連中、東京ー大阪間は飛行機で移動することが多いですが、Mrs.が最初に、東京から大阪への移動に同行した時は新幹線でした。みんな“ブレット・トレイン”と言って大喜び、ちっちゃい子供みたい。
車両はもちろん、修学旅行のように貸切ではありません。しかし、聞こえてくる声は、全て英語。あの特大アンプに日々囲まれている連中、もう、大声で喋るのが当たり前。富士山は、確か、よく見えなかったんじゃないかなぁ。でも、列車から見るエキゾチックな風景って、なんか楽しいですよね、カメラ片手に大騒ぎです。周りの人たち、あまりの騒がしさに、居眠りすることもできなかったでしょう。
そう、新幹線と言えば、名物、車内販売です。ブラックバードは肉類を食べないこともあり、Mrs.は乗車前に、内容をチェックして食べられるものを用意しておきました。今ほど、駅のお店は充実していませんでしたが、それでも、車内販売よりは種類も豊富ですしね。
キャンプが陣取った車両にカードがやってきた時、それは始まりました。連中、飛行機のカートサービスと勘違いしてるのか、次々とお弁当を手に取って、お金も払わず我が物としています。今だったら、連中、Mrs.から大目玉を食うところですが、当時のMrs.はまだ若く、可愛らしいところも残っていた上、まぁ、なんといっても、同行させていただいている身です。どうやって事が収集したのか、我が家、二人とも全然覚えていないのですが、おそらく、プロモーターが説明してくださったんでしょう。販売担当の方、本当に災難でしたね。
ブラックバード曰く、
BB: “ただじゃないことくらい、みんな知ってるよ。知っててあんなことやってんだよ。”
まぁ、Pファンク・キャンプならば、大ありかもしれません。
そんなPファンク・キャンプ、大所帯なこともあり、時々、とんでもない輩がいたりするんですよ。この新幹線の乗車前、バスを降りて、チケットを買いに行こうとするMrs.に、その輩が声をかけてきました。
輩 : “プロモーターがチケット余ってるから、一万円で買わないかって言ってるよ。”
当然ながら、彼の事はよく知りませんが、キャンプの人間です、一瞬、うーんと迷いましたが、買わないのも角が立つかなと思い一万円札を渡すとチケットをくれました。じゃぁ、プロモーターに渡してくると言って走り去る輩の後ろ姿を見た時、Mrs.、ちょっと、嫌な感じがしたんですが、チケットに問題はなく、改札は無事通過しました。
ブラックバード、その時は何も言いませんでしたが、後ほど教えてくれたところによると、この輩、まぁ、まっとうな人間では無いとの事。念のためと思って、最後の日、空港まで同i行してくれた人、ツアー中には見かけなかった人ですが、チケット代渡したけどもらってくれたかと聞くと、知らないとの答え。
輩がまっとう者でないことを知っているブラックバード、やっぱり、あいつ、一万円、持ち逃げしたと思ったようで、自分の財布から一万円札を取り出し、その人に渡しました。彼がクリップボードに挟んだ一万円札が、今でも脳裏にくっきり焼き付いています。
プロモーターがチケットを買わないかと持ちかけてきたと言うのは、どうも眉唾のような気がする。どう考えても、プロモーターがよくも知らないアーティスト側の人間に、金銭の受け渡しが発生するような依頼事をするとは思えない。輩はプロモーターから全員分のチケットを受け取り、おそらく友達の車か何かで移動した連中がいて、チケットが余ったんでしょう。輩、これで稼いでやると思ったに違いありません。今だったら絶対断るんだけどな。信じられないかもしれませんが、当時のMrs.は、結構、気弱なところあったんですよ。
実際のところは分かりませんが、Mrs.はいいんですよ、新幹線には乗れたんだから、でもブラックバードの損失が確定したことだけは間違いありません。
さて、本日、ブラックバードの後ろを横切ると、見覚えのある写真が目に入りました、こちらです。
おお、ライジがfacebookの写真を変更したようです。これ、連中が90年代に来日した時、Mrs.が写したもの。我が家が90sスペシャルをお届けしている事など、彼、もちろん知らないだろうけど、何か、偶然ですよね。今も素敵なお二人ですが、ライジとスター、当時はほんとに輝くほど美しいカップルでした。ずっと一緒なんだよね、いつまでも仲良し。30年も経つけど、この世の中には、変わらないものもあるんだね、素敵。