2017.7.9 Sun. @京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
前編に続き、京都大作戦2017 ~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!~の参戦記「伝説の中にいた編」的な後編です。
雨はなんとかもちこたえていた、そんな様相の3日目後半、というか10周年の3日間特別開催も終盤に向かっていこうかというMAN WITH A MISSIONのLIVEから、わたくしは前のブロックで楽しむべく、トイレをすませ、水分を持ち、そして念のためレインウェアをリュックにしのばせ準備を整えて、意気揚々と人込みの間をするりするり抜け前方に向かいました。
というのも、復活のLIVEツアーのチケットが取れず見ることができなかったマキシマム ザ ホルモンを何としても前の方で見たくて、マンウィズ後のセットチェンジ中もひたすら前方で待つmissionを己に課し臨みました。
MAN WITH A MISSIONも京都大作戦が初めてのフェス出演だったという、そんなエピソードも交えながら、京都大作戦、10-FEETに対する思いなどを曲に乗せ、熱いステージを繰り広げる、そんな狼たちのLIVEに、まさに血沸き肉踊りました!
そうして、ホルモンへのセットチェンジをじっと待つ30分の間に、それこそ暗雲が垂れ込めてきて、風向きが変わり出し、そしてついに雷が光り、ポツポツきだして、これはちょっとヤバいか、というのはゲリラ豪雨になってしまうかも?と思ったのと同時ぐらいに大型スクリーンの映像が次のLIVEの始まりを告げる映像に切り替わり(今思えば今年の映像が雨や雷を思わせる映像だったりしたのもなにか皮肉めいた話だったり?)、そしてあの一気に高まるおなじみの登場SEとともに登場し、恋のメガラバでいきなり沸点かからのLIVEスタート!
3曲目の「F」の時に曲の雰囲気に合わせたかのように稲妻が光りまくって…いたらしい。
ステージに夢中で後ろまで見る余裕がなかった自分には分からなかったんですが、ダイスケはんがもの凄く印象的な光景だったというようなMCをしているところに無情にもLIVE中断を告げるスタッフが。
(これは致し方ない、というか賢明な判断だと思います。何年か前のa-nationの時の教訓、惨劇も決して忘れてはいけないことです。)
と、いうところからです、伝説が残されていくのは。
まず、お客さんの避難、これが凄かった。
何が凄いかというと、自分から見えていた範囲だけのことしか分かりませんが、誰1人パニック状態的に走りだしたりといったような身勝手な行動をとるような者がいなかった。
みんな指示、言いつけを守り、雷鳴り響く中じっと待ち、雨を耐え忍び、すし詰め状態だったグラウンドから、まるで牛歩のように少しずつ歩を進め、木から、柵から離れ、丘の上へとまず移動し、そして施設、屋内へ、バスへと各々避難していくその光景。
こんなに聞き分けの良いというか、非常時にこれだけモラル、マナーを守れるこの素晴らしさ。
幸いにもそこまで雨が激しくなかった、豪雨ではなかったのも功を奏した(体力もそこまで奪われずだった)とは思いますが、下手したら将棋倒し的なことが起こったとしてもおかしくないような状況で。
何千、いや万かな?という人間の退避、全てのお客さんをグラウンド、丘から一旦はけさせてこの状態にまで!
これ、もしかして海外のフェスで同じようなことが起こっていたら、こうはいかなかったような気もしますよ、個人的に。
って、海外のフェス(LIVE自体も)行ったことないですけど…。
いや、ステージに向かって泥を投げまくるようなシーン見ましたもん。あれは確かウッドストックでのGREEN DAYのLIVE中やったと思うんですが…あった、ありました映像が!
https://www.youtube.com/watch?v=PmNuGSE5OB4
って、これは、また別~かな?
ビリーが投げてみろって煽ったんだったかな?
ま、こんなカオス、暴動的?とまではいかなくても、ちょっとした騒ぎになったりしてもおかしくない、それぐらいのクラスのことやったとも思うんですよね、実際今回の中断というのは。(言い過ぎかな?)
かく言う私も一体どうするべきか…このまま丘の上の、屋外で安全そうな場所で雨に打たれながら待機するのが良いのか?(比較的すぐ雷雲が通り過ぎた場合、再開が早ければ、とか考えてみたり)、屋内に移動すべきか(といってもどこが入れそうかどうかも行ってみないことには分からないし)、と、わりと右往左往しましたしね。
結果、自分はバイクで来ていたんですが、これは再開できたとしてもグラウンドに下りて前で見るなら長靴が必要であると判断し、ひとまず履き替えにバイクまで戻り(用意周到なタイプなのでしっかり持参して来てまして。)、そこで公園外のトイレ前に屋根があるちょっとしたスペースがあったのでそこで少し雨宿りして、空模様がマシになってきたような気がしたので会場に戻り、しばらく丘の上で待つと再開を告げるアナウンスが!
