週中競馬記事(2024年1月23日)~リーディングサイアー展望・回顧~ | ブログ

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今週から京都・東京・小倉の実施

京都は連続開催2回京都、1回東京開幕週、1回小倉3週目の3場開催

重賞はG3シルクロードS、G3根岸Sの2重賞

 

●1位(1位)エピファネイア(2億3716万8000円)(9勝)

(1億8053万4000)(6勝)

先週は2勝クラス勝利など3勝。G2アメリカジョッキークラブCモリアーナ、OP(L)若駒Sミカエルパシャ2着などの入着もあって獲得賞金2億円突破の首位キープ。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

スプリント寄りの芝・ダート重賞実施週で、これまで芝では1600m以上の距離でしか重賞勝利がなくダート重賞は未勝利なのでかつてのディープインパクトもそのような傾向にありましたがこの週間は仕方ないところでしょう。裏を返せば意味リーディングサイアーになるような種牡馬の傾向に近いとも?

 

●2位(2位)キズナ(2億1443万6000円)(11勝)

(1億3597万9000)(6勝)

先週はOP(L)若駒Sなど5勝加算で獲得賞金2億円突破。10勝突破1番乗りで現在唯一の勝利回数10超えで首位エピファネイアとの差も詰めましたが、土曜と比較して日曜にやや伸びを欠くような週間成績で順位逆転はならず。

 

先週の勝ち馬で注目馬としてはOP(L)若駒Sのサンライズジパング。不利のあった2歳G1ホープフルS3着馬で1勝馬同士のリステッドに回って勝利。これで日本ダービーまで大丈夫だとは思いますが皐月賞までの収得賞金面での不安は解消されたはず。4コーナー最後方からブチ抜いた若駒Sの武豊騎手ということで某名馬を彷彿とさせますが、重馬場のレース上り36秒6を36秒1で差し切った7頭立てということで過大評価するのもどうかと。ホープフルSのレースぶりからも決め手はあるということで、昨年の皐月賞のように渋れば信頼度は増すということになるでしょうか。

 

今週の重賞登録馬は根岸Sのライラボンド。

未勝利、1勝クラスはダート1400mで勝利も近走は3勝クラス特別勝利のダート1700mや1600mに使われており1400mや1200mのスプリント寄りの強い相手にどこまで。OPクラス昇級後は入着もなく小倉のOP門司S2秒2差11着から中1週など厳しい一戦となることも想定されます。想定は3勝クラス大雪ハンデキャップ勝利時の小林勝太で想定通り騎乗の場合は重賞初騎乗。

 

●3位(7位)ハーツクライ(1億9388万5000円)(4勝)

(8525万4000円)(2勝)

ハーツクライが本年ここまで上位になるとも思いませでしたが、ここまでは好調。

先週はG2チャックネイトをレイチェル・キング騎手で勝利。前回左回り向きのハーツクライのようなことを書きましたが先週もう1勝のハーツクライ産駒も1勝クラス中山芝2200mで4頭出走のハーツクライが1・2・4・5着。昨年の有馬記念もハーツクライ産駒ドウデュースで中山芝の中長距離も走るとするしか。アメリカジョッキークラブCは産駒初勝利だったようですが。先週は全体的に不良や重のレースが多くその適性も影響した週間だったようにも思います。

 

今週の重賞登録馬はシルクロードSのバースクライ。

2歳時の新馬戦は阪神1600mの勝利、これがかなり良い勝ち方だったのでマイルの上級ハーツクライ産駒として育つと見ていたのですが2戦目のOP(L)紅梅Sで2着後は1勝クラスも勝ち上がれず。休養後の3歳秋以降は一息入れ成長分もあったのか芝1200m戦に回って条件レースを現在3連勝中。その勢いも駆って23年G2チューリップ賞以来の重賞挑戦、3連勝中も小倉・阪神・中山と場を問わないタイプと言えますが京都は今回初出走で未知数。ハンデは54キロで止まってここで好勝負できるようなら現在は手薄と思われる芝のスプリントカテゴリーを上位で立ち回ることも。想定は岩田望来、騎乗成績は2戦2勝。

 

●4位(5位)ロードカナロア(1億6137万6000円)(8勝)

(9793万円)(5勝)

先週は2勝クラス特別など3勝。前回で目前に迫っていた獲得賞金1億円を突破して順当に上げて来たといった本年ここまでの推移。

 

シルクロードSにはエターナルタイムが登録。

母マジックタイムは16年G3ダービー卿チャレンジトロフィーなど重賞2勝のマイル戦で活躍し、本馬も3勝クラスは芝1400mの勝利も全4勝中3勝は芝1600mでG2富士S6着から。どちらかといえば1800mの方がこなしそうなマイラーで芝1200m初出走がこの舞台では?想定はクリストフ・ルメールの継続でそれは良いのですが、本年リーディングトップも1月段階とはいえ重賞未勝利で重賞ではもう一つといった印象も。

近3年の中京から4年ぶりの京都実施ですが中京実施期間も含め関東馬の勝利は10年アルティマトゥーレまで遡り、その点も傾向からは割引き。アルティマトゥーレにしても関西から転厩した関東馬なので。

