スーパーボール ハーフタイムショー 2 | Blackbyrd McKnight プログレッシブ・ファンク・ロック・ブログ

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伝説のギタリスト、ブラックバード・マックナイト。その一環した職人気質な音作りとは裏腹にお茶目なブラックバードの一面を、日本生まれの日本育ち、ミセス・マックナイトがご紹介します。

本日は前回に引き続き、スーパーボール・ハーフタイムショーの噂話をお届けしましょう。その前に、前ブログに貼り付けたYouTubeですが、公式に敬意を表してNFLのビデオを選んだんですが、コマーシャルが入るんですよね。ノンストップでご覧になりたい方は、他の方たちもアップされていますので、探してみてください。

 

さて本日のブログ、まずはエミネム、彼のラップ、大好き。久々に聞いたけど、相変わらずのセンス。持ち時間は短いので、あっという間に終わっちゃいましたが、パフォーマンス終了後、彼、床に片膝をつきました。NFLで片膝をつくと言えば、もちろん、コリン・キャパニック、以前こちらのブログでご紹介しました。

 

 

 

ネット上の噂では、エミネムが片膝をつきたいと申し出たところ、NFLに断られたとか。NFLは当然ながらこの噂を否定しています。

 

3つ目の噂はドクター・ドレ。ポリスを批判する歌詞ですね。NFLからは差し替えるように指示されたらしいけど、もちろん、そのままでした。

 

"still not loving police (警察は嫌いだ)“

 

でもなー、噂、ホントかなぁとちょっと疑問に思う。仮に本番では不都合な言葉を回避したとしても、アーティストが常に発信しているメッセージは否定できないもんね。もし噂通りだったとしても、万が一の事態は許容範囲内だったはず。むしろ、今、このメンツを呼ぶのには理由があると思うんですよね。ここ数年、ずっと声かけてたって話だし。

 

キャパニックの抗議から6年、時代は大きなうねりの中にあります。ジョージ・フロイドを殺害した警官は有罪になりました。ジョギング中のアマード・アーブリーを射殺した3人の白人も、大半が白人で構成される陪審員により有罪判決を受けました。3人のうち2名は終身刑です。自宅に間違って踏み込まれたブリアナ・テイラーの家族が起こした民事裁判は、過去最高の損害賠償額で和解しました。NFLに戻ることは今のところ叶っていないキャパニックですが、2018年に、Nikeが彼を広告塔として起用したあたりからでしょう、目に見えて物事が変わり始めたような気がします。企業の決定と言うのは、あくまでも利益ありき。収益を上げ、オーナーや株主を喜ばせないといけない彼らが、正義感だけで広告塔を決めるはずもありません。それはNFLも同じ、すなわち、彼らは消費者の意識の変化を取り上げ、より多くの消費者が支持する方向へ舵を切った、つまりエブリデー・ピープルが時代を変え始めていたんだと思います。

 

警官全てを否定する動きではもちろんありません。警察と言う隠れ蓑の中、相手が黒人と言うだけで、必要以上の暴力や、権限の行使、そして自分の身の危険を印籠がわりに、抵抗もしていない相手を射殺してしまう、そういう一部の警官をかばう体制の話なんですよ。

 

噂が本当か嘘かなんて、ぶっちゃけのところ、もう、どうだっていいと思う。事実としてNFLは、世界最大のイベントのひとつスーパーボールのハーフタイムショーにメッセージ性の高いヒップホップスターを招き、彼らはブラザー、シスターたちのためだけでなく、自分たちを支えてくれるすべての人たちのために、自分が信じることをやった。そう、このNikeの広告塔のコピーのように。

 

 

“自分が信じる道を行くんだ。たとえそれが全てを犠牲にすることを意味しても。”

 

Just do it /Nike