昨日の続き。
僕に想いを寄せてくれている女性。
思い返してみれば、ちょうど去年の今頃、お気に入りアーティストのライブで僕らは出会った。
そのライブのチケットがどうしても取れないという旨をPCの掲示板に投稿し、「私と一緒でもよければ」という話でチケットを譲ってくれた女性が彼女だった。
もちろん、お互いの「原点」ともいえる大好きなアーティストのライブだったこともあり、とても楽しい有意義な時間を過ごし、その後も意気投合。
ライブ後も何度かプライベートで出会いを重ねるうち、ある日メールで彼女から想いを伝えられた・・・という経緯だ。
女性から好意を告白されるというのは僕にとって初めての経験だったので、戸惑った。
加えて、僕は自分の年齢から考えてどうしても「将来(結婚)」というものを意識できる女性としかもうお付き合いはできないと思っていた。
だが、当初からどうしても、彼女とお互い生涯の伴侶として暮らしていくというイメージが、僕の頭の中でどうしてもできなかった。
そのハッキリとした理由は分からない。
ただ、漠然とした「違和感」と「不安」がどうしても拭いきれなかった。
一方で、毅然と交際を断る理由も見つからなかったのも事実。
そんな曖昧な気持ちのまま、彼女の気持ちを宙ぶらりんにしたまま、お互いに友達以上?恋人未満?としての関係をただ保っているだけの日々だった。
このままじゃ何も変わらない、いたずらに時間だけが過ぎていく。
それは、彼女の気持ちを想いを、弄ぶだけだ。
散々迷った挙句・・・
「付き合うという形をとればきっと見えないものも見えてくるかもしれない。いずれ別れるか、またはずっと一緒に居るというどちらの結果になるにせよ、この現状を変えなければ何も見えてこない」
そして僕は、彼女と付き合うという選択肢をとった。
それから3ヵ月。
デートを重ね、お互いの誕生日も祝い、旅行へも出かけ、彼氏彼女としての日々を重ねていた。
しかし、いつになっても消えない僕の中の「違和感」と「不安」。
それを拭い去るために、じっくり、ゆっくり関係を深めていこうとする僕に、ペースの違いを感じる彼女はいつも苛立ち、そしてケンカや擦れ違いが絶えなくなっていた。
そして付き合い始めてから3ヵ月が過ぎたある日。
「今は一人なって、お互いにお互いが必要なのかどうか冷静に考える必要があると思う」。
そう彼女に伝え、再び僕らは友人に戻ることになった。
その日から暫く、お互いに連絡すら取り合うことを止めた。
一人になって考える。。そのためには、音信不通の状況を作ることも必要だと思ったから。
しかし、またも彼女の気持ちは宙に浮いたまま。
そんな状況もまた、やはり僕にはとても心苦しく思えた。
それから半年近くもたったある日、僕らは再び出会う。
僕の中の気持ちは「友達に戻った」あの日から、さほど変わってはいなかった。
でも、その「気持ちが変わらない」という事実だけでも、彼女に伝えておく必要があると思ったからこそ、会うことにした。
「彼氏、彼女の関係にもどることを今は考えられない。
僕はやはり今のまま、君とは友達のままでいたい。」
彼女が未だに僕に想いを寄せてくれていることは知っていた。
ならば、敢えて冷たく突き放してその気持ちを「切る」ことこそが、本当の意味での彼女への「優しさ」だったのかもしれない。
でも、僕にはそれができなかった。
彼女を嫌いになったワケではない。
そして良き友人、良き相談相手、良き理解者として、彼女は僕にとってとても大切な存在であったことも、また事実だったからだ。
実際、今でも思う。
これほどまでに僕を思いやり、理解しようと努力し、大切にしようと優しく接してくれる女性とはもうこの先も出会うことは出来ないんじゃないか?と。
僕には彼女に「もう二度と会うのを止めよう」と、別れを告げる勇気はなかった。
だが裏を返せば、それは「別離」という決意を伝えることで彼女を傷つけること、ひいては彼女を傷つけたという「事実」によって、結果的に自分を傷つけてしまうことを恐れたからだ。
そんな情けない自分を感じつつも、そんな気持ちすら受け入れてくれる彼女の優しさに甘え、今現在、ここまで来てしまった。
しかし、状況が変わった。
僕には新たに、「この人になら将来を掛けても」という女性が現れてしまった。
もう僕の中には、彼女と再び彼氏彼女としての関係に戻るという選択肢は、残念ながら全くない。
ならば、その事実を早く伝えなくては。
なによりも、そんな「過去」を引きずったままの状態では、今この新しく芽生えた恋に全てを掛けようと思う時、どうしても気持ち的に後ろめたさが残ってしまう。
全てを払拭して、ありのまま、全身全霊を掛けてこの新しい恋へ向かう。
その為に、僕にはどうしてもやらなければならない義務がある。
過去の清算。
きっと彼女に残す心の傷は大きいだろう。そして、この僕自身に残る罪悪感や、新たな傷も。
しかし、それを乗り越えなければ、僕は新しい恋のスタートラインに立つことすら許されない。
勇気を持って挑もう。
新たな未来のため。
そして、彼女の幸せのために。