 

根岸Sにはエンペラーワケアが登録。

芝の新馬戦5着後の2戦目以降はダートで1・1・2・1・1着とオール連対の条件クラス連勝から重賞初出走。2勝クラス特別4馬身、3勝クラス特別3馬身半差の連勝中でスピードの違いで逃げて圧勝したレースもありましたが番手からの競馬で連勝とハナに拘るタイプでもなく先行競馬の安定型。東京は初出走ですが輸送も含め近走の充実度からはそれが障壁になるとも考え難く。想定は川田将雅の継続。21年根岸Sは川田将雅騎乗のロードカナロア産駒レッドルゼルの勝利でそのようなことからも有力で、登録状況から1番人気になると思われます。厩舎は昨年全国リーディングの杉山晴紀厩舎、08年ワイルドワンダーで根岸S勝利のオーナーなどもプラス材料となるでしょうか。

 

●5位(3位)ジャスタウェイ(1億2943万7000円)(5勝)

(1億1105万7000円)(4勝)

先週は新馬1勝で順位は下げましたが、ここまでは良くやっているでしょう。獲得賞金は1つ上の4位よりも12位と差の方が少ない序盤の大接戦といった状況なので一気に順位を落とすことも考えられますが。

 

今週の重賞登録馬はシルクロードSのジューンオレンジ。

未勝利・1勝クラスは芝1200mで勝利も2勝クラス・前走3勝クラス白秋Sは芝1400mで連勝中の3ヶ月ぶり。昨年のG2フィリーズレビューでも0秒1差3着など1400m寄りのスプリンターといった近況から芝1200mの重賞で対応できるか。想定は横山和生の継続。昨年ナムラクレアで勝利の長谷川厩舎所属馬。

 

●6位(4位)ドレフォン(1億2851万6000円)(6勝)

(9819万9000円)(5勝)

先週は2勝クラス特別1勝で獲得賞金1億円突破。順位は前回より2つ下げましたが、現時点で6位は本年初のトップ10内が狙える種牡馬としては好スタートでしょう。

 

シルクロードSにはカルネアサーダ、カワキタレブリーが登録。

カルネアサーダは前走OP(L)淀短距離S4着同着から。昨年の淀短距離S2着からは着順を下げていますがOPクラス昇級後は1走ごとに着順の上げ下げを繰り返していますので、連続好走がないタイプとも取れますが今回は着順を上げる番なので。

カワキタレブリーはOP(L)淀短距離S10着から。OPクラス再昇級後は苦戦といった近走で前走はG3函館2歳S以来の芝1200m戦出走も結果は出ず。条件レースは中京と東京の芝1600m戦で22年G1NHKマイルカップ18番人気3着などベスト条件は左回りの芝マイルなので東京新聞杯の方が条件は合うと思われますが賞金の関係なのかこちらに登録。想定は岩田康誠。

 

根岸Sにはサンライズフレイムが登録。

3歳2月の新馬戦勝利から、2戦目の1勝クラス3着。3戦目から前走OPオータムリーフSまでダート1400mで4連勝。新馬戦はダート1600mでしたが東京の勝利で重賞初挑戦ですがこちらも有力でしょう。本年はいわゆる上がり馬エンペラーワケアとサンライズフレイムの4歳2頭と交流重賞でもおなじみの6歳以上勢といった構図になると思われます。特に不安もなく相手関係だけだと思われますがこれまで先着された2頭のうちの1頭で2戦目3着時の勝ち馬パライバトルマリンも根岸Sに登録。これまで先着を許したもう1頭のブライアンセンスも先週のG2東海S4着と好走。想定は現在4連勝中時に騎乗の藤岡康太。

 

産駒は芝1200m重賞勝利や中央ダート重賞勝利もなく今週の実施重賞にそれが該当してしまうというよりは、中央重賞勝利の産駒はジオグリフだけで近いうちに他の重賞勝ち馬も出るとは思います。

 

●7位(10位)ドゥラメンテ(1億1797万9000円)(5勝)

(7733万9000円)(3勝)

周辺順位の種牡馬と獲得賞金差は殆どない状況ですが、先週で獲得賞金1億円突破のドゥラメンテが7位まで浮上。昨年同様にある程度の差で追走しG1で一気に賞金加算すればリーディング連覇も十分可能でしょう。

 

今週の重賞登録馬はシルクロードSのルガル。

1月の重賞勝利がなく芝1200mの重賞未勝利、芝1400mまで見ても昨年のフィリーズレビュー シングザットソング1勝なのでドゥラメンテ向きのカテゴリーではないと考えますがルガルはG3葵S2着、前走G3京阪杯2着の実績があり2走前のG2スワンSも0秒2差4着など、ドゥラメンテ産駒には珍しいスプリントカテゴリーの活躍馬。ハンデは57.5キロと微妙で背負わされた気もしますがダート1800mの2歳新馬戦を除いて掲示板を外していない安定した成績からここでも上位争いと見るべきでしょう。想定は西村淳也の継続、こちらも昨年リーディングの杉山晴紀厩舎所属馬。

