2023年度の結果などは総合記事で投稿したので今回は2歳部門と母の父部門などを。
・2歳部門
1位(1位)キズナ(4億4288万8000)(32勝)
2位(2位)エピファネイア(4億1581万3000)(33勝)
3位(4位)スワーヴリチャード(4億264万5000)(25勝)※新種牡馬
4位(3位)モーリス(3億3864万9000円)(22勝)
5位(5位)ドレフォン(2億7017万2000)(25勝)
6位(6位)ロードカナロア(2億6961万5000)(21勝)
7位(7位)ダイワメジャー(2億4944万)(12勝)
8位(8位)リアルスティール(2億3985万3000)(19勝)
9位(9位)ブリックスアンドモルタル(2億2154万1000)(16勝)※新種牡馬
10位(10位)ニューイヤーズデイ(1億9153万1000)(16勝)※新種牡馬
11位(11位)レイデオロ(1億7070万3000)(14勝)※新種牡馬
12位(12位)ヘニーヒューズ(1億6785万2000)(12勝)
13位(13位)ルーラーシップ(1億6425万1000)(16勝)
14位(17位)ゴールドシップ(1億4862万2000)(10勝)
15位(16位)ドゥラメンテ(1億4283万8000)(10勝)
16位(14位)マジェスティックウォリアー(1億4113万9000)(12勝)
17位(15位)ハービンジャー(1億3674万9000)(7勝)
18位(18位)リオンディーズ(1億3500万6000)(9勝)
19位(20位)デクラレーションオブウォー(1億3335万8000)(9勝)
20位(19位)パレスマリス(1億3303万)(5勝)
前回首位に立ったキズナのが初のリーディングサイアーを獲得。最終日は2位エピファネイアが前回キズナの獲得賞金を上回ることもなくリードを広げ本年の2歳戦終了。重賞勝ち馬は出ませんせしたがG1朝日杯フューチュリティステークスでは牝馬タガノエルピーダ3着、ジューンテイク4着、G1ホープフルステークスでは13番人気サンライズジパング3着と3競走のG1レースで全て入着。G2東京スポーツ杯2着シュヴァルツクーゲルなど他の重賞でも入着は多く、いかにもキズナらしい産駒成績が戴冠に繋がったともいえるでしょうか。現3歳も中央重賞勝利はなく4歳以下はアスクワイルドモアの22年G2京都新聞杯1勝のみ。リーディングを獲得した現2歳から年明け以降さすがに重賞勝ち馬も出るとは思いますが。
エピファネイアは3年連続最終盤に逆転を許し2位。勝利回数ではキズナを上回り本年も僅差で敗れましたが2歳戦ではハイレベルで安定している裏返しとも。
3位に最終日G1ホープフルステークスで勝ち馬を出した新種牡馬スワーヴリチャード。一時期首位を走った中央2歳総合首位は獲得出来ませんでしたが新種牡馬部門では圧勝。この上位3頭までが本年は年間獲得賞金4億円突破。他に新種牡馬ブリックスアンドモルタル9位、ニューイヤーズデイ10位、レイデオロ11位と例年通り新種牡馬の健闘が光った年度。
昨年2歳リーディングサイアーとなったドゥラメンテは15位までランクダウン、総合部門では首位。
G1ホープフルステークスは牝馬レガレイラが勝利。G3サウジアラビアロイヤルC勝ち馬ゴンバデカーブースを引っ込めて来たので勝つのだろうとは見ていましたが、クリストフ・ルメールの好騎乗もあって見事な差し切り。皐月賞路線に進むとのことで牝馬の皐月賞は苦しいと思いますが中山芝2000mのホープフルステークスを勝っているだけにこの馬ならばとも。同じ陣営のチェルヴィニアが復帰すればこちらが牝馬クラシック路線となるでしょうか。
2着シンエンペラーよりも、もう1頭取り上げたいのは3着サンライズジパング。前走ダートOPカトレアS大敗からでしたが落鉄して爪をぶつけたとのことでここでは好走。シンエンペラーが最後にヨレて実際に過怠金も取られており、その不利がなければこちらが2着だったでしょう。
シンエンペラーは内回りG3京都2歳Sをスムーズさを欠きながらとはいえ、半ばジョアン・モレイラの手腕で無理やり勝っただけのような馬なのでこの程度でしょう。それでも上位には来ているのでこの馬がクラシック戦線の基準になるような馬で前哨戦の結果などから、どんどん想定のランクを下げていくような存在になると思われます。本来は中央の馬場やコースにマッチせず競走成績よりも種牡馬になることを重視するような血統にも思えますが。
もう1頭挙げれば5着ミスタージーティー。騎乗ミスと陣営や鞍上も認めていますが枠も苦しく、最後も開けばミスにはならない乗り方なのでその分よりもキャリア2戦目で、これからまだまだ強くなるドゥラメンテ産駒でしょう。
