BLMさんが『チョコパイの登録商標と、先行商標チョコ〇〇』でチョコ関連の商標を取り上げていました。
一方、チョコ関連の特許は、非常に多数あるのですが、中でも比較的分かりやすい特許を今回見てみます。
◆どんな特許か?
発明の名称を『チョコレート菓子』とする特許(特許6809829、特許権者:森永製菓株式会社)が比較的内容を把握しやすいかなぁ、と思います。
請求項1を引用します。
『食時に電子レンジで加熱して食するチョコレート菓子であって、
第1のチョコレート部と、第1のチョコレート部の内側に位置する第2のチョコレート部とを有し、
第2のチョコレート部の水分は、第1のチョコレート部の水分に対して相対的に高く、前記第1のチョコレート部と前記第2のチョコレート部の体積比が、5:1~15:1であり、
前記第1のチョコレート部と前記第2のチョコレート部の水分量の差が7質量%以上であることを特徴とする、チョコレート菓子。』
つまり、2つのチョコレートの部分があり、一方が他方の内側に位置し、両者の水分量に所定の差があり、体積比が所定の範囲内にあるものです。
(上記特許の特許公報の図1を引用)
上図のように円柱状になっていて、中心のチョコの周りに他のチョコがある形状のお菓子ですね。実際は、球状であったりキューブ状であってもよいことが明細書には記載されています(上記特許の特許公報の段落[0017])
こういった形態にすると、『内部がとろけるような食感である、従来にない嗜好性を有する』そうです(上記特許の特許公報の段落[0012])。
単に口に入れるだけでなく、電子レンジで加熱してから食べるチョコなんですね。確かにあまり見かけないですね。
◆雑感
上記特許ではチョコレートの体積比と水分量に数値限定が入っています。お菓子系、料理系では使う素材の分量が重要ですよね。
見た目ではなく(デザインではなく)、中身(おいしさや触感等)は、素材の種類や分量等がキーになってくることが多いと思いますが、そうなるとどうしても素材やその分量、素材同士の比率等が特許上は重要になってきます。そのため、特許公報を見ても一見、面白い?図面がないことが多く、特許に慣れていないと辛く感じるかもしれません。
しかし、今回のような比較的分かりやすい特許であれば、それほど読むのに辛くないかもしれないですね。
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