と、ここまででおよそ1時間半ぐらいですかね。
じっと耐え忍び、おとなしく、辛抱、我慢強く雨の中待った(特に屋外の人とか)この京都大作戦のお客さんってどこまで素晴らしいんだ、とか思うわけです。
そして、再びグラウンドに客入れするも、我先にとダァーっとダッシュしたり、丘から人が雪崩的に入り込んでくる、なんて現象が起こることもなく、下がぬかるんでいたからということもあるかもしれませんが、ほぼ歩いて、大きな混乱もなくまたグラウンドは埋まっていき、再開のその時を待つ(結果、トータル2時間以上)という、なんというできた観客なんでしょうか。
これというのは、ひとえに、10-FEET、京都大作戦というフェスそのものが、10年間の中で培い(図らずもかもしれませんが)、育んできたフェスの空気、お客さんそのもの、生み出した産物なのだ、と言えるのではないか、そう思いました。
そして、それに応えるべく、残された時間、1時間を切る中、全身全霊をかたむけたパフォーマンスが繰り広げられるわけなんですが…余談ですが、これも、外国人アーティストならキャンセルだってあり得ることですからね。現にサマソニでありましたよね、同じような落雷(もっと酷かったですが)による中断後にキャンセルしたなんてことが。(あの時のPerfumeの戻ってきてのパフォーマンスにも心打たれましたが!)
その伝説のLIVEの口火を切ったのが、戻ってきたマキシマム ザ ホルモン!投じた曲は「恋のスペルマ」!
そして、この10-FEETの京都大作戦というフェス、素晴らしいオーディエンスへ、呼応してか、ステージに登場するわ登場するわのバンドマン達!(今回は出ていなかったり、昨日おととい出てたバンドマンもいるのが、この10-FEETの京都大作戦ならではの素敵な光景!)
そして、踊る!オーディエンスとともに会場一体となって『恋のスペルマ』"FES等におけるLIVEのノリ方講座" を。
なんと美しい光景なのだろうか、と。
マイナスを吹っ飛ばし、音楽を通じて繋がり、がっつり1つになって、あのバカバカしい(といったら語弊があるかもしれないが)『恋のスペルマ』"FES等におけるLIVEのノリ方講座" をかまし合う。
笑えて、泣けて、カッコよくて、感動する。
こんな光景、そうは出合えない、そんな風に感じました。もちろん踊り、ヘドバンしながら。
その光景の一部が、ま、この写真からはそこまで伝わらないのかもしれませんが、BARKSのレポであがっていました。
https://www.barks.jp/news/?id=1000144386
そんなホルモンからバトンをうけて、ロットン、10-FEETへと繋がるわけですが、残っていたのがこの盟友的3バンドであったのがまた良かった、かのようにも思いますね。
変にめっちゃ先輩とかだったら、曲削ってもらったりも気を使ったり、何かとより大変だったかもしれないので、気心しれた、そしてバンド始めた頃から切磋琢磨してきた同志的なバンドであったのもまた運命的かも、とか。
結果、20時まで残り45分ぐらいだったかな?で、ROTTENGRAFFTY 3曲、10-FEETも3曲となるわけですが、この間の転換作業のスタッフの人たちも凄かったし、それを拍手して応援するお客さんというのは、なんてできた人たちなんだろうと感服しました。
10-FEET渾身の3曲のラスト、今年の大ラスには再びバンドマンがステージに集結し、パワーを分け与え、フェスは締めくくられました。
(撮影OKタイムより)
僕と同じように、3日間の内この最終日だけしか行けなかった人間にとっては、いくら特別的なものが見れたからといって、正直、ちょっと不完全燃焼的なところがあるのは否めないというか、この天気を恨みたくなる気持ちがないと言ったら嘘になるのではないかと思います。
こればっかりはな~とは思いながらも、ね。
やっぱ10-FEETの京都大作戦10周年を締めくくる大団円、感動的なフィナーレ、になったのかどうかはもちろん分かりませんが、普通にLIVEが見たかった、というのもあるにはあると思います。
少なからず僕はそんなとこもあります。
ただ、これはほんとに自分の中の勝手な空想の話で、何の根拠もないし、まったくとんちんかんなことを言うことになるのかもわかりませんが、10-FEETのお3人は、果たして今後この京都大作戦をどうしていこうと思っていはったのか、なんてことをちょっと思ったりもするわけなんです。
体力、気力の続く限りはずっと続けていこう、いきたいと思ってはるのか、それとも、どこか何かのタイミングで一区切り、幕引きをなんてことも少しは考えてはったりする、したこともあるのか。
果たして…。
もちろん、それは分かりません。
知れる由もおそらくありませんが、何か今回のこのLIVE中断という大きなアクシデントが起こった京都大作戦の中にいた1人、そして、10年間この太陽が丘に通った中の1人として思ったのが、なにかまた原点に立ち返った、かのような気がしたりもしたんです。
うまくは言えないんですが、なんかそんな感覚に包まれました。
それにより、もし1度区切りを、とか万が一考えてたりなんてことが、ま、絶対ない、なかったとは思いますが、もし仮にあったり、よぎったことがあったとしても、来年開催しなければいけない意義、みたいなものがまた生まれたのがこの<京都大作戦2017 ~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!~>でもあったんじゃないか、と個人的に思いました。
いやぁ、とか、まぁ、これだけのなんか個人的な感想とか思いを長々と、それも前編、後編に分けてまで書きたくなるフェス、それが10-FEET主催「京都大作戦」ってこと、ですかね!
10周年あらためておめでとうございました!!
そして、これからもよろしくお願い、どすえ!