 

●8位(11位)キングカメハメハ(1億1688万9000円)(2勝)

(7460万7000円)(2勝)

未勝利週ながら獲得賞金1億円突破でトップ10入り。4歳以下世代の出走がないのでクラシック戦線での獲得賞金なしが確定しており昨年トップ10圏外となったキングカメハメハが巻き返してトップ10入りというのはないと考えますが、さすがの強さといったところでしょう。

 

G2アメリカジョッキークラブCではボッケリーニが2着とボッケリーニ自体が重賞2着の多い馬なのですが、本年はG2中山金杯ククナ、G3愛知杯タガノパッションを含め3度目の重賞2着でこれが現段階のトップ10入りに大きく貢献しているかと。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

●9位(8位)モーリス(1億1325万1000円)(4勝)

(7950万8000円)(2勝)

先週は3勝クラス特別勝利など2勝。獲得賞金1億円突破も順位9位とモーリスとしては低い順位とせざるを得ませんが上位とも差は少ないので。先週でいえばG2アメリカジョッキークラブC出走馬3頭が全て着外など、もう一つ上がって来ない印象も。

 

今週の重賞登録馬はシルクロードSのメイショウソラフネ。

前走OP(L)淀短距離S6番人気2着からの出走。特に得意な条件も苦手な条件もないというようよな短距離の安定型で馬体重の増減もあまりなく4走連続448キロで出走中。馬場の良・重も問わず短距離ならばそれなりに走るでしょう。想定は角田大河の継続。

 

●10位(6位)シルバーステート(1億678万円)(4勝)

(9766万)(4勝)

獲得賞金1億円突破も未勝利週で10位まで後退。G3中山金杯など勝利し僅差ながら首位に立った開幕週から6位⇒10位と早くもここまで後退。そもそも開幕週が出来すぎで、まだ高い順位ともいえるので次週以降はトップ10圏外で年末まで推移という可能性も。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

 

・11位以下種牡馬産駒など

シルクロードSの有力馬はアグリ、テイエムスパーダ、トゥラヴェスーラ

根岸Sはアルファマム、シャマル、タガノビューティー、ヘリオスなどが有力と思われます。

 

・3歳戦

先週勝利の注目馬としては上記OP(L)若駒S勝ち馬サンライズジパングとなりますが、もう1頭挙げれば1勝クラス若竹賞のルカランフィーストでしょう。中山芝1800mの不良馬場でレース上り37秒8を4コーナーで大外に持ち出され最後方から36秒9で差し切り。鹿戸厩舎の横山武史といえばエフフォーリアですが、勝ちぶりからはソールオリエンスに重ねるような向きもありますが、直線で手前を替えてから爆発的に伸びたようなレースぶりで相手が上がって良馬場の決め手比べとなった際に再現性があれば。

G3京成杯勝ち馬ダノンデサイルなどと同じくG3京都2歳S(13着)出走のイスラボニータ産駒。

 

・母の父部門

1位ディープインパクト 2億5981万6000円

2位シンボリクリスエス 1億7534万7000円

3位アグネスタキオン 1億4991万8000円

4位キングカメハメハ  1億3234万2000円

5位ゼンノロブロイ   1億1401万1000円

 

首位ディープインパクトは2勝クラス特別など4勝。前回600万円ほどまで迫っていた獲得賞金2億円突破で首位を快走。勝利回数も現在唯一の2桁12勝でキングカメハメハの7勝を抑えてトップ。

2位にシンボリクリスエス。G2東海Sウィリアムバローズなど3勝加算で獲得賞金1億円突破の前回4位から2位に浮上。

3位にアグネスタキオン。3勝クラス特別など4勝で獲得賞金1億円突破。シンボリクリスエスには逆転されたがキングカメハメハを逆転して順位3位は前回と変わらず。

4位キングカメハメハは未勝利1勝。前回70万円ほどまで迫っていた獲得賞金1億円突破。順位は2位から4位と後退したが序盤戦で巻き返しが見られるだろう。

5位ゼンノロブロイは3勝クラス特別など2勝で獲得賞金1億円突破。

 

・アメリカジョッキークラブC

父ハーツクライのチャックネイトが勝利。母の父ダイナフォーマーは15位。

母の父ダイナフォーマーは本年重賞初制覇、通算3勝。

重賞制覇は21年G3中京記念アンドラステ以来。

アメリカジョッキークラブCは初制覇。

他に17年G3京成杯オータムハンデキャップ グランシルクで重賞勝利、G2重賞など初制覇。

 

・東海S

父ミッキーアイルのウィルソンテソーロが勝利。母の父シンボリクリスエスは2位。

母の父シンボリクリスエスは本年重賞初制覇で13年から12年連続重賞制覇、通算51勝。

重賞制覇は23年G3阪神ジャンプSジューンベロシティ以来。

(平地重賞制覇は23年G1安田記念ソングライン以来、中央平地ダート重賞制覇は19年G3プロキオンSアルクトス以来)

東海Sは初制覇。