90s マザーシップの再来 | Blackbyrd McKnight プログレッシブ・ファンク・ロック・ブログ

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伝説のギタリスト、ブラックバード・マックナイト。その一環した職人気質な音作りとは裏腹にお茶目なブラックバードの一面を、日本生まれの日本育ち、ミセス・マックナイトがご紹介します。

アメリカ上空を飛行していた謎の物体。

 

最初のものは中国からのスパイ機と言うことでしたが、続いていくつも、こちらは正体不明とかで、ニュースなんかでもUFOという言葉が出てくる羽目に。UFOの存在を否定するわけではありませんが、エイリアンだったら、もっともっと小型で、レーダーなんかに引っかからないような高度なものを飛ばすんじゃないかなんて、想像力たくましすぎる?我が家・・・。

 

さて、こちらは90年代に本当に降臨した物体。

 

 

中から出てくるのは、ドクター・ファンケンスタイン。

 

 

これは我が家がまだミシガンに住んでいた頃のツアーで登場した二代目。確かスミソニアン博物館から寄付のお願いがあったはず。調べてみるとありました。以下、スミソニアンの説明書きより。

 

 

"The Mothership" is the centerpiece stage prop used by Clinton and his multiple bands during their live concert performances. This object is a near-exact replica of the slightly larger Mothership that was used exclusively at the closing moments of concerts during the height of the band's popularity from 1976-1981. This replica prop was built from metal, plastic, and glass in the mid 1990s and used on the "Mothership Reconnection Tour".

 

”マザーシップ”はクリントンと彼率いるいくつかのバンドが、ライブ・コンサートで使った、ステージ中央を飾る小道具である。この物体は1976年から1981年、バンドの人気絶頂期のコンサートのクロージングに使われたやや大きめのマザーシップの、ほぼ完璧なレプリカである。このレプリカは90年代中盤に、メタル、プラスティック、そしてガラスを使って製作され、”Mothership Reconnection Tour"で使われた。”

 

Collection of the Smithsonian National Museum of African American History and Culture

www.si.edu <日本語訳:Mrs. McKnight>

 

このツアー、アメリカ国内だけだったのかな?小道具にしちゃデカすぎるマザーシップ、Mrs.もこいつが降りてくるコンサートを見ましたが、なぜか覚えているのは、何かに引っかかって一向に降りてこなかったこと。このツアー、ジョージ、珍しくニューヨーク州のフィッシュキルってところに面々を集めてリハーサルしたんですよね、なんたってマザーシップの再来ですから。そこで初めて二代目と対面したブラックバードが言いました。

 

BB:"なんか、ちょっと、チャチだよな・・・。最後まで持つかなぁ。”

 

そんな会話が事前にあったこともあり、"Mothership coming!!!"って大熱狂の中、一向に姿を現さない主役を見上げ、妙に納得した我が家。

 

二代目のビデオ、探せばあるのかもしれないけど、今日はやっぱりこちら初代と、グレン・ゴインズの宗教儀式さながらのパフォーマンスを、涙ものです。

 

 

おさらいしましょう、面々が連呼する"Swing Down, Sweet Chariot"を。

 

 

マザーシップはただの派手な集客を狙った仕掛けでは無い。コミックのもじりでも無ければ、パロディでも無い。Pファンクの曲やパフォーマンス、表面上は面白おかしそうに見えても、その裏にはいつも、心の奥底にしまい込んだ人間の深い悲しみが、そして、苦しみ、もがきながらも一歩ずつ前に進んでいく人間の強さがある。マザーシップは巨大な力に押さえつけられた魂を解放してくれるもの。この熱狂はただの音楽じゃ無い。Pファンクがカルトたる理由はそこにあるの。