5月17日の記事で、チョコパイに登録商標ってあるのかしら?と思い、特許庁データベース(J-PlatPat)で調べてみました。お菓子の類似群コードがは30A01、これをデータベースの検索の際入れて絞り込みができます。その他、チョコ〇〇という登録商標も探してみました。
「チョコパイ」自体の登録商標は発見できなかったのですが、以下の登録商標が早い段階で出願、登録されています。
(特許庁データベース(J-PlatPat)より引用。詳細はこちら。)
で、5月23日の記事では、後半で、「崎陽軒」のお弁当のパッケージ(フタ部)の模様部分が登録されているのを見ました![]()
文字と図形が一緒になっていると、どこに権利があるか不明確になるので、商標の構成要素を分解して、その一つで出願するか、二つで出願するか、三つか…と出願態様を考えます、といった話をしました。
一方、チョコパイの例は、「チョコパイ」と言えば、あのロッテのチョコパイをイメージする人が多いと思うのですが、上記商標登録について、1994年の出願当時から、「チョコパイ」は、普通名称又は記述的文字だろう、と認識して、「LOTTE」の文字を入れたのだろうと思います。それでも、この一件だけの登録だけであれば、「チョコパイ」の文字列だけでも登録性はあるかも?との期待も抱けます。しかし以下のような登録が次々に出されることで、明らかに、「チョコパイ」だけでは普通名称又は記述的文字だろうということになってきます。
では、今日は、「チョコパイ」の文字検索で、お菓子の類似群コードがは30A01で絞り込んで、検索した結果を以下に挙げてみます。
類似群コードとは何かについては、5月19日の記事や21日の記事で見ました。商品又はサービスの仲間を括る記号で、類似群コードが同じであれば、商品又は役務は類似となります。で、商標に検索項目に「?チョコパイ?」(半角ハテナを入れると、〇〇チョコパイ、チョコパイ〇〇等も出てきます。)を入れ、30A01で検索してみると以下が検出されたというわけです。権利者部分に着目して下さい。同じ権利者であれば類似群コードが同じ後願商標も登録されます。一方、以下は異なる権利者によっても登録されていますので、「チョコパイ」の文字のみ共通していても非類似だということになるわけです。
下記のような株式会社ロッテは、チョコパイの絵柄と「とっておきのチョコパイ」と「LOTTE」の構成要素を組み合わせて登録させています。
なんと、「とっておきのチョコパイ」シリーズ商品、というのがあるんですね![]()
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こちら、等に情報が![]()
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なんと、「大人のチョコパイ」というのもあるんですね![]()
こちら、こちら等に情報が![]()
さらに、l「世界のチョコパイ紀行」というのもあるんですね![]()
こちら、こちら等に情報が![]()
「おもてなしCHOCOPIE」というのもあるようです。こちら、こちら等に情報が![]()
さあ、こうやって、チョコパイ(CHOCOPIE)自体は、普通名称または記述的文字だったとしても、何らかのキャッチーな文字とを組み合わせて、消費者を飽きさせないで、これでもかぁ、これでもかぁ、と「チョコパイ(CHOCOPIE)」の文字列を、商品の形態も基本的な形状は変わらず、その写真と一緒に訴求していく、ということで、実質的な出所表示機能を獲得していくとも言えるかもしれません。
商標法では上記のように他社の「チョコパイ(CHOCOPIE)」を含む商標も併存登録されているので、この文字自体に登録性はないと判断されるだろうと思いますが、第三者はpが、商品の形態やパッケージの雰囲気全体的に類似で、出所の混同を惹起させるような使用行為を行った場合、これに対し、不正競争防止法2条1項1号の差止は認められる可能性もあるかもしれませんね…。
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