南海加太線にみる地域で盛り上げるローカル線 | 鉄道ジャーナリスト加藤好啓(blackcat)blog

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福祉と公共交通の視点から、鉄道のあり方を熱く語る?
blackcat こと加藤好啓です。
現在の公共交通の問題点などを過去の歴史などと比較しながら提言していきます。
随時更新予定です。

4月29日から南海加太線に「めでたいでんしゃ」の運行が始まりました。
休日はイベントの関係もあって本数は少なめですが、平日は普通に運用に入るので本数は多め、ちょうど和歌山市役所に行く用事があったので、用事を済ませてから途中の八幡前まで乗車してみました。

くしくも今日は昨日は5月1日(恋の日)ということで若桜鉄道ではピンクのC12がお披露目のニュースもありましたが、こちらの加太線も電車がピンク、何故ピンクと思ったら鯛をイメージしたらしいんですね。

まぁ、かなりべたな発想ですが・・・。

実はこの話は今年の1月くらいに報道発表される前に加太の観光協会の方から聞いていましたので、完成をかなり心待ちにしていた一人ではあります。

外観は塗装ではなくラッピングによる方法で行われており、派手さは無いものの楽しい電車と言えましょう。

外観

ロゴマークアップしてみました。


http://www.nankai.co.jp/kada/medetai.html

今日も平日とはいえ「めでたい電車」目当ての利用者も多く和歌山市駅ではカメラを回したり撮影したりする人も多数でじわじわと人気が上がってくれればと思ってしまいます。

網をイメージした日よけと、鯛を描いたシート

今回特に注目しているのは、このラッピング電車ですがこれは2014年から始まった、
「加太さかな線プロジェクト」の一環であり、南海電鉄と加太観光協会および磯の浦観光協会がタッグを組んで取り組んでいく取り組みの一つであり、鉄道を輸送手段としてではなく乗ることが目的となることはだいじでしょうね。



http://www.wakayamakanko.com/topics/?p=4897

加太線の場合全線のっても30分程ですので中で食事という訳にはいきませんが、今回もお店とタイアップして新商品を開発するなどの連携が行われています。
ただ、加太線の場合加太駅から人家が密集する地域までは少しだけ距離がありますからこの沿道を今後何らかなストリートとして店舗なりストーリー性のあるストリートにするなど積極的に歩いて淡島神社まで行けるような街づくりをしていくのが次の課題かもしれません。

「めでたいでんしゃ」、水戸岡デザインや花嫁のれん等と比べれば当然のことながら派手さはありません、しかし毎日の通勤輸送に使う電車であることを考えれば当然のことであり観光に特化したために使いにくくなったと言うのでは本末転倒です。
あと、この電車ですが、実はバリアフリーにも配慮されているんですよね。
ドアを赤くしてあるのは視力障がい者にとっても目立つので注意喚起になりますし、釣り革も高さがランダムに設けられており、昨今のバリアフリー対応車両としての基準を満たしつつデザインでカバーしていると言えましょう。

赤いドアは注意喚起に役立つ

つり革の高さも一律ではなく色々な高さを用意してある。


一時期は加太線すらも撤退の話があったと聞きますが、是非とも加太線の活性化のために末永く走って欲しいと思いましたね。

線路有効長の関係があるので2両編成以上の車両の乗り入れは難しいでしょうが関空なり難波から直通の電車が設定できれば可能性として世界中からの観光客を加太に呼び込めるかもしれませんよね。

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