう話大好きだ~~~~。
ユウトの、ディックの、互いを思いやる気持ちが
熱く、切なすぎて、もう泣ける~~~。
いい話読んだわ~~~。

もちろんここでは終わりません!
あとシリーズ2冊出ていますよ~。
次巻は、無罪が証明され、刑務所を出てFBI捜査官になった
ユウトがディックと同じ道を歩み、コルブスを追うストーリーです。
それはまたの機会にします。

最後に一言。


ムショ話、最高!!!!

こんばんは、ヘチマです。
10月も残すところあと1日!
先週~今週はなぜか待ちに待っていたBL小説達が
いっせいに発売になりまして、うれしい悲鳴をあげていました。

木原音瀬「吸血鬼と愉快な仲間たち3」とか、
Unit Vanilla「アーサーズ・ガーディアン2」とか、
秀香穂里「他人同士3」とか!
しかも明日は岩本薫の新刊と、
藤崎都「世界一初恋~吉野千秋の場合2」の発売日だとか!

なんだなんだ、この充実っぷりは!うはうは。
やばいやばい、毎日寝不足ですよ…。
読書の秋、バンザイ!!

選りすぐりのラインナップの中から、今日はこちらにしました。

『アーサーズ・ガーディアン 密林の覇者』Unit Vanilla 大洋図書 2008年




出ました、第2弾!
今回は前回に比べるとまとも(?)な依頼内容でした。ほっ。

ガーディアンはサバイバル・インストラクターでペルー育ちの日本人
カイト・ヤマブキ。傭兵として働いた経験を持つ、29歳。
今回のミッションは、アメリカの俳優クリスティアン・シュナイダーを
ジャングルに適応させること。というのも、クリスティアンが主演する次回作の
映画は、未開のジャングルが舞台で、事故で飛行機が墜落し、一人生き残った
主人公が困難を乗り越えて集落に辿りつくまでを描いた作品であり、
撮影前に実体験をさせよ、という映画の監督からの依頼であった。

女入れ食いで、パーティー三昧、アルコール漬けの日々を送っていた
不遜な態度の俳優・クリスティアンは、突然アメリカから拉致され、
アマゾンの奥地でカイトとともに1週間ジャングル生活を送ることになる。

初めは慣れないジャングル生活や必要最低限のことしか話さないカイトに
「鬼軍曹め」と反発していたクリスティアンだが、
蛇やジャガーに襲われたところをカイトに救われたことで、
心を開いていく。

そして水浴びをしているカイトを見て、
ひきしまったからだに欲情を覚えるクリスティアン。
突然の雨に濡れた2人は、洞穴で一夜を過ごすことになる…。

はい、ここから先はご想像の通り、王道一直線です!

濡れた服をぬぎ、暖め合う2人。クリスティアンは思わず反応してしまい、
それに気づいたカイトに睨まれるも、その目つきにトドメを刺され、

「責任取ってよ」

なんて!カイトを押し倒すわけなんですね~。
嫌がって抵抗するも、むだむだ。クリスティアンの手腕に落とされます。
そこからはあまあま~?
かと思いきや、密漁グループに殺されそうになったり、
困難はまだ続きます。

殺されるかもしれない、という状況になり、
カイトが好きだという気持ちを自覚するクリスティアン。
それは吊橋効果なだけだと信じないカイト。

「絶対生き延びて証明してやる」というクリスティアンだが、
銃口を向けられ絶対絶命のピンチ!

愛する人と最後まで一緒なら、と覚悟を決めたクリスティアンは
カイトに「愛してる」と口づける。

と、そこにガーディアンが救出にくる。
その隙に2人は逃げようとするも、クリスティアンが撃たれてしまう。
銃弾に倒れるクリスティアン…。

大丈夫、生きてます。

入院中、意識のない間にカイトのミッションは終了。
連絡先もどこにいるのかもわからない。残されたのは、タグだけ。
カイトに会いたいという気持ちが強まるクリスティアンだが、
その気持ちを映画にぶつけ、以前とはまったく違う日々を送るようになる。

映画のワールドプレミアを終えたあと、
休みをもぎ取り、カイトのいるであろう街へ向かうクリスティアン。
そして、2人は再会する、という話。

この作品はジャングルでの行程描写がたまらなくおもしろい!
モノ・ネグロ(サルの一種)がいるところにはブラジルナッツの木がある、
ピラニアの味はまあまあ、なんて人生で使うこともなさそうな知識が
どんどん増えていくのが楽しかった。
あ、ちなみにクリスティアンは攻め、鬼軍曹カイトは受けです。

今回書いたのは和泉桂やと思います。
木原・ひちわとはテイストが違うし、岩本薫とも違う。
第1弾は岩本薫やろうと思うし。
う~ん、次回はどっちなんやろう。めっちゃ楽しみ。
次回作のあらすじ↓

『愛は痛みから始まる!?

神の手を持つ医師グレッグ・メイヤー登場!!

