マジ最高です!!
楽曲のチョイス、カバーセンス、さすがのHi-STANDARDクオリティです。
Hi-STANDARDと言えば、今まで数多くの良質極まりないカバー曲を世に送り出してきたわけですが、どの曲も期待を裏切られたことがないというか、下手すれば原曲以上のアレンジに仕上がってるんじゃないかと思わされる、しかしオリジナルの良さは決してそこなわれていない、という本当にセンスの塊、究極のバランス感覚の才能を発揮、的なカバーソングばかりで、今作ではそんな変わらないその珠玉の洋楽カバーソングが4曲、新旧2曲ずつ収録されているわけですが、まずNew、新曲2曲、そしてVintage、既発曲2曲の順に収められていて、幕開けは僕も大好きなバンドTHE BEACH BOYSのカバー「I Get Around」
Hi-STANDARDの楽曲を聴けばそのTHE BEACH BOYSからの影響、好きさ度合いなども感じ取れ、また、Kenさんに至っては特にソロでもカバーしていますし、雑誌の特集の中でもTHE BEACH BOYS好きを公言していることもあり、今回はどんな感じでカバーしているのかと期待に胸を膨らませ、ワクワクしながら再生したんですが、これがもうのっけからあのTHE BEACH BOYS特有のファルセットな高音ボーカルをオリジナルに近く再現したかと思えば、ハーモニー、コーラスワーク(終盤あたりで聴こえる低音もまたいいアクセントに!ツネさんかな?)がこれまた本家よろしくに冴えまくり、わざとレトロな音の雰囲気にしてるのかな?と思うこだわりからの、あの次の瞬間が楽しみでしょうがなくなる一瞬のため、爆発寸前の火薬のような…なんてTHE BLUE HEARTSも唄っていましたが、導火線に火が点いていき…そして一気に爆発!早くなり、またテンポを落とし、なんていうあの緩急のつけ方がもうHi-STANDARDならではのアレンジで、たまりません!
短めのギターソロも今のKenさんの箱ものギター志向 と曲のレトロなテイストがめちゃくちゃハマっててシビれます。
そして、The Supremesの「You Can't Hurry Love」この名曲をハイスタ流に見事に昇華して、とにかく聞いてて楽しくて、1番はヴォーカルの掛け合いのファニーさ、2番はコーラスワークの軽妙な感じ、そしてザクザクしたギターの力強さ、疾走感が見事にマッチ、絶妙にブレンドされた、またまた名カバーソングの誕生です。
個人的に初めて聴けた「Money Changes Everything」は当時の荒削りさも良い意味で垣間見え(聴け)てこれもまたより勢いを感じて良くて、最後は名クリスマスソングカバー「Happy Xmas(War Is Over)」ドイツでしかCD化されていなかったんですが、輸入盤も扱うマニア御用達のレンタルショップで入手できていたので馴染みはあったんですが、改めてこれは正式に日本でもCDとして音源化されてくれなきゃ!な、やはり秀逸なカバーで、まさにハイスタからのクリスマスプレゼント的な楽曲だと思います。
ジャケットもまた『ANOTHER STARTING LINE』とは趣を違えた、ポップでアメリカンな、そうアメリカングラフィティの世界観にも通じるようなあたりもTHE BEACH BOYSや古いPOPS好きにはツボだったりもします。
そして、盤のデザイン、ちょっと日の丸も連想させられる赤にこの市松模様的なデザイン、それを引き立てるブラックのケースがとてもクールで、細部へのこだわりも感じ、Kenさんの言う「有形物が持つ色気」というのをこの2作のシングルからとても感じ、飾りたいとなりました。
現在行われている東北・北陸を回るショートツアー、そしてAIR JAM 2016に行ける人たちか本当に羨ましくてしょうがなくなる「嗚呼LIVEでこの2作品の楽曲を浴びたい!!」となるそんなシングルです。