最終日の新馬戦で注目となると3レースしか実施がなく、そのうち1レースが中山ダート1200mなのでそれ以外2レースの勝ち馬からと取ってつけたようになってしまいますがその2頭を。
阪神芝1800m新馬戦勝利のベラジオボンド。いかにも緩い作りで使ってからと見ましたがそれでいて3~4番手の位置取りから上り33秒9で2着に3馬身差。この2着がリスグラシューの全弟エボルヴィングでこちらはさほど強くないと見ますが、勝ったベラジオボンドのみが抜けていたのでしょう。本年千葉サラブレッドセールのトップセラーということで上積みは疑問ですがデビューもここまで待っており先に書いたように、ビッシリと仕上げた感もなかったので。本年の3歳世代でいえば同じロードカナロア産駒で同冠号の重賞2勝馬ベラジオオペラではなくロードデルレイのようなタイプとなりそうな気も。
中山芝2000m新馬戦の勝ち馬はリアルスティール産駒ニュージーズ。こちらはイクイノックスと同じシルクの木村厩舎でクリストフ・ルメール騎乗。ミッキークイーンなどの半弟で、これまでならば関西に入るような血統ですがこちらは関東馬ということに。G1ホープフルステークスと同日同コースで時計では下回っていますが2着に5馬身差の圧勝。ホープフルステークスは1000m通過60秒0のレース上り35秒9の消耗戦、新馬の方は1000m通過63秒1の上り35秒1なのでそれだけでしょうし勝ち馬レガレイラやゴール前で大きな不利があったサンライズジパングはともかくそれ以外よりは強いようにも思います。
もう1頭以前に注目馬として取り上げたラスカンブレス。未勝利戦に出走し負けるとは思わなかったのですが、またもや酷いレースぶりで後方からやって最後は伸びましたが3着まで。2戦ともデタラメに乗られているようなところもありますが2戦目の未勝利を落としたことで厳しいでしょう。社台オーナーズグループ所有馬なのでサンデーR、シルク、キャロットなどと扱いも違うのかも知れませんがとにかくレースがヘタすぎるので。12月の中山芝1800mを2戦して未勝利ですが、東京で変わってそれでも間に合うようならば。あまり関係ないというかサンプル数も少ないデータでは、初年度産駒2歳戦16勝のブリックスアンドモルタル産駒が中山ではダート戦も含め未勝利と敗因をそこに求めても。
・母の父部門
(前回)
1位ディープインパクト 42億5398万8000円
2位キングカメハメハ 37億9851万9000円
3位マンハッタンカフェ 23億7851万1000円
4位シンボリクリスエス 22億1230万6000円
5位クロフネ 21億5470万円
(今回)
1位ディープインパクト 42億8603万8000円
2位キングカメハメハ 38億5628万2000円
3位マンハッタンカフェ 24億888万3000円
4位シンボリクリスエス 22億2880万7000円
5位クロフネ 21億5660万円
首位ディープインパクトは1勝クラスなど2勝。14年に母の父として産駒初出走から初の母の父リーディングを獲得。勝利回数185もキングカメハメハの180を抑えてトップ。
2位キングカメハメハは2勝クラスフォーチュンCなど2勝。G1ホープフルステークス4着アドミラルシップ、OP(L)ベテルギウスSハピ、3着ミッキーヌチバナなどで前回150万ほどに迫っていた獲得賞金38億円突破。獲得賞金は初めて前年度を下回り20年から22年まで3年連続の首位から陥落したが3位以下に大きな差を付ける2位にとどまり、年間勝利回数は常に前年度を上回り過去最高の180まで伸ばした。
3位マンハッタンカフェはOP(L)ベテルギウスSペプチドナイルで1勝し獲得賞金24億円突破。21年9位以来2度目のトップ10入りで年間順位・獲得賞金・勝利回数(89)などは過去最高。トップ5種牡馬唯一の出走回数1000割れの998でE.I.1.47はトップ5内種牡馬では最高の数値。
4位シンボリクリスエスは新馬1勝。17年から7年連続トップ10入り、3年連続4位
5位クロフネは未勝利16年から8年連続トップ10入りとなったが19年から4年連続3位だったトップ3内からは陥落。
・ホープフルステークス
父スワーヴリチャードのレガレイラが勝利。母の父ハービンジャーは18位。
母の父ハービンジャーはG3チャレンジCベラジオオペラ以来の本年重賞3勝、通算9勝。
ホープフルステークスは初制覇。
年間重賞3勝は22年以来2度目。
重賞勝ち馬はメイケイエール(6勝)、ベラジオオペラ(2勝)、レガレイラ(1勝)の3頭。
G1レース16度目の出走で初制覇、過去G1レース最高着順は23年日本ダービー ベラジオオペラ4着など
4着4回。
~本年の週中記事は最後の投稿~
2023年度の回顧・2024年度の展望などは来年度の初日2024年1月6日までにやれたらということで。
来年度も中央総合リーディングサイアー記事を中心に推移を追う予定です。