製薬会社に勤める叶野は、妄想癖のある熱心な研究者だ。
そんな彼の前にある日、謎の外国人が現れる。
褐色の肌に端正な風貌の彼は、叶野に「あること」をしたい
と迫ってくるが…。トラブルがトラブルを呼んで
恋愛模様も大混戦。真実の愛はいずこに!?』

おおう、これはひちわゆかっぽいよ!
妄想癖、「あること」=SM?、ちょっとコメディちっくな
ストーリーが、ひちわゆかそのものな予感がする。
「愛は痛みから始まる」なんて意味深じゃ~。
SMじゃないかい?ご主人さまにいたぶられ、どろどろになる下僕??

ひちわゆかのSMは結局深い愛の形で、結構甘いので好きっす。
これは、期待大ですな!
こんばんは、ヘチマです。
いや~振り週間が終了し、新しい週が始まりましたね。

ところで、こないだりったんとうろついてた本屋で買った
BL小説が大当たり!
もうめちゃよかったんすよ~。新鮮で!

…オヤジ受けですけど。

『ようこそ。』谷崎泉 海王社 2008年




表紙は見るからにかわいい受けが後ろから攻めに抱きついて
甘えてるように見えるんですが、ノンノン、逆ですのよ!
攻めが受けを愛情たっぷりに抱き締めているのです。

まず私の心をとらえたのはこの帯。


「男・四十歳、初めての恋。

純粋で天然な年下ゲイ×まじめな独身四十男のゲイライフ(ハート)」


キュン。

心のセンサーがおおきく反応しました。

まじでか、こりゃ買うやろ~てな感じで、
裏表紙のどぎつさに一瞬躊躇しながら
そそくさと購入しました。


大手ハウスメーカーで課長を務める四十歳の大黒屋正広は
俗に言う「三高」男。高身長、高学歴、高収入でいい男なのに
ずっと独身で、それをさびしいと思うこともなく、
マンションに一人暮らし。
母親に無理やりセッティングされたお見合いにしぶしぶ出かけ、
見合い相手と入ったバーで出会ったのが西舘ステラだった。

ステラは純粋な日本人。やわらかい雰囲気を持つ美青年で、
バーの雇われマスターをしたり、たまにモデルのバイトをしたり、
適当に生きてきた28歳。

ある日ステラが男の恋人にふられる現場に遭遇してしまった正広。
ステラが隣のおんぼろアパートに住んでることを知り、
しかも生活力(主に整理整頓能力)がなく汚部屋、
しかも貧乏ということを知って、
なんとなく面倒をみるようになってしまう。

ステラはゲイだが、ストライクゾーンは四十絡みの小太り髭男。
三高の正広は好みじゃないが、
これまで貢がれまくりちやほやされてきたステラは
厳しいこと(主に常識)を言ってくれる正広に感動し、
なつくようになる。

正広の帰りをマンションの前で待っていたり、
一緒に買い物にいって、ステラがご飯を作って、一緒に食べたり、
DVDを見たり、お風呂借りたり(アパートは風呂なし)…。

美青年なのに純粋で常識のないステラとの日々。
ジェネレーションギャップを感じながらも、
正広はステラのうれしそうな顔を見るのが楽しみになっていた。
そんな2人の前に、2人の関係を誤解した正広の母親が現れて…。

正広の前から姿を消してしまうステラ。
ステラがいなくなり、ステラのことばかりを
考えながら殺伐とした日々を送る正広。
そんな正広の前に現れたのが、
ステラの元彼(四十絡みの小太り髭男でオネエ言葉)。

「ステちゃんはあなたに惚れてたのよ」

「あなたはステちゃんがいなくなって平気なの?」

その言葉にステラがいなくてさびしい、好きなんだと気づく正広。

「ステちゃんをしあわせにしてあげて」

オネエの言葉に背中を押された正広。

男・四十歳、ステラのもとへ走ります!

しびれる~~。

そして、オネエさまにも拍手!ステラのことが好きなのに、
美青年のステラに自分は不釣り合いだと
不安になってふっちゃったオネエ。
ステちゃんが幸せでいてくれたらいいの。なんて、かっこいいぜ。

「俺は…オマエの作ったご飯が食べたいんだよ」

正広の告白。おお、男前~!

受けだけど…。

そして、めくるめく初エッチ。
初めての経験にとまどう初々しい受け正広に、
我慢できない攻めステラ。あついよ~あまいよ~。

そしてついに、

男・四十歳ロストバージン!

祝!おめでとうございます!

ひと回りの年齢差もなんのその。
正広さんめっちゃかわいっす!ほんまいけてます。
オヤジなんて言っちゃってごめんなさい!
あなたの素敵なあえぎ声に、ステラともどもメロメロです。

くは~。満足満足。

ところで、この作品のタイトルはきっと、
初めての恋とか、初めてさびしいと思う気持ちとか、
ステラに対して閉じていた心を開いて、いつでもおいで、
っていうような意味かと思うんやけど、
私に対してのメッセージはこれやと確信しています。

オヤジ受け世界に「ようこそ」。

谷崎泉、やりよるわ。グッジョブ!