※※※本編の内容・ネタバレを含んでいます。ご注意ください。※※※








みなさまこんばんは!
満です✿






















































ラクリモサ-七つの罪-
メナス(CV/中井和哉)
テューダー王国の七翼の騎士団にして、諜報活動に長けた盗賊。
荒っぽい口調で自身を裏切った王国はの恨みを語り、ヒロインちゃんの服をビリビリ破くも、純真を具現化したような清廉な彼女に惹かれていく。


なんかね、思ってた以上に癒やされました。
ラクリモサの面白さは知っているし、ラブとかきゅんとか切なさはあると思ってたけど、自分でも予想外なくらい癒やされた。
清純かつ芯の強いヒロインちゃんに興味を抱き、俺に盗めないものはない、必ずお前を盗んでみせる!とメナスが宣言?宣戦布告したところから始まったのも面白かった。
そしてメナスの挑戦がスタート。
盗賊の才を活かし、メナスはヒロインちゃんに欲しい物を盗って来てやると言うも、彼女が欲しがったのは何と"月"。
敢えて無理難題を言って解決できたら心をあげるって、なんか、一休さんとかかぐや姫が脳裏を過ぎったよ。
メナス、とんちを聞かせて解決するんだ!と俄然応援する気が湧いてきた。
これにはメナスも困惑しますが、数日後、国一番の天文学者の家から望遠鏡を取ってきてヒロインちゃんにプレゼント。
それを使えばいつでも自由に月を眺められるのだから、月をプレゼントしたのと同義だ…ということでしょう。
(私の予想は、盆かグラスに水を張ってそこに映り込んだ月をみせて、ほら月だぞってするのかとすごい原始的な方法をかんがえてたんだけど、実際はもっと現代的なやり方だった。)

人質として塔に幽閉せざるを得ないヒロインちゃんのことを考えたメナスは、望遠鏡で月だけではなく、国中の様子を見渡せるようにと知恵を絞ってくれたみたい。
良いこと思いつくね。
これにとってもとっても喜んだヒロインちゃんは、彼の声に気がつかないほど夢中になって望遠鏡を覗き込み、あれは何?としょっちゅうメナスに聞いて、それがお花や食べ物など持ってこられるものならメナスが持ってきてまたプレゼントする…という癒やし空間が出来上がった。
何このピュアストーリー。
そして、ある日たまたま覗き込んだ先に映っていたスラムについて尋ねたとき、メナスは自身のバックボーンを語った。
貧富の差が激しく、裕福な王国のトップの人間たちは困窮する者を知らぬ存ぜぬで、救われないまま命を落としていくか、一生貧しさに耐えながら生きていくしかないスラムの者たち。
かつてメナスもスラムの者だったが、盗賊としてどうにか這い上がった経験を持っていた。
ヒロインちゃんは自らスラムを訪問したいと言って、メナスからはあまり良いものではないと気遣われつつ、連れて行ってもらう。
そこで現状を目の当たりにした彼女は、こうした苦労をしている人々を何も知らなかったと涙。
メナスはそんな優しいヒロインちゃんを慰め、それならいつかお前が女王になって国を変えてくれと。
これで本当にヒロインちゃんが女王になって七翼の騎士団が完全復活して彼女を支えたら万事解決☆ハッピーエンドじゃないかな。
でもこれはラクリモサ…メリバが待っているんだよな…と感動したり切なくなったり、心が忙しくなった。

彼が物を盗む過程が好きと言っていたように、貧しいから物を盗むというよりも、自分の苦しい気持ちを分かってくれる人がメナスは欲しかったのかなと思います。
本当に盗みたいというか、求めているのは、ヒロインちゃんのような人だったんだと思う。
想いは通じたものの、ヒロインちゃんの返還を望む国王がこれまでの王国の罪を暴露し認め、民衆による新政府が誕生したことで王族であるヒロインちゃんが幽閉の危機に。
メナスとのゆるい幽閉ではなく、閉じ込められたら死ぬまで出られないガチの幽閉です。
そもそも、ヒロインちゃんは王国の城に暮らしていたときから、王女として自由などなかった。
だから自由を欲していた。
それなのに、このままでは完全に自由は取り上げられ、メナスとも離れ離れになってしまう。
そんな事態は絶対に避けなければなりません。
何百年もの年月を掛けて、やっと分かりあえて支え会える人と巡り会えたのに、最期は愛する人の命を奪うことになったメナスが可哀相だった。
けれど、自分の苦しみを理解してくれる人、自分の不自由を理解してくれる人に、お互いが出会えて、短い間とはいえ添い遂げられたのはふたりにとって幸せなことだったのかな。
来世は!絶対!ふたりで国中、いや世界中を巡って色んなものを見て自由を楽しんで幸せになってほしい。